
その人がいなければ、とっくに辞めていた
毎週月曜の朝、上司と1on1がある。
特別な議題があるわけではない。ただ話す。仕事のこと、チームのこと、最近どうかということ。30分もあれば十分な、小さなミーティングだ。
これが始まったのは、リーダーとの関係がうまくいっていないからだ。上司もそれをわかっている。私も隠していない。他の部署からも同じような声が上がっていることを、先週上司に伝えた。上司は静かに聞いていた。
正直に言う。
この1on1がなければ、もう辞めていたと思う。
チームの中に気軽に話せる相手がいない日が続くと、じわじわと消耗する。その消耗を毎週30分でリセットしてくれているのが、この時間だ。
上司への信頼、というより、この時間への依存に近いかもしれない。
1on1というと、フィードバックの技術とか、質問の引き出し方とか、テクニックの話になりがちだ。でも今の私に効いているのは、そういうことではない。
ただ、気にかけてもらっている。それだけだと思う。
人が組織に留まる理由が、給与でも仕事内容でもなく、「この人がいるから」になることがある。それは弱さではなく、たぶん人間として普通のことだ。
ただ、同時にこうも思っている。
もう転職活動を始めている。履歴書も出した。もしどこかから声がかかれば、おそらく行く。
「その人がいるから残っている」と「もう次を探している」が、同じ自分の中に共存している。矛盾しているようで、でも両方本当のことだ。
上司との1on1が終わったあと、いつも少しだけ気持ちが軽くなる。今日もそうだった。
その軽さが、ありがたいような、申し訳ないような。