
暑中お見舞い申し上げます
暑中お見舞い申し上げます。
豊田様
お元気にされていますか。
中学、高校と一緒だったパンダです。
覚えていただけていますでしょうか。
あなたに、ひとつご報告しておかなければ
ならないことがあり、
今回こうして筆を執りました。
私は今、「note」というSNSで、
日々感じたことや学生時代の思い出などを
自由に書いております。
そして、その学生時代の話を書くたびに、
豊田――そう、あなた様が登場しております。
ええ。
実名です。
誠に申し訳ございません。
仮名を使ったほうがいいのではないかと、
一応3秒ほど悩みました。
そして出た結論が、
「……まあ、ええか。」
でした。
もちろん下の名前は伏せております。
私にも、良心というものがあります。
これまでにも、
あなたと一緒に人生で初めてサブウェイを
食べに行った話や、
1999年の夏、ノストラダムスの大予言に
全ベットしたあなたが、
受験勉強を数か月間きっぱり放棄したこと。
そして、一緒にチョコバットのホームランを
夢見て走り回ったことなどを書いてきました。
さて、今回お手紙を差し上げた理由は、
ただひとつです。
あなたとの思い出は、
まだ掃いて捨てるほど残っております。
つまり、今後も高い確率で、あなたには
私のnoteへご出演いただく予定です。
事後報告となりましたこと、
深くお詫び申し上げます。
あなたとの思い出は、
数え始めるときりがありません。
関西人なら誰もが知っている有名な
テーマパークに、休園日に忍び込んだこと。
……まあ、あれはもう時効が二回成立する
くらいの年月が流れましたので、
お許しいただけるでしょうか。
帰宅部だったにもかかわらず、
足の速かったあなたは、高校三年生最後の
体育祭でリレー選手に選ばれました。
体育祭の二週間ほど前から、
ヘビースモーカーだったあなたは、
きっちり禁煙していましたね。
真面目なのか、不真面目なのか。
今でもよく分かりません。
ある日の授業中、
あなたが突然吐いたこともありました。
真っ赤なものが混ざっていて、
女性の先生が顔面蒼白になり、
慌てて保健室へ連れて行きました。
でも、あれは血ではなく、
前日の夜中に飲んだ赤ワインだった。
その事実を知っているのは、
たぶん地球上で、あなたと私だけです。
卒業文集には、「日頃感謝している人の名前を
一人書きましょう」という欄がありました。
親や兄弟、恩師や部活の先生の名前が並ぶ中、あなたは迷うことなくAV女優さんの名前を
書いていました。
ちなみに、今は「セクシー女優」と
お呼びするそうです。
コンプライアンス全盛のご時世です。
お互い、気を付けましょう。
大学が決まると同時に、あなたは
「有給を消化する」と言い残し、卒業式まで
学校へ来ることはありませんでした。
あっぱれです。
あなたとのエピソードは、
まだまだ尽きません。
書ける話もありますが、
書けない話のほうが、きっと何倍もあります。
それでも学生時代を思い出すたび、
決まってあなたの顔が浮かんできます。
豊田様。
お元気にされていますか。
もしこの手紙が
あなたのもとへ届くことがあれば、
次にあなたがnoteへ登場する日も、どうか
温かい目で見守っていただければ幸いです。
またいつか会えたら、
その時は、
noteには書けない話の続きをしましょう。
暑い日が続きますので、
どうかご自愛ください。
敬具