メインコンテンツへスキップ
見出し画像
Photo byrockcat

笹の葉さらさら、夏のページェント


    新聞の昔のコラムを読んでいた。

    西日本で、火球が目撃されたという記事。
    そのまぶしい輝きが、闇に沈む街並みを照らし、濃い影を刻みながら海の方へと流れていったことに触れ、こう綴られていた。

    私たちは宇宙に浮かぶ星の住人であると、改めて感じさせる夏のページェントだった。

    「ページェント」という言葉を知らなかったので調べた。
    「華やかな祝祭」「野外劇」といった意味らしい。

    日本には、各地で「光のページェント」という催しもある。
    イルミネーション、ロウソクの火、花火など、光を楽しむ祝祭だ。

    つまり、火球を「夏のページェント」と呼ぶことで、「夏の華やかな祝祭」という意味だけでなく、「光のページェント」のような夜空を彩る光景も重ねてるんじゃないかな、とわたしは読んだ。

    めっちゃ粋!
    ごちゃごちゃ説明せず、読者に委ねてるのがまた憎い。
    私だったら、「このページェントという言葉には二つの意味を重ねており〜」とかドヤ顔で書いてると思う。

    流れ星、と言えば今夜は七夕。

    この時期は、街のいたるところに笹と短冊が設置される。
    ショッピングモール、スーパーマーケット、図書館。

    歯医者の前には、歯型の短冊があった。
    虫歯が治りますようにとか書いてあるのかと思ったら、そんなことはなく、
    「10億円当たりますように」などの人間の欲望全開の願いごとが、笹の先で揺れていた。

    娘5歳は見つけるたびに「書く!」と言う。
    今年だけで、6枚くらい願い事を書いた。
    ちなみに、すべて違う願い事である。
    時間をかけて、たくさん絵を描いた短冊を、小さな手で楽しそうに笹に吊るす。

    5歳にとっては、いつものスーパーの一角にある笹さえ、立派なページェントなのだ。
    (上手いことまとめたぞ)

    あなたへのおすすめ