文学フリマ大阪ありがとうございました!
文学フリマ大阪、お越しいただきありがとうございました!
無事に終わりました。
「無事に」と書きましたが、始まる前は全然無事じゃなかった。
なぜなら私、
サークル入場に必要な証明書を東京に忘れました。
大阪まで来ているのに。
東京に。
ない。
絶望。
「終わった。大阪まで来て何もせず帰るのか?」
と絶望の淵に立たされ、チャッピーに聞いても「ルール上は一般入場で並び直すことになるかも」という感じだったので、もう半分死んだ顔で会場へ向かいました。
ところが受付の方に相談したところ、名前などをカードに記入することで対応していただけることに。
神。
本当にありがとうございました。
おかげでサークル入場時間に入ることができ、ちゃんと設営もできました。
しかも今回、お隣のサークルさんがとても優しい女性の方で、和やかに準備できました。
前回の文フリは、隣との相性がなかなかハードモードだったので(うるさい大学生の文学サークルだった)
隣人ガチャ、今回はSSR。
平和って素晴らしい。
東京じゃない場所で、本は売れるのか
今回いちばん不安だったのがこれでした。
東京なら普段から知ってくださっている方も来やすい。
でも大阪。
「知り合いが来てくれる」というアドバンテージがかなり減る。
つまり、
これはもう実力なのでは?
怖い。
蓋を開けてみたら、大阪のリスナーさんが思っていた以上にたくさん来てくださいました。
本当にありがとうございました。
「あ、大阪にもこんなに見てくれている人がいるんだ」
と実感できて、めちゃくちゃ嬉しかったです。
知っているリスナーさんの顔を見るたびに安心する私。
完全に参観日に保護者を見つけた子ども。
差し入れもたくさんありがとうございました!

私の趣味を理解しすぎている人が多くて笑いました。
そして嬉しかったのが、私のことを知らずに会場で本を見つけて買ってくださった方もかなりいたこと。
若い方も結構いらっしゃいました。
「若い人も私の書いているものに興味を持ってくれるんだ」
というのは新しい発見でした。
そして無料イベントには「ガッツキおじさん」が現れる
もちろん、いいことばかりではありません。
久しぶりに現れました。
無料イベント名物・買う気はないけど女性とは話したいおじさん。
本を手に取る。
悩む。
質問する。
また読む。
「これ候補に入れておきます」
そして去る。
ここまでは普通です。
その人、もう一回来ました。
二周目です。
「これは怪談一個だけ?」
いや、
さっき10分くらい立ち読みしてたよね???
ほとんど怪談だよ。
何を読んでいたんだ。
もしかして読んでいなかったのか。
本を読むふりという高度な演技だったのか。
しかもね。
うちの本、だいたい500円〜1000円なんですよ。
それを一日かけて悩んで、最終的に買わない。
いや、
ブランドバッグの商談じゃないのよ。
500円の本を手に取って、
戻して、
また来て、
また読む。
「うーん……」
じゃないのよ。
50万円のバッグなら分かる。
住宅ローン組むなら分かる。
でも500円〜1000円の本でそこまで熟考することある?
しかも見た感じ50代くらいの男性だったので、もちろん事情は人それぞれだとしても、
「この1000円を使ったら今月の生活が破綻する」みたいな買い物には見えない。
なのに悩み方だけは高級ブランド店。
最終的に買わない。
もう途中から、
「この人、本を選んでいるんじゃなくて、ここに滞在する理由を選んでるんじゃないか?」
と思いました。
買う気がないなら全然いいんです。
見て、合わなかったならそれでいい。
でも10分読んで、一周して、戻ってきて、また質問して、さらに悩んで、
まだ買わないんかい。
本一冊にかける検討時間としては、もはや不動産。
しかもサークルのポスター周辺をスマホで撮っていたので、後から「ひょっとして撮影されてた?」と不安にもなりました。
今後は撮影ルールも、もう少し明確にしておこうと思います。
そして別のおじさん。
私の風俗体験を扱った本を見ながら、
「これは18禁なの?」
「どこまでエッチなこと書いてあるの?」
「これ、あなたの体験なの?」
ニヤニヤ。
質問が続く。
その間、後ろにはお客さんの列。
さすがに、
「後ろに列できてますけど、買う予定あります?」
と聞いたら、
「いや、買うのはちょっと……」
買わんのかい。
何をしに来た。
文学フリマを「女性と無料で会話できる施設」だと思っているのか。
女性とそういう話がしたいのであれば、世の中にはちゃんとお金を払って会話できるお店があります。
店へ行け。
しかも買い物で別のスペースを回っていたら、グラビア活動をされている女性のスペースにも、似たタイプの人がいました。
ずっと喋っている。
私が本を買おうと後ろに並ぶ。
すると場所を譲ってくれる。
その瞬間、
消えた。
買わない。
やはり目的は本ではなかったらしい。
こういうイベントに時々いるけれど、本当に何をゴールにしているのか謎です。
ここで10分話したところで突然、
「あなた……素敵ですね。今度二人でディナーでも」
とはならない。
文学フリマにそんな恋愛シミュレーション機能は実装されていません。
うちはエロ本屋ではなく怪談サークルです
今回、ちょっと考えさせられたこともありました。
私の本には、風俗や「大人」をテーマにしたものがあります。
だから興味を持ってもらえるのは嬉しい。
でも、
うちは基本的に実話怪談・エッセイのサークルです。
「エロいものが読める」と期待されると、ちょっと違う。
大人の世界と怪談がつながっている作品ではあるけれど、官能小説を売っているわけではありません。
さらに合同怪談本を見て、
「これ全員あなたと同じ風俗嬢が書いてるの?」
と聞かれました。
いやいやいやいや。
著者名を見てくれ。
普通に男性の名前もあるだろう。
どういう世界観なんだ。
風俗嬢だけが集結して怪談アンソロジーを作っていると思ったのか。
それはそれでちょっと読んでみたいけど笑
普通のホラー小説との差別化をしたくて現在のデザインにしている部分もあるのですが、「何の本なのか」が一瞬で伝わらないのはもったいない。
次回以降は、もう少しホラー・怪談であることが伝わるデザインに寄せてもいいのかなと思いました。
文フリ大阪で学んだ「POP、大事」
今回めちゃくちゃ勉強になったのが、
POPは必要。
これです。
お品書きを置いていても、イベント会場で細かい文字を全部読む人はそんなにいない。
「これは何の本ですか?」
「いくらですか?」
と聞かれることが結構ありました。
特に価格を白文字にしていたので、見えづらかった方もいたようです。
デザインとしてはかわいくても、読めなかったら意味がない。
これは完全に反省。
次からは、
「実話怪談」「風俗体験エッセイ」「短歌集」「○○円」
くらい、一瞬で分かるPOPを作ります。
そしてもう一つ。
私が何者なのか分からない問題。
YouTubeや配信をやっていて、怪談をやっていて、漫画も描いて、文章も書いていて、その他にもいろいろやっている。
初見の人からしたら、
「で、この人は何屋さんなんだ?」
となる。
ごもっともです。
なので次回の静岡文学マルシェからは、自己紹介ポストカードも用意しようと思っています。

同人ペーパーで長々説明するより、パッと見て「こういう人です」が分かるもののほうが使いやすいかもしれない。
あと今回、地味に大きな学びがありました。
目次、大事。
今まで本によっては目次を作っていなかったんです。
理由は単純。
作るのがめんどくさいから。
ページ数確認して、タイトル並べて、ズレてないか確認して。
正直、本文書くより目次作ってる時間のほうが虚無になる瞬間があります。
でも会場でお客さんが本を見る姿を見ていて気づきました。
目次って、本の自己紹介なんだ。
表紙だけだと、
「なんとなく怪談の本」
「なんとなくエッセイの本」
までしか分からない。
でも目次を開けば、
「こういう話が入ってるんだ」
「このタイトル気になる」
と、一瞬で中身が伝わる。
つまり目次って、
本の履歴書であり、プロフィール欄であり、営業担当。
しかも文句も言わず24時間働いてくれる。
今まで、
「目次?なくても本文読めば分かるでしょ」
と思っていた私。
ごめん。
めちゃくちゃ必要でした。
次からは面倒くさがらず、ちゃんと作ります。
本にも自己紹介は必要。
人間も自己紹介ポストカードを作る。
本も目次を作る。
今回の文学フリマ、全員自己紹介不足だった。
イベントに出るたびに改善点が見つかります。
岡田紗夜さんの本を読んで、芸能エッセイも書きたくなった
他のサークルさんにもご挨拶へ行き、いろいろ本を買わせていただきました。
その中でも岡田紗夜さんのエッセイがすごく面白かった。

読んでいて、
「私も、もっと芸能関係のエッセイを書いていいんじゃないか」
と思いました。
私自身、かなりいろいろな仕事や現場を経験してきたので、まだ文章にしていない話が大量にあります。
怪談だけじゃなく、
「普通に生きていたらあまり見ることのない世界」
を本にするのも面白そうです。
BASE通販を始めたら、海外から注文が来た
イベント用に持ってきた本の一部は、BASEでも通販を開始しました。
ありがたいことに、すでに注文をいただいています。
そしてなんと、
海外からも注文が入りました。
びっくり。
めちゃくちゃ嬉しいです。
順番に発送しますので、届くまで楽しみにしていてください。
一方で問題もあります。
本を作りすぎて、机に置く場所がない。
文学活動が順調なのに、物理法則に負け始めました。
机は広がらない。
本は増える。
どうする優月心菜。
次回までに陳列方法も考えます。
10年ぶりくらいの再会
今回、個人的にすごく嬉しいこともありました。
10年くらい前に応援してくださっていた、富山在住の方が会いに来てくれました。
昔は東京のイベントにもよく来てくださっていたのですが、その後、視力が徐々に低下していく病気になり、なかなか遠征できなくなっていました。
それでも今回、富山から大阪まで来てくれた。
私、
「富山と大阪って近いのかな?」
と思って調べたら、
別に近くなかった。
本当にありがとうございます。
長く活動していると、こういう再会がある。
10年前に会っていた人と、今度は文学イベントで再会する。
当時の私は、10年後に大阪で本を売っているなんて想像もしていなかったと思います。
地方イベントって、売上だけじゃないんだなと思いました。
その土地に住んでいる人と会える。
昔応援してくれていた人と再会できる。
それだけでも遠征する意味がある。
短歌、売れない。エッセイ、売れる。
そして今回の販売結果から分かったこと。
短歌、売れない。
調子に乗って2冊作った。
売れない。
はい。
現在の短歌本の在庫がなくなるまでは、新しい短歌本はしばらく作らない予定です!
一方、
エッセイ、強い。
特に『性風俗体験記』は今回もかなり興味を持っていただきました。
「現役の方なんですか?」
と女性の方からも聞いていただいて、単純に「知らない世界を読んでみたい」という需要があるんだなと思いました。
だったら私は、自分が見てきた世界をもっと書けばいい。
芸能。
地下アイドル。
歌舞伎町。
夜の仕事。
配信。
変な人。
怖い人。
距離感がおかしい人。
なぜか私の人生には素材だけは無限にあります。
現在、歌舞伎町で出会った変な人たちについてのエッセイも制作中です。
これは落とさないように頑張ります。
次は静岡。そして文学フリマ東京へ
次は静岡文学マルシェ。
文学フリマほど大きなイベントではないので、今回と同じ売上を期待するというより、交流を楽しみながら参加できればと思っています。
そして年内には文学フリマ東京もあります。
今回の大阪で分かった改善点はかなり多かった。
POPを大きくする。
値段を見やすくする。
「何の本なのか」を一瞬で分かるようにする。
自己紹介も分かりやすくする。
本が増えすぎたので陳列を考える。
そして、
無料トーク目的おじさんへの対応時間は短くする。
最後だけ急に接客マニュアル。
また、紙で再販する予定がない作品については、Amazonの電子書籍化も進めていきたいと思っています。
文学フリマに来る人だけではなく、
「優月心菜って文章も書いてたんだ」
と知ってもらえる入口を増やしていきたい。
紙の本も、電子書籍も、イベントも、それぞれ違う人に届くきっかけになればいいなと思っています。
怪談も書く。
エッセイも書く。
変な人生も全部ネタにする。
ということで。
改めて、文学フリマ大阪にお越しいただいた皆さま、本当にありがとうございました。
本を買ってくださった方。
差し入れをくださった方。
久しぶりに会いに来てくださった方。
初めて私を知ってくださった方。
そして証明書を東京に忘れた人間を救ってくださった運営スタッフの方。
本当にありがとうございました。
いろいろありましたが、
文学フリマ大阪、めちゃくちゃ楽しかったです!!
そして次回から私は、
証明書だけは絶対に東京に置いていかない。
たぶん。
……いや、絶対に。



