
サン=シュルピス教会 "Église" Saint-Sulpice, ドラクロワ、ダヴィンチコード、オデオンの紙専門店、ランボー
1646年にルイ13世の王妃であるアンヌ・ドートリッシュの命により建築が開始される。ルーブル美術館やヴェルサイユ宮殿を設計したルイ・ル・ヴォーを中心として設計が行われ、1745年に完成。
パリ唯一のカテドラルであるノートルダム・ド・パリに次ぐ、パリで2番目に大きな「教会」。
なぜ聖シュルピスが選ばれたのか
Sulpice le Pieux 6世紀後半
聖シュルピスは、敬虔で貧者にも施しを行った、王権とも関わりのあった模範的な聖人。
アンヌ・ドートリッシュがサン=シュルピス教会を大規模に再建した理由
王家の威信と信仰の誇示:
ルイ14世の摂政として権力を持っていた時期に、王室の財力と熱心なカトリック信仰を世に示すため。
土地の伝統と聖人の尊重:
既にその地に6世紀から聖シュルピスに献堂された教会が存在していたため、その伝統と土地の守護聖人を継承することが自然であり、王妃の敬虔さにも合致していた。
目の前にある、ヴィスコンティの噴水

しかし私にとっては、なんと言ってもドラクロワ大明神、名画中の名画3部作を、誰もが観られる奇跡の場所です。
COMBAT DE JACOB AVEC L'ANGE

油彩とワックスを用いた壁画 (フレスコ画に近い技法)

Jacob, fils d'Isaac, regagne la Palestine, la "terre promise" de son grand-père Abraham.
" quelqu'un lutta avec lui jusqu'au lever de l'aurore. Voyant qu'il ne le maîtrisait pas, il le frappa à la hanche (...) et lui dit: lâche-moi. (...) Jacob répondit: Je ne te lâcherai pas que tu ne m'aies béni. (...) Il reprit: On ne t'appellera plus Jacob, mais Israël".
Jacob, mis à l'épreuve dans un véritable corps à corps avec Dieu, demande sa bénédiction. Il recoit un nom, signifiant fort en face de Dieu", porté ensuite par tout le peuple juif.
Cet épisode est traditionnellement présenté dans la lecture juive et chrétienne comme image du « combat spirituel » : cette lutte quotidienne contre Dieu, avec Dieu, refus et amour.
C'est encore dans la Bible un récit de vocation, confirmation de l'appel de Dieu.
Jacob en sort blessé: sa force viendra de Dieu. On y voit aussi une lutte entre les deux faces de l'homme, le bien et le mal.
Une scène ouverte à de multiples interprétations.
La scène de combat s'oppose à une nature environnante toute paisible.
Equilibrant ce contraste, la nature morte du premier plan fut, dit-on, brossée en vingt minutes.
Cette peinture a inspiré de nombreux peintres, écrivains, artistes, de Paul Gauguin à Chagall. L'écrivain Jean-Paul Kauffmann lui a consacré en 2001 un livre entier: La lutte avec l'Ange.
「...ある人が、夜明けが訪れるまで彼と格闘した。その人はヤコブに勝てないと見て、彼の股関節を打ち、彼に言った。『離してくれ』。ヤコブは答えた『祝福する迄、離しません』。その人は言った。『お前の名はもうヤコブではなく、イスラエルと呼ばれるようになる』と」。
ヤコブは、神と真にぶつかり合う中で試され、祝福を求めます。彼は「神に向かって強い」という意味を持つ、イスラエルの名を与えられ、この名は後にユダヤ民族全体に受け継がれました。このエピソードは、ユダヤ教とキリスト教の解釈において、伝統的に「霊的な闘い」のイメージとして提示されます。それは、神に対する、あるいは神と共に闘う、拒絶と愛が入り混じる日々の格闘です。
これはまた聖書における召命の物語であり、神の呼びかけの確認です。ヤコブは(戦いから)傷を負って立ち去ります。彼の力は神から来るからです。この場面にはまた、人間が持つ二つの側面、善と悪との闘いも見出されます。この情景は多岐にわたる解釈が可能です。
格闘の場面は、周囲の穏やかな自然と対照的です。このコントラストのバランスを取るかのように、手前に描かれた静物は、わずか20分で描き上げられたと言われています。この絵画は、ポール・ゴーギャンからシャガールに至るまで、数多くの画家、作家、芸術家たちにインスピレーションを与えました。作家のジャン=ポール・コフマンは、2001年にこの作品に丸々一冊の本『天使との闘い (La lutte avec l'Ange)』を捧げました。
HELIODORE CHASSÉ DU TEMPLE
神殿から追放されるヘリオドロス

神の介入による神殿の守護がテーマです。
シリア王の使者であるヘリオドロスが神殿の財宝を略奪しようとした瞬間、神殿から現れた神の使者たちによって激しく打ちのめされる、劇的な瞬間が描かれています。
• 中央の構図: 黄金の鎧をまとった騎馬の人物(天使)が画面中央に突進し、ヘリオドロスを蹴り倒します。
• 両脇の人物: さらに2人の若者がヘリオドロスを激しく鞭打ち、略奪の企てを阻止します。
• 光と闇: 画面左上から差し込む強烈な光が、神殿の内部を明るく照らし、神の介入の劇的な力を強調しています。
La scène se déroule dans le temple de Jérusalem. Le roi de Syrie, faussement informé que le trésor du temple contenait de grandes richesses, envoie son ministre Héliodore et des soldats pour les confisquer. "A leurs yeux apparut un cheval richement caparaçonné; bondissant avec impétuosité, il agitait contre Héliodore ses sabots antérieurs. L'homme qui le montait paraissait avoir une armure d'or. Deux autres jeunes hommes lui apparurent en même temps (...) qui le flagellaient sans relâche". Héliodore, à terre ne peut donc accomplir son forfait.
La suite du récit donne le sens religieux de cet épisode. Grâce à la clémence du grand-prêtre, Héliodore a la vie sauve, repart les mains vides mais converti: "Il rendait temoignage des œuvres du Dieu très grand qu'il avait contemplé de ses yeux".
Dans une véritable explosion ded'admiration ou d'effroi. Les pièces d'orfèvrerie qui jonchent le sol sont prétextes à d'étonnants jeux de lumière.
Scène préférée du peintre ? C'est ici qu'il date et signe.
エルサレムの神殿での出来事です。シリア王は、神殿の宝物庫に莫大な富が納められているという誤った情報を聞き、その財宝を押収させるために、大臣のヘリオドロスと兵士たちを送り込みます。「彼らの目の前に、豪華な馬具をつけた一頭の馬が現れました。猛烈な勢いで跳ね上がり、ヘリオドロスに向けて前脚の蹄を振り上げました。それに乗る者は、金色の鎧を纏ってているように見えました。同時に二人の別の若者が彼らに現れ、ヘリオドロスを容赦なく鞭打ちました」。こうして、地に倒れたヘリオドロスは悪事を果たせませんでした。物語の続きはこの出来事の宗教的な意味を伝えます。大祭司の慈悲のお陰でヘリオドロスは命を救われ改宗します。「彼は自ら見た至高なる神の御業を証言」しました。
この絵は、感嘆と畏怖の真の爆発の中で描かれています。床に散らばった金銀細工は、驚くべき光の表現を生み出しています。
SAINT MICHEL TERRASSANT LE DRAGON
大天使ミカエルが悪魔を打ち倒す

L'Apocalypse raconte: "Alors une bataille s'engagea dans le ciel. Michel et ses anges combattirent le Dragon (...). On le jeta, l'énorme dragon, l'antique Serpent, le Diable ou le Satan, comme on l'appelle, le séducteur du monde entier, on le jeta sur la terre et ses Anges furent jetés avec lui." C'est la victoire du Bien sur le Mal. Saint Michel, protecteur angelique d'Israël, chef de la milice céleste, est le plus fort.
Victoire de la foi chrétienne sur le mal, pour toute la terre. Par son talent de coloriste et son sens du mouvement, le peintre renouvelle cette scène si souvent représentée.
これは、善が悪に勝利することを意味します。イスラエルの守護天使であり、天の軍勢の長である聖ミカエルは最も強い存在で、全世界に於いて悪に対するキリスト教信仰の勝利です。
この画家は、その卓越した色彩感覚と躍動感により、これまで非常に多く描かれてきたこの場面を、見事に刷新しています。
他にも、見どころは沢山あります。

Daniel,Ezéchiel, Isaïe, Jérémie.
天井画: アンヌ・ドートリッシュの紋章が描かれており、その飾りとして4人の預言者、すなわち、ダニエル、エゼキエル、イザヤ、エレミヤが配されています。
Vitrail et statue : L'éducation de la Vierge par Sainte Anne.
ステンドグラスと彫像: 聖アンナによる聖母マリアの教育

渡日した、
ザビエルのシャペル
もあります。


祈りの意向
Intentions de prière

教会は、これらの意向をミサの中で読み上げたり、あるいは秘密のまま、集団の祈りとして神に捧げます。


或る雨の日のサンシュルピス。
サント・トリニテやマドレーヌ同様、サンシュルピスも、大聖堂(Cathedrale や Basilique)ではなく、天井が高く広大な教会Egliseです。以下、こちらより。
Eglise
キリスト教の施設はすべて教会であることを知っておく必要があります。教会はギリシャ語で「集会」を意味する「エクレシア」に由来し、キリスト教徒が集まる場所、礼拝を行う場所を指します。
最もよく知られている教区教会は、教区と呼ばれる特定の地理的地域に住むカトリック信者を受け入れます。この教区教会は司祭によって運営されています。
L’église paroissiale, la plus connue, accueille les fidèles catholiques d’une zone géographique définie, qu’on appelle la paroisse. Cette église paroissiale est gérée par un curé.
cathédrale
大聖堂は司教区(司教によって統治される地理的領域)の主要な教会です。その名称は司教専用の席である「カテドラ」に由来しています。
パリのノートルダム大聖堂、フランス国王のほぼ全員が戴冠式を行ったランス大聖堂、そして独特の青いステンドグラス(vitreau)で知られる壮麗なシャルトル大聖堂です
Basilique
バジリカとは、聖人の墓や聖遺物を安置する教会、あるいは巡礼地となる教会のことです。バジリカは教皇によってそのように称され、大聖堂はバジリカとなることもあり、その逆もあります。どちらか一方というわけではありません。ここで私たちが考えているのは、フランスの国王と王妃の墓(霊廟)があるサン・ドニ大聖堂、19世紀にキリストに捧げられたパリのサクレクール大聖堂、そしてシャンパーニュ地方の首都の聖なる司教の遺骨が安置されているランスのサン・レミ大聖堂です。
美しい物を観させて頂くには、うってつけだと思います。
この教会のすぐ傍には、
アルチュール・ランボーの酔どれ船の詩が書かれた壁
があります。




私の散歩コースとしては、
リュクサンブール公園を横切って、オデオン界隈へ。
オデオンには古書店や紙製品の職人店が多く、ショーウィンドウを眺めるだけでも気持ちが豊かになれる通りが多くて好きです。
面白そうな映画をやっていればラッキー。

21時からのコンサートにて
また或る日は、モーツァルトの方のレクイエムを聴きに行きました。
基本黒服で神妙に演奏を聴く方が殆どでしたが、小学生位のお嬢さんを連れたファミリーは、演奏の途中でyoutubeか何かを(もちろん音出しで)見だして、周りに苦笑される場面もありました。
けれど、いつもひとりぼっちで泣くより、みんなで悲しみ、悼み、祈れた気がしました。
演奏後は、いつもより人の少ない、
夜のサンシュルピスをゆっくりと見学
できました。



























ダヴィンチコード関連


サントゥスタッシュとどちらが「パリで2番目」なのか?
ゲーム、AC Unityでは、サントゥスタッシュを2番目としていましたが、他の媒体では、サンシュルピスを2番目と言うことが多いようです。
サントゥスタッシュ教会は、身廊 Nef(教会の主要な部分)の高さがノートルダム大聖堂よりも高い33メートルあります。
「パリで2番目」という表現は、教会全体の床面積や体積など、何を基準にするかによって、サン・シュルピス教会またはサントゥスタッシュ教会のどちらかが挙がることがあります。しかし、サン・シュルピス教会が「ノートルダムの次に大きい」と紹介されることが多いです。