
「変わらないっていけないことなの?」
親にも友達にも、「ずっと変わらないね」と言われる。
親は、私の見た目に無頓着なところを言う。
友達は、誰に対しても変わらない態度のことを言う。
たぶん普通は、褒め言葉でも悪口でもない。
でも私は、変わらないよう努力している。
社会からのストレスやプレッシャーに流されないように。
周りに合わせ続けて、自分が何者かわからなくならないように。
自分が思う“自分”を、守り続けようとしている。
放っておくと、人は簡単に壊れる。
大学2年の時、私は一度壊れたと思っている。
授業の課題も、恋愛も、人間関係も、何もかも上手くいかなかった。
忙しくて、ずっと睡眠時間が足りなかった。
頭に霧がかかったみたいに、何も考えられない日々が半年近く続いた。
それでも責任感だけは残っていて、ボロボロのまま予定には参加した。
外では人の形を保って、家ではただ眠り続けた。
「壊れる前に、助けを求めてね」と言われることがある。
でも、壊れている最中の人間には、その力すら残っていない。
結局、自分を守れるのは自分しかいなかった。
だから私は、寝続けることで自分を保った。
もしかしたら、守りたかった昔の自分は、もうどこにもいないのかもしれない。
それでも私は、これ以上壊れないために、変わらないように生きている。
今の私にとって、“変わらない”は停滞じゃない。
生存だ。
だから時々思う。
「変わらないって、いけないことなの?」