『渚のメトロノーム』―戻れないことを、知っていた。🌊📻
店に入った瞬間、
あの子の声が波のように胸を撫でる。
「おかえりなさい」
その言葉を、何度くり返してもらっても
“ただの客”以上にはならないこと、
ちゃんと分かってた。
駅までの帰り道、イヤホンからこぼれる音楽は
彼女の笑い声とよく似ていた。
リズムがぴたりと重なるたび、
遠ざかる背中を思い出してしまう。
🧾
胸ポケットに忍ばせたメモには、
結局、一度も渡せなかった言葉が書いてある。
それを見返すたび、
波音の隙間に、自分の弱さがこだまするようだった。
カウンター越しの彼女は、
きっと何も知らない顔で笑ってる。
それでも構わなかった。
名前を呼ばれたくて、
ただの「お客様」じゃないと錯覚したくて、
何度も指名した。
🍸
ある夜、渚を散歩した帰り、
店を出る前に「今日もありがとう」と言った彼女の声が、
やけに静かで、やけに優しかった。
あれが、最後だった。
潮風に髪をなびかせた幻が、
今も時々、目の前をよぎる。
もう会わないと決めたのに、
あの夜の優しさだけが、何度も胸に響いて止まない。
きっと恋なんかじゃなかった。
でも、それ以外の言葉も見つからなかった。
最後に深呼吸をして、
波にさらわれるように店を離れた夜。
君の笑顔は、もう誰かのものだろうか。
俺の横にいて欲しい・・
言い出せない言葉をウイスキーで飲みこむ深夜
キミの声を思い出す

🍊🫧🍸架空カクテルレシピ:『渚のメトロノーム』
色:
透き通るアプリコットピンクに
微細な泡がきらめく、
潮風と夕焼けの記憶を閉じ込めた一杯
グラス:
足の高いフルートグラスで、
リズムのように揺れる光を美しく映す
📋 材料(for 1 glass)
🍊 アプリコットリキュール 15ml
🥂 シャンパン 60ml
🍯 アガベシロップ ティースプーン1杯
🍋 レモンジュース 5ml
💫 ソーダ 少々(炭酸強め)
🧊 ミニアイスキューブ(透明)適量
🌸 トッピング
🫧 パールシュガー(グラス縁)
🍬 ほんのりピンクの綿菓子(添える)
🌺 食用ラベンダー(1輪)
💞 サーブ:
ゆっくりと注いだ泡が、
まるで“言えなかった言葉”のように静かにほどけていく。
優しく香るラベンダーが、記憶の扉をそっと開く。
🎙渚のメトロノーム💔歌詞
あのとき言えなかった言葉が
波音の隙間にこだまする
もう遅いってわかってるけど
心がまだ探してる
薄明かりの駅のホームで
イヤホンからこぼれる過去
あなたのリズムに合わせて
息をしてたあの季節
渚に立つ君の幻
潮風に髪が踊ってる
言葉にできないこの痛み
音だけが知っている
時計の針を戻すように
口ずさんだ名前のメロディ
でも戻らないって知ってた
最初から、どこかで
君の笑顔がリフレイン
胸に響いて止まらない
波にさらわれた約束
いまもどこかで生きてる
届かない想いの欠片を
そっと海に預けた夜
空と水面が混ざる頃
また少しだけ、前に進める
ひとつ、深呼吸をして
思い出に鍵をかけた
渚に残る足跡だけが
優しく夜を見送った
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