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Photo byakmima7

クリスマスカラス #毎週ショートショートnote

    彼の誕生は他の個体と違い、細雪が音もなく落ちる日だった。
    とある農場の馬小屋の軒で彼は殻を割った。
    彼には漆黒の身体の胸に金色のクロスが浮かんでいた。

    街の一番高いアンテナ塔に留まる彼は、何年も退廃の中の一時の奇跡を演出していた。彼が生まれた理由はそれであり、それを疑いなくこなしていた。

    彼がいつもより浮かれた人々が行き交う様子を見ていた時、大鷹が上空で旋回するのに気付いた。自分の死期が近いのだとすぐに分かった。

    「お前にはわかってるのだろう?もう力がないことを」
    大鷹が言った。
    「まだやることがある」
    彼は頭を数回振り答えた。
    「天に召せ」
    大鷹は急降下する。
    一瞬早く彼は大鷹をかわし、弾丸のような速さで下降した。


    24日のニュースです。先ほど停電により列車が止まりました。原因はカラスによる感電事故とのことです。この停電により列車はストップしましたが、おかげで踏切内で倒れた老人が事故に遭わず助けられたというニュースも入っています…

    完 410文字


    たらはかにさんの毎週ショートショートの企画、今週のお題「クリスマス」
    「カラス」に参加させていただきました。

    クリスマスに関連した作品を1つは書いてみたいと思っていたところにこのお題がきて、いつもの私のおふざけパターンとは違うのを書きました。難しい、難しい…皆様良いクリスマスを迎えられますように。

    『本作品はamazon kindleで出版される410字の毎週ショートショート~一周年記念~ へ掲載される事についてたらはかにさんと合意済です』


     
     
    兵庫県神戸市在住の60代の非正規雇用労働者。オス。これぞという作品を書き上げてから死にたい派。SS、ナンセンス系とか書いてますけどほんとは純文学派。親愛コメントを放つ場合あり。現在一部狂信的読者に支えられ『ケケケのトシロー』シリーズを連載中。ハンドルネームのPTAは学校関係なし。

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