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【詩】夢のかたち

    美月


    小さいころ描いていた未来には
    ケーキ屋さんやお花屋さん
    学校の先生やお医者さん

    ​
    「大きくなったらね」
    そんな魔法のフレーズを
    何の迷いもなく声にのせて
    無邪気に笑って話せていた


    ​いつからだろう
    「将来の夢は?」そう聞かれても
    言葉が喉につかえて
    すぐに答えられなくなってしまったのは

    ​
    背丈が伸びて
    選ぶ服のトーンが
    落ち着いていくみたいに
    少しずつ大人という道を進んでいった

    ​

    あのころ見上げていた大人は
    背中が大きくて 頼もしくて
    何でもできる無敵の人に見えた

    ​

    けれど、いざその場所に立ってみると
    知らないことやうまくできないことは
    今でも山ほどあって、迷う日も
    立ち止まってしまう時もちゃんとある


    ​我慢することを覚え
    社会という大きな渦の中で
    生きていく術を身につけ
    気づけば 未来を語るよりも
    今日という一日を生きることに
    精一杯になっていた

    ​

    年齢を重ね何かを諦めるたびに
    この手に新しく触れたものもある
    ぎゅっと抱きしめたい大切な人
    何気ないけれど
    手放したくない守りたい時間
    私が私に帰ってこられる
    大切にしたい場所

    ​

    あのころのように
    無邪気に夢を
    叫ぶことは少なくなったけれど


    今この手のひらには
    あの頃には持てなかった
    いっぱいの「守りたいもの」がある
    胸の奥には傷つきながらも積み重ねてきた
    「経験」という勲章がある


    ​夢は
    なくなってしまったわけじゃない
    人生という長い季節の中で
    少しずつ形を変え
    今も心の中で
    静かに、確かに、息をしている

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    美月

     
     
    日常の中に落ちている小さな光や 名前のない感情を そっと言葉にしています✍️ 主に詩を投稿しています ふとした時間に 心がゆったり深呼吸できるような場所を😌 あなたにとって 穏やかで温かな 憩いの場となりますように…🌛

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