
【選択小説】好きな子のスマホ拾ってしまった 1
あらすじ
ある日、好きな子のスマホを拾った。
高校1年の主人公、高橋勇介は、幼なじみの鈴木由奈に恋心を抱いている。
ずっと片思いしていた由奈のスマホを拾ったことで、勇介と由奈の関係に変化が訪れる。
その拾ったスマホで、たまたま見てしまった不穏なメッセージ「今日も見てたよ」。送り主は、俺が知らない男リヒト。
最近由奈が浮かない顔をしている原因はこのストーカーだろうか?
今、俺の手の中には好きな子のスマホ。
見るべきか、返すべきか。好奇心と倫理の間で、俺の心は揺れる。
これはゲームブック形式の小説で、主人公の行動によって結末が変わる、歪んだ三角関係の物語である。
あなたは、本当の結末に辿りつくことが出来るのか?
オープニング
俺、高橋勇介は今、高校入学してから1番の大イベントに遭遇している。
好きな子のスマホを拾ってしまったのだ。
それは、放課後、校舎の片隅で起こった。
その日は夏休みが終わったばかりで、まだ暑い日だった。
始まりは本当に偶然だった。
別にやましいことがあった訳じゃない。
1年生の使っている西校舎の4階の片隅。奥の突き当たりのところで、用具入れと屋上へ行く階段とに分かれている。
その階段を上った踊り場、そこに運命のものがあった。
ピンクのスマホケースと、見慣れたキャラクターのストラップ。
そのスマホは、確かに鈴木由奈のスマホだった。
気づけば俺は、彼女のスマホに手を伸ばした。
拾ってどうするのかなんて考えられずに、それを手中に収めた。
俺はずっと、それこそ小学生の頃から、由奈に恋をしていた。
髪まで伸びたフワフワの髪と、今ではずいぶんと成長した胸、そして元気な笑い声。
バドミントン部でも、1年なのにもう一目置かれる存在らしい。文武両道で頭も良くて、性格も良い。そして美人。
一方の俺は、何とか由奈と同じ高校に滑り込んだものの、成績は底辺。運動もできない、見た目も中の下。単なるモブキャラAをやっている。
子供の頃は泥だらけになりながら一緒に遊んでいたのに。
今となっては差がついて、高質の花になってしまった幼なじみと、モブキャラA。
でも、これは、チャンスなのかもしれない。
チャンスでも、一体どんなチャンスだと言うのか。
俺は、ついよからぬ事を考えてしまう。
このスマホの中身を見れば、彼女の「今の姿」が分かるだろう。でもそんなことを校舎でやっていたら誰かに見つかってしまうのだろう。
だから、中を覗くなら、家に持ち帰ってこっそり見るしかない。
いや、正しいのは、何もせずに、正直に持ち主に返すこと。プライベートを覗こうなんて、俺は、好きな子になんて酷いことをしようとしていたんだ。
それに、もしかすると返す時にワンチャン…って、そんなうまい話はないかもしれないけれど、少なくとも昔みたいに会話するチャンスは生まれるかもしれない。
さて、どうしよう。