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決闘年越しそば(毎週ショートショートnote)

    ここは麺流島。
    今年も蕎麦とうどんは年越しの座をかけて決闘する。
    「毎年よくやるわ」と内心は呆れてるけど、二人から「拉麺ちゃんに見届けて欲しい」と呼び出されて悪い気はしない。
    ウフフ魅力絶大、世界が私に夢中♡

    二人は昔から日本一を競ってる。
    天下統一に大晦日掌握は必須だけど、歴史に後押しされて蕎麦が君臨。
    でもご当地ブームに乗ってるうどんは強気で臨む。

    「今年こそ手打ちにしてくれる!」
    「お前もな! 海苔の如く刻んでやる!」
    「かまぼっこぼこにするぞ!」

    けれど、蕎麦のキレ良い動きにうどんは追い詰められた。
    シメは蕎麦の一言だった。

    「……知ってるぞ、年越しの座を狙うふりして「年明けうどん」デビューを画策してるってな!」
    「なぜそれを⁉」
    「ご麺~喋っちゃったの」と私はトロリ煮卵の瞳でうどんを見つめた。
    「だって年明けうどんて素敵すぎ。卵乗せで見事な「雲海に浮かぶ初日の出」よ♡」

    釜揚げ状態になったうどんから湯気が上る。
    蕎麦の目配せに私は熱油視線を返した。


    うどんはなんとでもなるし、淡白で頼りないけど蕎麦には年越しの座を守ってもらわなきゃ。
    いずれ私が天下統一するし。
    簡単よ、昔の名前に戻すだけ。
    「中華そば」ってね。


    (了)


    お読みいただきありがとうございました。
    今回は、ほぼ落語……?(;'∀') (496字)

    noteスタート&ショートショート初挑戦から3か月経ちました。
    毎回難しくも面白いショートショート。これからも修行を続けていきます☺️
    来年もどうぞよろしくお願いいたします♪


     
     
     
    第2回角野栄子もっとあたらしい童話大賞にて「カゲとかけっこ」が最終選考作品となりました。 日本児童文学者協会会員 2022年より創作沼へ。読み手の心と共鳴するモノが書けたら嬉しいです(^^)  童話、ショートショート等々書いてます。他サイトにも作品を投稿、活動詳細はXにて発信中。

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