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正しさの居場所|私は何故、働くんだろう? 〜意味の融点〜

仕事を終えて帰宅する。
そして、明日に備えて調子を整えるため、
温かいお風呂へ…。

全身が脈打つのを感じた。

毎日、慌ただしさに追われて…
過ぎていく時間。

何の為に働いているのだろう?

お金のため?
食べるため?
夢を叶えるため?
楽しいから?
仕方ないから?

行き着くところは…
生きるため?

理由を挙げれば…
まだまだ思いつきそうだ。

だけど、どれもしっくりこない。

きっと、どの理由もあってそうだけど…
あってない。

仕事って、嫌な気持ちになることが多い。
楽しいことなんて…多分少ない。

だけど、転職を繰り返すうちに…
業務のことよりも…
そこで出会った人のことしか思い出せない。

何故なんだろう?

あの人の怒ってる顔とか…
何気ない優しい言葉…
ふっとした表情…
一緒に明け方まで残業した仲間…
気を遣って疲れた忘年会で、無理に
はしゃぐ同僚の顔…

どれも、思い出せるのは…
誰かの顔や言葉しかない。

きっと、仕事に疲れてたんじゃなくて
人に疲れてたのかもしれない。

いや、人というより…人が放つ感情に、
擦り減らされてたのかも…。

お湯の中で、ゆっくり息を吐いてみた。

ブクブクと泡が浮かんでは…
消えてゆく。

肩まで浸かった身体温かくて…
使ってない肩から上が…少し冷える。

何処まで温かくて、何処から冷たいのか…
その境界は分からない。

それと同じで…
毎日の仕事も、覚えているものと、
覚えていないもがある。

だけど…
忘れた記憶の境界も曖昧。

きっと、
私が人生を終える瞬間もそうだろう。

どこで意識が途絶えたのかは…
きっと曖昧なまま消えると思う。

それなら…
私は今、何の為に生きてるのだろう?
…きっと、それも曖昧なのかもしれない。

頭のてっぺんまで、お湯の中に潜る。
ブクブク…っと、
自分の吐く息の音が聞こえる。

はっきりと聞こえる。

なのに…
この記憶は、お風呂を出るころには、
きっとボヤけてて、
明日の朝には忘れ去ってるんだろう。

人生もきっと、
その段階で“意味“を見つけたつもりでも、
時とともにカタチを変えていく。

そして…最初に見つけたつもりのカタチは
違うものになっているかもしれない。

それは、入社初日の気持ちのようだ。

あれだけ希望に満ちて、
夢や理想を描いていたのに…

描いたものは、溶けて流れた。

その、
溶けて流れたものの代わりを探すように…

私は“意味“を探し、求め続けたけど…
それは、どこにも無かった。

まるで、神を信仰している信者のようだ。

存在しているのか…
はたまた存在しないのか…
確認しようもない“答え合わせ“が、
いつの日出来ると信じてる。

でも、私の意識が溶ける境界でも…
答えは見つからないのかもしれない。

たぶん…私がカタチ創らないと、
それは存在しえないものだから…

そこまで思いを馳せてた事柄は、
パジャマを着終わるころには…
完全に溶けて忘れさっていた。

そして…目が覚めれば、
いつもの慌ただしい日常が繰り返される。

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