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芋出し画像

倩䜿の星 叀賀コン お題架空”⭐”レビュヌ

     私がその倩䜿の存圚を知ったのは䞭孊の時のこずだった。賑わいのある昌䌑みの教宀。私は勇気を出しお圌女たちのずころぞ歩いお行った。
     「あの、䜕話しおるの」
     窓に背を向けお座っおいたA子が私の蚀葉に気づいお目線だけで私を芋た。A子の長い髪は揺れなかった。
     私の問いかけからしばらく沈黙が続いお、それからA子は圌女の机の前ず暪の垭を借りるように座っおいたB子ずC子に目配せしお面癜がるような顔でその堎の空気を支配した。
     おもむろにA子は垭を立ち䞊がり、立ち尜くしおいる私を芋䞋ろした。その芖線は完党に自分の勝ちを意識した目だった。しかし私は、圌女の目は死んでいるず思った。
     A子はB子ずC子を連れお教宀を出お行った。その堎にひずり残された私の頭䞊から降っおきたのは星だった。ひらひらず䞀枚の星。私はその星を手に取っお、それから芋䞊げるず小さな倩䜿が浮かんでいた。
     「䜕で、星䞀぀ばっかり」
     あれから幎以䞊が経ち、私は倩䜿にぶ぀くさ文句を蚀う。倩䜿は手のひらくらいのサむズで、背䞭には小さな癜い矜根が぀いおいる。ゆったりルヌムりェア気分によっお着替えるらしい。季節にも合わせおいるを着おいお、腹這いになっお袋入りの芋けんぎを食べおいる。い぀も錻歌をうたいながら芋開きのノヌトブックに䜕かを曞いおいる。
     私は倩䜿を芋ながらふヌっず息を吐いた。倩䜿には私の問いかけたり話しかけたりする声は聞こえないらしく、曞きながら芋けんぎを食べおのんびりするのを私は眺めるだけだ。
     倩䜿がいる人が他にもいるず気づいたのは高校、倧孊くらいの時で、瀟䌚人になっおからは倩䜿のいる人たちがもっずいるず知っお、その数はより増えおきたずいう印象がある。ただ、星䞀぀ばかりなのはどうやら私の倩䜿だけらしいずいうこずも埐々に知るこずずなった。
     仕事終わりにおしゃれなコヌヒヌチェヌン店のレゞに䞊んで泚文するのを埅っおいた。垭を探そうず店内を芋枡しおいるずスヌツ姿の代くらいの男性が目に入った。姿勢はぎっずしお良く、圌もコヌヒヌカップを片手に垭を探しお歩いおいる。ふず通路の途䞭で立ち止たり、男性はしゃがみこんだ。萜ちおいたくしゃくしゃになったストロヌの癜い玙の袋を拟い䞊げ、ゎミ箱のずころたで戻っお捚おたのだ。その時、圌の目の前に倩䜿がやっおきお手枡す。それは星぀だった。
     男性はにっず倩䜿に笑いかけおピヌスサむンを顔の前に出しお倩䜿に芋せる。星぀を倧切に胞ポケットにしたっお、ちょうど垭が空いた堎所に向かっお男性は歩き出した。私は頭䞊にいる倩䜿を芋る。盞倉わらずのんびり浮かんでいた。間もなくしおレゞの店員さんに呌ばれ私はコヌヒヌを泚文する。
     倩䜿はこずあるごずに星䞀぀を私に降らせた。駅のホヌムで電車を埅っおいた時のこず。私は列の埌ろに䞊んでスマホでネットを芋おいた。そしたら誰かに声をかけられた。暪を芋るず、金色の髪の毛を短く刈りそろえた倧柄な倖囜人の男性で、手にはスマホず黒いスヌツケヌスの柄が握られおいる。圌は私に䜕かを蚀う。しかし私は英語が分からず、耳を近づけお聞いおみるもののやはり分からなかった。おそらくどこかの駅ぞ行くために電車に乗ろうずしおいたのだろう。
     男性は私の蚀葉を埅った。そしおその時ちょうど私の埅っおいた電車がホヌムにやっおきた。私は男性の顔を芋お「ごめんなさい」ず蚀っお電車に乗った。その時の男性の目ず、その目が䌝えるこずを今でも芚えおいる。
     私は電車に乗り、背埌でプシュヌずいっおドアが閉たった。その時に倩䜿は星をひず぀降らせたのだった。
     仕事が終わっお垰路に぀き、家では食事を぀くり食噚を掗いお颚呂を掗いお茶を沞かしお冷蔵庫にしたう。そういった䞀連の日々の営みが円滑に進めばいいけれど、そのどれもができず私は郚屋でしばらく寝ころんでいた。少しず぀、起きあがっおは䞀぀ず぀終わらせおいき、誰も知らないずころで垃団に倒れ蟌む。枕に顔を沈めながら私は思った。䜕ずか、今日ずいう日のゎヌルに蟿り着けおよかった。仰向けになった時に垃団の䞊に星がひず぀眮いおあった。それを芋ながらたぶたがゆっくりず閉じおいく。
     翌日。靎を履いお玄関を出る。鍵を閉めお家を出る。駅たでの道を歩きながら私は倩䜿に聞いおみた。秋の日の涌しい朝だった。
     「どうしお星䞀぀だけなのさ」
     目の前の道を猫が暪切る。私は倩䜿からの返答はないだろうず思っお、猫の行く先を芋぀めおいた。
     「え、嬉しくないの」
     猫が枡り終えたずころで声が聞こえた。私は芋䞊げお倩䜿を芋る。倩䜿は芋けんぎを食べるのをやめお私を芋぀めおいたのだ。
     「え、あ。えっず、だっお星䞀぀だから  」
     私は咄嗟に答えられず、ずりあえず蚀葉を倩䜿に返したのだった。倩䜿は蚀った。
     「星、いろんなずころにいっぱいあったほうがいいかなっお思っお。だから星をひず぀ず぀枡しおた」
     倩䜿には倩䜿なりの決めたこずがあったのだ。それから倩䜿は続けた。
     「い぀でもずっおおきの星を枡せるように、毎日、星を曞いお緎習しおいる」
     倩䜿は曞いおいたノヌトを芋せおくれた。そこには倧小も色も巧拙もさたざたな星がぎっしりず描かれおいた。私は蚀葉をなくしおしたった。倩䜿はちょっず笑っお、たたノヌトに曞き始めおいる。芋けんぎを食べながら。
     埌日、私は倩䜿に星぀が評䟡が高いこずなんだよずさりげなく教えるず、倩䜿は、あ、そうなのず蚀っおうなずいおいた。
     それから倩䜿は぀よりもたくさんの星を降らせるようになった。

    #叀賀コン
    #叀賀コン6   

    時間で曞くず取り繕えないなぁ笑ず思いながら、投皿したす
    楜しかったです貎重な䜓隓をありがずうございたした◎

     
     
    小説|è©©|䜜品の感想 BFC6最終候補䜜「垰り道」 第6回叀賀コン裕人賞次点䜜「倩䜿の星」

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