
こころの棚は石室|【エッセイ】シリーズこころの因数分解
ドラマ「すいか」の中で浅丘ルリ子扮する教授と漫画家の絆(きずな)がスイカの種を埋めた、お墓の前でこんな話をします。
「お墓って、人類の発明よね、その人を忘れないために、そして、安心して忘れなさいっていうためにあるんだと思うの」
ある時、私は自分のこころの棚に大事な思い出をしまいました。心は覚えているのだから忘れてしまっても大丈夫。そう思えたからです。
「こころの棚」は、あえて言葉にすると「石室」「お墓」です。目を閉じてそれを思うとトップ画像にあるあんな風景でした。最初、「温かい思い出をしまう場所が暗い場所にあるお墓?」と思ったのですが、確かにそういう手触りがします。
そして、この教授の言葉を後になって思い返してみると、「安心して忘れるための、装置としてのお墓」という意味で、私の「こころの棚」と同じ意味合いなのだなと思います。
懐かしくて、柔らかい場所。これを、お墓のイメージのまま持っていていいのだと思いました。
▼こころの棚に思い出たちをしまった時の話はこちらです
地平線が見えた日|シリーズこころの因数分解