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ホラーは苦手な作者が書いた短編 | 食べる夜に

    お題:「食べる夜」から始まる小説・詩歌


    食べる夜は 周期的に訪れる

    何を食べるかって?

    人ヒトだよ

    夜に食べられたら この世界の記憶から

    消されるらしい


    かつて私には妹がいた

    とても可愛い自慢の妹だった

    ある日妹は

    夜に食われた

    翌日以降両親の記憶から

    友人たちの記憶から

    消されていた

    世界の記憶から

    消されていた

    『私の記憶』だけを除いて


    食べる夜は 新月に訪れる

    一夜に何人が 不明

    ただ 世界には

    『消されぬ記憶』を持つものが

    複数名存在しているようだ

    《知人が、食われた》

    《◯◯って女優さん、知ってますよね?
    みんな知らないって笑うんです》

    《ここに来ると仲間がいて、心強いです》

    様々な言語を翻訳し

    とある掲示板に辿り着いた

    姉は妹を取り戻すべく

    食べる夜を 調べ尽くした


    新月の夜 見えぬ月に

    手をかざす

    姉はにやりと笑いながら

    「食べてみなよ」


    『『 イタダキマス 』』


    今宵も人が ひとり消えた

    姉は妹に 会えたのだろうか


    短編 | 食べる夜に おわり



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