
西海市崎戸町百話#016〜崎戸島と琵琶湖沖島
第十六話 崎戸島と琵琶湖沖島
第九話で佐渡島や伊豆大島に触れた。
このふたつの島に加えて、私が印象に残っていた島の一つに、琵琶湖の沖島がある。
湖に浮かぶ、日本で唯一の淡水湖の有人島である。ノスタルジックな島だ。
細長い島だが、歩いてみると、そこもまた山がそのまま湖に浮かんでいるような地形だった。
少し前までは、島中に猫がいると聞いていた。
昨年、私が訪れた際はほとんど見かけることがなかったが、それも時代の変化なのかもしれない。
沖島には古くから信仰が息づき、奥津嶋神社や厳島神社が鎮座している。
そして同じように、崎戸にも小さな神社や祠が海岸沿いに見受けられる。
式内社のような古社ではないかもしれない。
それでも、海を見守るように静かに建つ姿には、島の人々の祈りが感じられる。
沖島は湖の島。
崎戸島は海の島。
どちらも山が水に浮かぶような島であり、人は限られた土地に暮らしてきた。
同じ「島」という言葉でも、その景色も、歴史も、暮らしも違う。
沖島を歩いた記憶があったからこそ、私は崎戸という島の個性に気づくことができたのかもしれない。
神社や祠については、のちの話でも語っていきたい。
園崎咲人