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水抜き

    現場と経営のあいだ

    水の音。

    雨上がりの朝、グラウンドではいつも、一人の用務員が水を抜いていた。

    長年、雨の翌日でも普通に試合ができていた。

    誰も、なぜできるのか考えなかった。

    その人が定年退職した。

    退職後、初めて雨が降った。

    翌朝、グラウンドは水浸しで、試合は中止になった。

    監督が聞いた。

    「水抜き担当は?」

    誰も答えられなかった。

    事務職員が組織表を確認した。

    そんな担当者は、最初から存在しなかった。


    『お題で書きはじめるnote企画』×『毎週ショートショートnote』

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    (※現場の違和感を、YouTubeショートでも発信しています。)

    (※MBAの授業内容をまとめています。)

    #シロクマ文芸部
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    #現場と経営のあいだ

     
     
     
    大学施設管理の現場責任者。現場で生まれる小さな違和感を、組織が判断できる言葉へ翻訳します。現場知、情報共有、責任と権限、予防保全を中心に考えます。組織や社会構造のズレは、ときどきショートショートにも。

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