青空の下のプロポーズ〜小鳥の求愛ダンスにて~「愛犬と小鳥」
先月だったかな、パパと愛犬とのお散歩で、愛犬は私たちを可愛い世界へと案内してくれた。
やわらかな朝日がさす青空の下、パパと愛犬と一緒に散歩道を歩いた。
愛犬の歩みに合わせゆっくり歩いていると、目の前に飛んでいる小鳥たちを見つけた。
二羽の小鳥が絡み合ってるの?
あっ、オスがメスに寄りかかっているんだ。
白と黒のコントラストがとても可愛くて、すずめより少し大きめかな。
初めて見る鳥のようだ。
一羽が道の端に降り立った。
それを追いかけてもう一羽も、その目の前に降りた。
オスがメスを追いかけているようだ。
次の瞬間、オスが恋の物語を刻みだした。
「求愛行動ちゃうん?」
パパが言った。
ほんまや~!!!!
鳥の愛の告白?!
オスがダンスしてる。きゃ~
羽を片方ずつ広げるようにしてね。
なんだかタップを踏んでるみたいにね。
「タッタカタッタカ」
なんか跳ねているようにも見えるかな~
もしかして、物凄いレアな場面を目撃してる?
こんな光景をすぐそばで見れるなんて、もう最高っ!!
オス可愛すぎる。きゃ~
目の前のメスに必死にアピールしてるよ。
メスに気に入ってもらうために、一所懸命頑張っているみたい。
「俺を見てくれ!」
「俺を受け入れてくれ!」
オスの姿を見てると、そんな熱い思いが伝わってくる。
もしかして、オスも、
「振られたらどうしよう」
なんて思っているのかな?
「頑張れ~」
もう、オスを応援したくなった。
私は小鳥の告白を覗いているんだ。
そう思うと胸が高鳴ってくる。
メスが心を開いてくれたらいいのに。
「あなたについて行くわ」
なんて言うのかな?
そんなふうに、メスに期待しながら見ていた。
「わくわく」
私の心もオスのダンスのように跳ねる。
小さなときめきが幸せになって届いた。
その一方で、
オスには申し訳ないけど、ずっと見ていたいと思ってしまう。
あまりにも可愛すぎるオスのダンスをもっと近くでみたいな~。
メスになって、目の前でじっくりダンスを観覧したい。
でも、オスにとってはひどいことだよね。
オスは、ドキドキしながら一生懸命に愛を伝えてるというのに。
きっと、オスだって、
「早く俺の手を取ってくれ」
そんなふうに思って、将来を夢見ているに違いない。
そんなオスのプロポーズをメスも幸せとして、ぜひ受け取ってほしいな。
それなのに、メスは飛び立ってしまったの…
恋は終わった?
でも、オスがメスを追って行ったよ。
どうなるんだろう?
なにやら、切ない風が「すぅ~」と吹いた。
メスが嫌がっている……?
その後、どうなったのかわからない。
正直、メスの心もわからない。
それでも、私はオスに伝えたい。
パパと私は、あなたに夢中になった。
もう、可愛くて仕方がない。
”また会いたい”ってパパと話していたの。
そしたら、あの求愛ダンスをパパに踊ってしまった。
今度は恋が実るところを見てみたいな。
二羽仲良く飛び立つ様子を祝福したいな。
こんなふうに、世界にはまだまだ、私が出逢ったことのない光景がたくさん隠れている。
愛犬の歩みが早ければ、小鳥を見つけることさえできなかったかもしれない。
ゆっくり歩き、ゆったりした心でじっくり世界を見渡す。
そして、愛犬のことも忘れずにね。
そうすることで、色んな気づきに出会える。
色んな世界が愛犬と重なり合い、ただ歩いているだけでは決して気づかなかった世界の扉が開く。
世界を隅々まで見渡すと見つけられるレアな光景たち。
街中で、見たこともない鳥やその鳥たちの奇跡の行動を見つけられる。
その奇跡を全部受け取りたい。
忙しい毎日に追われていると、気づかないこともあるし、受け取る余裕もなくなってしまう。
心をゆっくり感じると、世界をたくさん楽しめる。
また、ひとつ幸せが増えるよ。
いままで、世界を取りこぼしていたのかもしれない。
世界には色んな楽しみが隠れてた。
楽しみはやってくるだけじゃなかった。
心に余裕があると、見つけることもできるんだって。
愛犬にまた、世界の楽しみかたを教えてもらった。
この広い世界に、まだ見たこともない小鳥たちが、今日も大きな空を羽ばたかせている。
いまもどこかでプロポーズが始まり、きっと恋が晴れやかに実っている。
新しい命が世界にたくさん生まれる。
あの鳥たちもまた、新たな恋に巡り合えるよね。
そして、可愛いヒナが誕生するよね。
そんな素敵な瞬間に、また立ち会いたいな。
愛犬の老いに合わせどんどん変わっていく尊い世界。
小鳥を見た時とは違う、最近愛犬と見る世界もまた、変わってきた。
少し前から愛犬は、自力で立てなくなってしまったけど、
それでも、寝たまま足をばたばたさせて歩きたがってる。
自力で歩けなくなっても、「支えられて歩けるもん」って、家でも外でも少しだけ歩いている。
カートに乗ってゆっくりお外に気分転換に出かけたりもする。
だから、愛犬と一緒にまだ知らない世界を感じたい。
世界をじっくり見渡して、たくさん可愛いを楽しみたい。
愛犬を連れて、パパと一緒に笑いあった。
あの鳥のような、華麗なダンスをまた。
小鳥の結婚式に招待されたいな。
きっと、カートに乗った愛犬が新しい世界を見つけてくれるよ。
最後まで、読んでくれてありがとうございました。
