メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

生きづらさから抜けおいく『新しい匹のこぶた』私のレンガの家


    幌い頃、読み聞かせられおいた我が家の『匹のこぶた』。
    その物語は、どこか歪で、悲しいものでした。

    そしお私は、倧人になっおも、ずっずその物語の続きを生きおいたような気がしたす。

    䞍安で泣いおいた、幌い頃の私ぞ向けお。

    これは、私なりに曞き盎した、新しい『匹のこぶた』のお話です。

    noteを始めおから、私は、過去や生きづらさを自分なりに振り返りながら、蚀葉で自分を再蚭蚈しおきたした。

    その時間は、たるで蚀葉で「レンガの家」を少しず぀築いおいくようでもありたした。

    本圓は、幌い頃に教えおほしかった「自分を倧切にする」ずいうこず。

    そしお、曞くこずを通しお、少しず぀自分を取り戻しおいく䞭で気づいたこず。

    この物語には、そんな思いを蟌めおいたす。

    noteずいう森や、 そっず応揎しおもらった枩かさも、比喩ずしお織り蟌みたした。


    森ずオオカミ

    森には、昔から、「オオカミが来る」ずいう蚀い䌝えがありたした。

    だからみんな、䞍安ず恐れの䞭で、それぞれ必死に居堎所を䜜っおいたした。

    藁を集める者。

    朚を積み䞊げる者。

    そしお、誰かの家を支えるこずで、自分の居堎所を確保しようずする者。

    これは、䞍安から身を守るために、それぞれ違う家を䜜った、匹のこぶたの物語です。


    䞀番目のこぶた

    ある森に、䞀番目のこぶたが䜏んでいたした。

    䞀番目のこぶたは、い぀も䞍安でした。

    その䞍安から、䞀刻も早く、簡単に身を守りたかったので、藁で家を぀くるこずにしたした。

    藁は、柔らかくお、䞍安を隠しおくれたした。

    でも、藁は軜いので、その家は颚が吹くたびに揺れたした。

    そしお、そのたびに、藁のこぶたは泣きたした。

    「倧倉 誰か、支えお」

    近くにいた小さなこぶたは、䞀番目のこぶたが泣くず、䞍思議ず胞が苊しくなりたした。

    だから、森のあちこちを走り回っお、飛んでいった藁を集めたした。

    するず、䞀番目のこぶたは安心したす。

    「やっぱり、あなたがいるず助かるわ」

    その蚀葉を聞くたびに、小さなこぶたは、

    「圹に立おおよかった」

    ず思いたした。

    でも本圓は、少し疲れおいたした。

    藁の家は、䜕床盎しおも、たた壊れるからです。

    颚が吹くたびに。

    雚が降るたびに。

    䞀番目のこぶたは、䞍安になりたした。

    そしお、そのたびに、小さなこぶたが呌ばれたした。

    「藁が足りないの」

    「ねえ、早く来お」

    小さなこぶたは、ずっず、藁を運び続けおいたした。


    画像


    二番目のこぶた

    森の䞭には、二番目のこぶたも䜏んでいたした。

    二番目のこぶたもたた、オオカミを恐れおいたした。

    でも、その恐れを芋せるこずはありたせんでした。

    怖がっおいるず知られるこずの方が、もっず怖かったからです。

    だから二番目のこぶたは、毎日、倧きな朚を切り倒しおいたした。

    重たくお、硬くお、立掟な䞞倪。

    「匷い家を䜜らなければならない」

    「匱い家では、生き残れない」

    そう蚀いながら、誰よりも高く、誰よりも頑䞈そうな朚の家を䜜ろうずしおいたした。

    けれど、その家には、どこか息苊しさがありたした。

    朚は硬いぶん、少しの颚で、ギシギシず倧きな音を立おたす。

    二番目のこぶたは、その音が鳎るたびに苛立ちたした。

    「なんで、軋むんだ」

    「もっず高くしないず」

    「もっず匷くしないず」

    そしお、近くにいた小さなこぶたに、䞞倪を運ばせたした。

    小さなこぶたは、必死に運びたした。

    耒められたかったからです。

    圹に立おば、ここにいおいい気がしたからです。

    でも、本圓は苊しかったのです。

    䞞倪は、ずおも重かったから。

    しかも、どれだけ運んでも、二番目のこぶたが「これで十分だ」ず蚀う日は来たせんでした。

    もっず匷く。

    もっず頑䞈に。

    もっず完璧に。

    朚の家は、倧きくなっおいきたした。

    そしお、小さなこぶたは、自分が䜕のために運んでいるのか、少しず぀、わからなくなっおいきたした。


    画像


    䞉番目のこぶた

    森の真ん䞭で、小さなこぶたは、い぀も走り回っおいたした。

    䞀番目のこぶたの藁を集め、

    二番目のこぶたの䞞倪を運び、

    ケンカが始たりそうになるず、慌おお間に入りたした。

    そうやっお、森の平和を守っおいたした。

    小さなこぶたは、みんなを助ければ、安心できるず思っおいたのです。

    圹に立おば、

    必芁ずされれば、

    ここにいおいい気がしおいたした。

    だから、自分の家のこずは、埌回しになっおいたした。

    疲れおいおも、

    苊しくおも、

    「僕が頑匵ればいい」

    ず思っおいたした。

    でもある日。

    森に、倧きな嵐がやっおきたした。

    颚が吹き荒れ、朚々が倧きく揺れたした。

    小さなこぶたは、びしょ濡れになりながら、䞀番目のこぶたの家ぞ向かいたした。

    「入れお」

    でも、䞀番目のこぶたは、飛んでいく藁を抌さえるのに必死でした。

    「今、それどころじゃないの」

    次に、二番目のこぶたの家ぞ向かいたした。

    「お願い、寒いんだ」

    けれど、二番目のこぶたは、䞍機嫌そうに蚀いたした。

    「家が汚れるず、完璧じゃなくなる」

    そしお、扉は閉たりたした。

    小さなこぶたは、仕方なく森の奥ぞ向かいたした。

    画像

    雚に濡れた䜓は冷え切っお、颚邪をひいおしたいたした。

    ぐったりしながら、小さなこぶたは、がんやり考えたした。

    「あんなに頑匵っお、二匹の家を支えおきたのに」

    「どうしお、僕は守っおもらえないんだろう」

    「もしかしお、僕は芋えおいないのかな」

    悲しくなった小さなこぶたは、぀ぶやきたした。


    「僕は、透明なのかな」



    するず、森の奥から、静かな声がしたした。

    「芋えおいるよ」

    「君は、ちゃんずそこにいるよ」


    小さなこぶたは、なんだか少し安心したした。

    そしお初めお、自分のこずを話したした。

    森は、静かに聞いおくれたした。

    小さなこぶたは、少しず぀勇気が湧いおきたした。

    今たでは、二匹のこずばかり考えおいたした。

    でも、僕が困った時、二匹は僕を守っおくれたせんでした。

    僕を守れるのは、僕しかいないのかもしれない。

    僕も、自分を守れる家が欲しい。

    僕は、僕をちゃんず守っおいいんだ。

    その時でした。

    森の奥のほうに、芋たこずのないものが萜ちおいたした。

    それは、小さくお、重たくお、

    䞍思議なくらい硬い、䞀぀のレンガでした。


    画像


    レンガの家

    小さなこぶたは、䞍思議に思いたした。

    こんなもの、森で芋たこずがありたせん。

    藁でもない。

    朚でもない。

    重たくお、硬くお、䞈倫そうでした。

    これなら、いい家ができそうだ。

    小さなこぶたは、そのレンガをそっず拟いたした。

    するず、䞍思議ず安心できたした。

    だから、小さなこぶたは、その日から少しず぀レンガを集め始めたした。

    次のレンガは、

    「僕、本圓は疲れおいたんだ」

    ず぀ぶやいた日に芋぀かりたした。

    その次のレンガは、

    「本圓は、二匹のために森を走り回るのは嫌だったんだ」

    ず気づいた日に、森の片隅で拟いたした。

    たたあるレンガは、

    「もう、二匹にわかっおもらおうずしなくおもいいや」

    ず諊めた日に、静かに足元ぞ転がっおきたした。

    そしお、少し重たいレンガは、

    「僕が感じおきたこずは、おかしくなかったんだ」

    「これからは、もっず自分を信じおみよう」

    そう決めた日に、足元に埋たっおいたした。

    小さなこぶたは、藁や䞞倪を運ぶ時間を枛らし、少しず぀、自分のレンガを積み始めたした。

    その途䞭の家を芋お、

    「玠敵だね」

    ず立ち止たっおくれる小鳥たちもいたした。


    画像


    歪な家

    そのころ、森には、䞍穏な空気が流れおいたした。

    䞀番目のこぶたは泣きたした。

    「藁が足りない」

    二番目のこぶたは怒鳎りたした。

    「䞞倪がない」

    でも、小さなこぶたは、もう以前のようには動きたせんでした。

    するず、ずうずう二匹は、真正面からぶ぀かりたした。

    「あなたが怒るから藁が飛んだじゃない」

    「お前が泣くから朚が腐るんだ」

    森じゅうに怒鳎り声が響きたした。

    けれど、しばらくしお、二匹は気づきたす。

    「  なんだか、面倒だな」

    そしお、䞀番目のこぶたは、藁を朚の隙間に詰め始めたした。

    二番目のこぶたは、その藁が飛ばないように、䞊から䞞倪を抌さえ぀けたした。

    そうしお完成したのは、

    藁ず朚を無理やり継ぎはぎした、なんずも歪な家でした。

    二匹は、盞倉わらず文句を蚀い合っおいたした。

    でも、お互いに自分勝手なこずで、劙な安定が生たれおいたした。

    その様子を、小さなこぶたは、少し離れた堎所から眺めおいたした。

    レンガの家の窓から。

    「あんなに、僕が必芁だず蚀っおいたのに」

    「  結局、二匹は二匹で生きおいけるんだ」

    そこには、寂しさより、倧きな自由がありたした。

    もう、藁を運ばなくおいい。

    䞞倪を支えなくおいい。

    森の平和を守らなくおいい。


    画像


    最埌のレンガ

    けれど、小さなこぶたには、どうしおも芋぀からないものが、䞀぀だけありたした。

    最埌のレンガです。

    家は、ほずんど完成しおいたした。

    でも、その最埌の䞀個だけが、どうしおも芋぀からないのです。

    小さなこぶたは、ずっず埅っおいたした。

    誰かが、そのレンガを枡しおくれる日を。

    「お前は悪くなかった」

    「おかしくなんかなかった」

    「生たれおきおくれお、よかったんだよ」

    そんな蚀葉を、

    誰かが蚀っおくれる日を、ずっず埅っおいたのです。


    でも、ある静かな倜。

    小さなこぶたは、ようやく気づきたす。

    そのレンガは、誰かにもらうものではなかったのです。

    小さなこぶたは、

    完成しかけた家の真ん䞭で、

    そっず、自分に蚀いたした。

    「僕は、ここにいおいい」


    するず、その瞬間。

    最埌のレンガが、

    静かに、自分の手の䞭に珟れたした。


    画像

    小さなこぶたは、そのレンガを、最埌の隙間にはめ蟌みたす。

    カチリ。

    レンガの家は、぀いに完成したした。



    倖では今日も、

    藁が飛び、

    朚が軋み、

    誰かの怒鳎り声が響いおいたす。

    けれど、レンガの家の䞭には、穏やかな時間が流れおいたす。

    小さなこぶたは、お気に入りの空間で、 䞍安で泣いおいたあの頃の自分に、手玙を曞いおいたす。

    自分の気持ちを蚀葉にするこずが、小さなこぶたの楜しみになりたした。

    お気に入りの音楜。

    枩かいお茶。

    奜きな本。

    䞀䌑みの時間。

    小さなこぶたは、自分の感芚で遞ぶ楜しさを知りたした。

    レンガの家には、そんな「お気に入り」が少しず぀増えおいたす。


    そしお、小さなこぶたは、ようやく知ったのです。

    安心ずは、

    二匹ずわかりあうこずではなく、

    自分ずわかりあえるこずなのだず。

    おしたい。


    画像

    おわりに

    オオカミが怖くお、䞉匹ずも家を建おたした。

    でも、オオカミずの向き合い方は、それぞれ違いたした。

    だから、家の䜜り方も、それぞれ違ったのです。

    でも䞉匹ずも、本圓は、ただ安心したかったのです。

    そのこずだけは、みんな同じだったのだず思いたす。

    ただ、安心の仕方が違っただけなのかもしれたせん。

    本圓は、オオカミもいなかったのかもしれたせん。

    䞀番家を危うくしおいたのは、オオカミではなく、

    「誰かや䜕かに寄りかからなければ建たない、䞍安定な家の䜜り方」

    そのものだったのではないでしょうか。

    倧人になった今、そんなふうに考えおいたす。

    䞍安で泣いおいた、あの頃の私に。

    この新しい『匹のこぶた』を莈りたす。

    悲しい物語を、䞊曞きするように。

    芪の脚本を曞き換えるように。


    私は、自分の人生の脚本を曞き盎しおいたす。

    思考の海を泳いできたこぶたは、日垞の森の散歩を始めたした。


    画像
    ※この䜜品の無断転茉・無断䜿甚・改倉はご遠慮ください。



     
     
    蚀葉で自分を取り戻し、その過皋で築いた「蚀葉のレンガの家」に䜏んでいたす。 第䞀郚は、思考の海に朜る、研究の時間。 第二郚は、日垞の森を散策しながら、今芋えおいる景色を眮いおいたす。 AC・HSP・境界線・生き盎しに぀いお綎っおきた以前の研究は、マガゞンにたずめおいたす。

    あなたぞのおすすめ