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【縮毛矯正 備忘録】施術18日目〜多価関数と化した頭上と、中立的な職務遂行〜

2025年11月26日、施術から18日目の朝を迎えた。

恐れていた事態が進行している。サイドのチリチリやうねりが明確に目立ち始め、髪全体のボリュームも確実に出始めているのだ。美容師さんが施してくれた完璧な魔法は徐々に解け、かりそめの平和は終わりを告げようとしている。


【第1章:多価関数と化した頭上】


数学において、一つの入力(変数)に対して複数の値を出力する関数を「多価関数」と呼ぶ。今の私の髪はまさにこれである。

施術直後の黄金期は、「洗って乾かす」という一つの入力に対し「ストレート」という唯一の美しい答え(単価関数)が返ってきていた。しかし今は違う。同じようにシャンプーをしてブローをしても、「チリチリ」「うねり」「不自然なボリューム」という複数の予期せぬ解がランダムに出力されてしまうのだ。私の頭上は今、複雑怪奇で予測不能な多価関数の領域へと突入してしまったのである。


【第2章:「時は金なり」ならぬ「縮毛は金なり」】

この多価関数と化した髪の解を、無理やり「ストレート(単一の解)」へと収束させるためにはどうすればいいか。これからは、より一層シャンプーとトリートメントに意識を向け、時間をかけて緻密で丁寧なブローを行うしかない。

世間ではよく「時は金なり」と言うが、私の場合は「縮毛は金なり」である。少しでも施術の効果を長持ちさせるためには、高価なケア用品(金銭)と、毎朝の緻密なブロー(時間)という莫大なコストを、この髪に注ぎ込み続けなければならないのだ。


【最終章:メタ認知と、中立的な職務遂行】

朝の洗面所で、次々と出力されるチリチリやうねり(多価関数の解)を鏡で見つめると、発狂しそうになる。

しかし、ここで感情的になってはいけない。私は自らの絶望や思考を客観的に俯瞰する「メタ認知」の能力を発動させるのだ。 私は単なる一介の中年男性ではない。この頭上の治安を維持し、社会生活を営むための最高責任者なのだ。迫り来るうねりに対して怒りや悲しみを抱くのではなく、あくまで「中立的な立場を堅持して、職務の遂行(ヘアケアとブロー)にあたることが必要である」。

私はメタ認知によって己の感情を切り離し、今日もただ冷徹に、淡々と、縮毛という終わりのない職務に向き合うのである。


【縮毛 おじさん責務の短歌】

多価関数(たかかんすう) 導く解は チリチリか

縮毛は金(かね) 職務をこなす


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