
おんぶにだっこな不安くん
わたしは子どもの頃から何かに不安だった。
保育園、小中高、20代。それぞれの時代の曇りは、今でも肌感覚にある。
もちろん楽しい時はあるけど、ベースの下の層では不安が流れている。
本を読み始めた30代の頃、さくらももこさんの『おんぶにだっこ』に出合った。
本書あとがきで、「私は幼い頃、なんらかの不安を抱え…心から晴れ晴れとした日など一日もなかった。」と書かれているのを読んで、「あ、わたしもだ」とハッとした。無自覚だったものを掘り起こされた瞬間だった。
と同時に、「あのさくらももこさんが」と、驚きと安心も得た。
真綿で包まれ、軽ーく抱き上げられたような感覚になったのをよく覚えている。
今思えば、わたしの本の原体験や本に対する思いはここにある。
🧸
わたしのこの気質はなくならないと思っている。
さくらさんのおかげで、「なくならなくてもいいかも」と思えた。
手を焼くことは大いに大いにあるが、この気質だから生まれているものもあるんだろう。
想像力、感情。そこから生まれる雰囲気、言葉。
この気質はわたしを形成する相棒なのかもしれない。
長い長い付き合い。
これからもずっと不安と付き合っていくんだろうな。
今は「安心して不安になっていいよ」って自分に言いたいな。
そしていつか「いつでもいらっしゃい不安くん」って言えたらいいな。