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Photo bymachi_kashiku

恋は永遠に#毎週ショートショートnote【節分の半分は優しさでできています】

    「パパが一族連れてやってくるわ。アタシといたらあなた喰われちゃうわよ」
    「お前と別れるくらいなら死を選ぶ。最後まで戦う」
    鬼の娘と恋仲におちた王は娘の父鬼の軍勢と対峙した。人間の手勢その数六千。鬼は二万五千。
    「鉄の矢を放てばさすがの鬼も生きては帰れまい」
    「待て、それでは彼女の一族を根絶やしにしてしまう。矢はやめ豆にせよ」
    「お館様、それでは鬼を掃うだけで、また攻め込まれて」
    「構わぬ、毎年でもそうやって掃うのだ。命をお互い粗末にはできぬ」

    豆をうたれた鬼たちはその勢いにひるむ。
    「ええい、こんな豆にひるむな、娘を取り返せ」
    「しかし邪気を掃われ我々の力はどんどん減るばかり」
    「うたれた豆が大層旨いとの報告が!皆戦わず豆を拾い集めております」
    「ううっ」鬼の父は娘まで人間と一緒に豆をうつ姿に涙を流す。
    「それ程その男が好きか。ならば未来永劫添い遂げよ。ただし毎年様子を見に来るぞ」

    互いを思う気持ちは今も続き、父は鬼役となるのだった。

    完410文字(字下げ空白除く)


    田原にかさんの毎週ショートショートnote今週のお題「節分の半分は優しさでできています」に参加させていただいただっちゃ。


     
     
     
    兵庫県神戸市在住の60代の非正規雇用労働者。オス。これぞという作品を書き上げてから死にたい派。SS、ナンセンス系とか書いてますけどほんとは純文学派。親愛コメントを放つ場合あり。現在一部狂信的読者に支えられ『ケケケのトシロー』シリーズを連載中。ハンドルネームのPTAは学校関係なし。

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