
天体ショー
皆さんも経験があると思うのだが、『何千年に一回の天体ショーが今日だけ見れる』いう事態が、日常に降って湧いたように出てくることないだろうか。
その時もそうだった。
何年に一回かは覚えていない。
大きな星が、流れ星みたいな状態を保ったまま西の空に現れる、
みたいな内容の天体ショーだった。
普段は天体に何の興味も知識もないのだが、そう聞くと俄然見たくなる。
その日私はママ友とお互いの子供を連れて公園で遊んでいたのだが、
「かなりレアな天体ショーが見れるらしいよ、見て行こうよ。」と伝えた。
快諾してくれた。
それで、夕暮れ時になっても公園にとどまった。
雲一つない日だった。
私たちがいた公園は美しく整備されており、
だだっ広い芝生広場の周りには背の高い木が配され、その先に池がある。
西の空の太陽がゆっくりと池の向こうに沈んでいった。
夕焼けは青からオレンジ色の綺麗なグラデーションをなしていた。
広場の真ん中に50代くらいであろうか、男性がデッキチェアを持って来て座ってその空を見ていた。
私たちも見ていた。
何人かの若者連れも私たちの後ろのはじの方で見ていた。
空気は澄みきっていて、暑くも寒くもなかった。
空はだんだん暗くなり、青い夜が訪れた。
子供たちは、こんな暗い時間まで公園にいることにはしゃいでいた。
大きな公園だから、子供がはしゃいでも、静かだ。
私はその時、すごく幸せだった。
ここにいる皆が、ただ、星を見たくて集まってる。
同じ空を見てる。
奇妙な安心感があった。
目当ての星は結局見れなかった。
でも、青い夜はどこまでも澄み切って綺麗だった。