離婚したら、元夫はすぐ次の人を探した
離婚した。
そして元夫は、わりとすぐに次の人を探し始めた。
たぶん、マッチングアプリ。
友達に連れられて、婚活パーティーにも行ったらしい。
しかも、結構モテたらしい。
……まあ、分からなくもない。
初対面なら、感じはいい。
話もできるし、外では普通に愛想もいい。
「いい人そう」
には見えると思う。
そして、何人かの女性から好意を持たれたらしい。
そのうちの一人とは、付き合った。
ここまでは、
「へーー」
だった。
問題は、ここから。
なぜか元夫は、私に婚活事情を全部話してくる。
私は何も聞いていない。
「婚活パーティーで結構モテた」
「こういう人がいた」
「付き合った人がいる」
……
いや、なんで私に話すんだ。
たぶん、他に話せる人がいなかったんだと思う。
でも私は元妻だ。
普通、もうちょっと話しにくくない?
とはいえ、私も何か言う立場じゃない。
だから、ひたすら
「へーー」
である。
そして、その女性とは、どうやらすぐに億劫になったらしい。
元夫は以前、
「料理ができないから、料理を作ってくれる人がいい」
と言っていた。
だから、その女性も手料理を作ってくれていたんだと思う。
しかも、元夫が好きなミュージシャンの、なかなか取れないチケットをコネで取ってくれたこともあったらしい。
なのに、
「手作りの料理をタッパーに入れて持ってきてくれたんだけど、食べたくないんだよね」
と、嫌そうに言う。
私はそれを聞きながら、
……なんて自分勝手なやつなんだろう。
と思っていた。
いや、元妻の私が言うのもなんだけど。
でも、ちょっとその女性が気の毒だった。
その女性からしたら、
「なんなんだよ、この男」
って感じだろう。
「料理を作ってくれる人がいい」
って言ってたのに。
作ってもらったら、食べたくない。
……じゃあ、何がいいんだよ。
そのとき思った。
ああ。
この人、自分で自分のことを分かってないんだな。
そう。
これがこの人。
そして私は、また
「へーー」
と言った。
……で、私は何を聞かされてるんだろう。
元妻って、こんな話を聞く係だったっけ。
写真は山形で食べた美しい野菜のテリーヌです。
