
第11回:3人の父で、妻は客室乗務員。統括部長と語らう共働き・共育て
経済産業省と東京証券取引所が選定する「なでしこ銘柄」。
2023年度からは、女性活躍推進に加え、「共働き・共育てを可能にする性別を問わない両立支援」に関する取り組みが特に優れた企業を「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」として選定しています。

今回、当社は初めて「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」に選定されました。特に、当社の男性従業員の育児休業取得率は、2024年度に100%に到達。平均取得日数も、2023年度の46.8日から、2024年度には84.9日に大きく伸びています。
制度があること。制度を使えること。そして、それを使ってもいいと思える空気があること。そのどれもがあって初めて、共働き・共育ては成立するのだと思います。ただ、制度や数字だけを見ていても、共働き・共育てのリアルは見えてきません。
「共働き・共育て」についてあらためて考えていたら、目の前にそれを日々実践している人がいました。私たちの上司、中さんです。中さんは、3人のお子さんのお父さん。先日も、「今週は妻がニューヨークなので、子どもたちを送り出してからの出社となります!」というチャットが。そう、中さんの奥様は客室乗務員なのです。
統括部長で、3人の父で、客室乗務員の妻がいて。中さん、どうやって回してるんですか???


1998年入社。蒲田駅での新人研修後、運輸計画部、安全戦略推進委員会など
鉄道事業に従事し、2023年より人材戦略室労務企画グループ。2025年4月より現職。
男性育休100%に関しては、仕組みや制度というよりも、風土が醸成されたおかげだと思ってる
ミクニ:ということで、今日は中さんに来ていただきました。よろしくお願いします。
中さん:よろしくお願いします。共働き・共育てがテーマね。あのー、当社の男性育休100%って、「東急さん、何やったんですか?」ってよく聞かれるんだけど。
ミクニ:しかも、みんな長いですよね、取得期間が。
ウエムラ:長い。半年とか取るようになりましたよね。
中さん:そう。もちろん啓発はしてきたけど、正直、人事の働きかけが功を奏したというよりは、そういうのが当たり前という風土になった感じなんですよね。仕組みとか制度が先行してて、風土が追いついてない。それをこのチームは変えようとしてるわけだけど、男性育休に関しては仕組みや制度が未だ充実していないのに、風土が醸成されたおかげだなって。
ミクニ:珍しい逆の事例。
ウエムラ:世の中の風潮もあるんですかねえ。
中さん:僕が感じるのは、自分の世代は新卒総合職の女性は少ないし、だからまだまだ女性管理職比率も低い。でも、今の30代とか20代って同期に女性が半分近くいて、しかもすごい活躍してる。
ミクニ:あー、そういう女性が身近にいるから。
中さん:そう。だから、女性と同様に自分も育休取って家のこともやりつつ、という共働き・共育てが当たり前の風土になってきているんじゃないかな、とか思ったりしてる。
料理はカレーとか炒め物とか簡単なもの。帰りが遅くなる日は、ほっともっと
ウエムラ:なるほどな~。今日は中さんの共働き・共育てについて聞きたいんですけど、まずは中さんの日常ってどんな感じなんですか?
中さん:いや、そんなに立派なものではないんですけど。妻がいる時は、平日やる家事は皿洗いと洗濯ぐらいですね。妻がいない時は、子どもたちを送り出して、9時半直前の出社に間に合わせる。帰りは、学童が19時まで子どもを預かってくれるので、遅くても18時までに退社できればなんとか間に合う、という感じです。帰ってからは夕食、風呂、洗濯、寝かしつけ。22時頃になって、ようやく仕事のメールやチャットをじっくり確認できます。土日は妻が仕事のことが多いので、僕と子どもたちで過ごしていますね。
ミクニ:お子さんたち、おいくつでしたっけ?
中さん:長男が中3、次男が小6、娘が小1です。
ウエムラ:最初のお子さんが生まれた当時から今の体制でやってたんですか?
中さん:いや、長男と次男が3歳差なので、その辺は妻の産休育休がまあまあつながって。で、末の娘がそこから5歳下なので、今のオペレーションはそこから発動した感じかな。子どもが小学生になるまでは泊まり勤務しなくていいので、妻は夜遅いときと朝早いときはあるんだけども、必ず帰ってくる。この3月まではそうでした。
ミクニ:あ、そうか、この春から娘さんも小学生になったから。
中さん:そう。もうヨーロッパもアメリカも行くようになっちゃった。ただ、当社にもあるけど、申請すれば月の勤務の2割減の短日数で働けるから、休みは比較的多いかな。
ウエムラ:中さんって、料理するんですか?
中さん:あんまりしないです。
ウエムラ:じゃあ、その、奥さんが国際線のフライトで何日間もいないときってどうしてるんですか?
中さん:まあ、カレーとか炒め物ぐらいの簡単なものはするけど、帰りがギリギリになっちゃったりする日は、最寄り駅のほっともっとでテイクアウト。会社出るときにモバイルオーダーしといて。ほんとはカレー多めに作って、とかやりたいんだけど、子どもたちに怒られるんだよね。「またカレー?」(笑)。
ウエムラ:(笑)。中3とか、めっちゃ食べますよね・・・?
中さん:食べる。だから、ほっともっともお弁当だけじゃなくて、唐揚げをちょっと足すとか。
ウエムラ:なんか・・・ママ友と話してるみたい!

家事の分担は、子どもが生まれる前から自然と
ミクニ:奥さん的には、育休中から「早く復帰してバリバリ仕事したい!」みたいな感じだったんですか?
中さん:育児に専念したい気持ちもあったと思います。でも、仕事にやりがいは感じているようです。まだ子どもがいないときは、バリバリ仕事したい的なことも言ってたような。で、基本、その頃から今もそうだけど、皿洗いと洗濯は僕が担当。
ウエムラ:そうなんだ~。それは、どこでどう決まったんですか?
中さん:自然に、だね。お互いイーブンなんだからっていう感じで、自然と役割分担みたいなものが決まっていった。別に話し合ってないですね。
ウエムラ:30代より若い世代はそういうフェアな感じが当然になっている感じがありますけど、中さんの世代ってそんな感じじゃ・・・ないですよね・・・?
中さん:そうね。同世代とかと話してても、必ずしもそうじゃないかもしれない。でもさ、共働きでワンオペに近い状態ってちょっときつすぎるよね。
ウエムラ:きついです・・・ほんとうに。
中さん:僕、まだ子どもがいないときは料理したこともあるんですよ。妻に「あなたも作ったら?」みたいなこと言われて。鉄道で、駅に配属されるとごはん作りも仕事としてあったから、料理本買ってやってたし。だから、多少レパートリーはあるんです。だけど、僕が作ると妻的には満足いく味じゃなかったみたいで。それで自然と「いや、私が作るからいい」っていう感じになってきました。
ミクニ・ウエムラ:(笑)

ミクニ:中さんと奥さん、仲良しですよね。デートしますか? 今。
中さん:土日、妻は仕事のことが多いから、たまに平日に僕が合わせて休みを取って出かけますよ。最近は、越後湯沢に行きました。新幹線で。小学生が出るタイミングで妻が先に出て、中学生を私が送り出して、駅までダッシュ。で、一緒に電車乗って。雪国館で川端康成に浸ったり、越後湯沢駅のぽんしゅ館で日本酒の飲み比べしてきました。
ウエムラ:めっちゃ楽しそう!
中さん:一度、SHIBUYA SKY(渋谷スカイ)にも連れていきました。Shibuya TOQ Pass*を使って、渋谷ヒカリエでごはん食べて。そういうときはP休(午後半休)です。さすがにオフィスのある渋谷に全休で来るのもちょっと罪悪感があって・・・。
ウエムラ:ない、ない! 休んでください、それは。
Shibuya TOQ Pass for Workers & Creators:渋谷スクランブルスクエアや渋谷ヒカリエ、渋谷ストリームをはじめとする東急㈱関連施設で働く人々向けのアプリ。渋谷周辺で開催されるイベント情報や、さまざまな対象施設で受けられるお得な優待情報などを提供中
忙しくても19時には切り上げて会社を出る。20時くらいに帰宅できれば、家族だんらんの残り香の中でばんごはんが食べられるから(笑)
ウエムラ:それにしても、やっぱり中さんってすごいフレキシブル。統括部長なのにそういうことができる、っていうのがすごくいい。
中さん:やっぱりメリハリは大事かなと思ってます。
ミクニ:スケジュール見たら、毎日ずっと予定入ってますもんね。ぎっちぎち。
中さん:でも、それは僕だけじゃなくてみんなそうなんですよね。
ウエムラ:私、中さんが、みんなが見られるスケジュールに家庭都合を出しているのもすごくいいなと思ってて。「育児ブロック」って書いてある。役職が上がるほど、家庭都合って出しにくくなるものだと思ってました。
中さん:スケジュールにも一部反映させてもらいつつ、ワークライフバランスを保ちながらベストハイブリッド*を実践している感じですね。裁量労働制やフレックスを使って、夜に在宅勤務で残り仕事ができるのも助かっています。
ベストハイブリッド:チーム及び従業員のミッション・成果を意識し多様な働き方(時間・場所)を目的に合わせ、効果的に選択・組み合わせる働き方
ミクニ:それはそうなんですけど、スケジュールに家庭都合を出せるのがすごいんですよ。上司が家庭都合を見せると、下の人も出していいんだって思える。家庭都合を隠さない管理職がいること自体が、風土をつくってる感じがします。
中さん:それはあるかもしれません。僕は若い頃から、課長や部長が遅くまで残っている文化を体感してきたんですが、任されてる仕事が終わってないんだけど、それを指示した上司もまだ残ってる、ってやっぱりちょっと帰りにくいですよね。残業時間帯に上司から業務指示されるかもしれないとか、周囲が退社しづらい雰囲気とかも避けたいんですよ。だから、なるべく区切りをつけて早めに帰るようにしてる。そういう風にしていかないと、職場全体として共働き・共育てってなかなかできないと思ってます。あ、あとは過去に受けたイクボス研修も効いているなあ。
ウエムラ:中さん、いつも何時頃帰ってるんですか?
中さん:妻が家にいたとしても、なるべく19時ぐらいには切り上げるようにしてますね。そうすると、20時ぐらいに家に着く。家族はごはん食べ終わっちゃってるけど、なんとなく家族だんらんの残り香はある時間(笑)。そんな中でごはんを食べられるのがうれしいんですよ。
ミクニ:なるほど、なるほど。
中さん:その時間なら妻や子どもと会話できる時間も多少は残ってます。夫婦間で子どもの学校に関する情報連携も必要ですし。寝る支度に入る手前の家族たちと話しながら、妻が用意してくれたごはんを食べて、その後に、パソコン開けてちょっと仕事するっていう。

ミクニ:中さんは人事に来る前は鉄道にいらっしゃって、やっぱり現場があるとこうはいかなかったんじゃないですか?
中さん:鉄道はそうね、本社はフレックスもテレワークも可能だけど、現場は常に動いてるからなかなか。異常気象とか、列車支障とか発生すると、対策本部は本社で立ち上がるし、やっぱり現場での対応が必要になりますからね。かつ、夜も電話が手放せない。いつ何が起きるか分からないから。
ウエムラ:わー。子どもたちと中さんしかいないときに、夜中に緊急出動とかありました?
中さん:鉄道にいたときは、妻がまだ泊まり勤務を免除されてた頃だったから。あ、でも、中国とかフィリピンは日帰りなんですよ。一度、マニラに日帰りで行ったときに機材の不具合で帰ってこられない、っていうのはあったなあ。そのときは、何事も起こらなかったからよかったけど。
ミクニ:ご両親は近くにいらっしゃるんですか?
中さん:僕の両親が近くに住んでます。
ミクニ:フル活用ですか? でも、お話聞いてるとそんなことないですよね。
中さん:最近はもう、ほぼお願いしてない。もうね、80代だから。でも、たまに使う(笑)。2~3か月に1回ぐらいかなあ。それこそ鉄道のとき、妻も夜遅くまでフライトなのに僕もどうしても帰れなくなったことがあって。両親はその日、2人で秩父までドライブに行っていたんです。まさに「今からごはんでも食べようか」みたいなタイミングだったと思うんですけど、急遽戻ってもらいました。お迎えと子守をお願いして。本当に申し訳なかったですね。
ミクニ:それは頭が上がらないですね。
中さん:そうですね。セーフティネットがあるのはありがたいんですけど、それに頼りきるわけにもいかない。親も高齢ですし、ほんとは親孝行もしたくて近くに住んでるんだし(笑)。
ウエムラ:あー、でも、あらためて共働き・共育てって、夫婦だけで完結する話じゃないですね。
中さん:そうだと思います。
会社の制度や風土だけじゃなくて、家庭の風土もある
ミクニ:共働き・共育てを円滑に進めるために、これは捨てたっていうことはありますか? 我が家は夫の夕飯作るのを辞めたんですけど。
中さん:おー、そうなんだ。
ミクニ:うちの会社の制度が整っていることにはすごく感謝しているんです。働きやすい会社だなと思っています。一方で、夫は現業でシフト制、しかも以前はかなり忙しい職場にいまして。育休を取る男性もほとんどいないし、「え、奥さんフルタイムで働いてるの?」と言われるような環境だったんですね。
ウエムラ:この時代に・・・!
ミクニ:そう! 夫は、まだ薄暗いうちに家を出て、子どもが寝た後に帰ってくる。自分の時間が1時間あるかどうか、みたいな生活をしていました。そこに、数日間連続の夜勤も入るようになって。夫もしんどかったと思います。でも、夫側の働き方の制約を、うちの会社の制度で吸収しているような感覚があって、そこにずっとモヤモヤしてたんです。
中さん:なるほど。
ミクニ:当時は、私の通勤にも片道1時間半かかるところに住んでたんですよ。通勤時間が長いと、そのぶん変数が増えるんですよね。電車が遅れるかもしれないし、途中で何かあるかもしれないし、お迎えに間に合わないかもしれない。だから、さらに余裕を見て動く必要があるわけですよ。結果、私はもっと仕事をしたいのに、4時過ぎには帰らなきゃいけない。毎日イライラしていました。
中さん:わかる! ノッてるときはそのまま仕事したいもんね~。
ウエムラ:それ!! わたしもそれはずっと思ってる~!! なぜデフォルトで私が子どもに合わせて帰宅しないといけないのか!
ミクニ:ね!! 当時はもう毎日「チッ」ですよ(笑)。疲れきってる夫を見ても「いいよね、思うぞんぶん仕事できて!」って。職場から家が遠いことなんて、私も当社に転職するときにはわかってましたし、夫のせいじゃない部分も多分にあったんですけど、でも当時は、もう・・・はい・・・。
中さん:うんうん。
ミクニ:いまは引っ越しをして私の通勤時間も短くなり、夫も転勤をすることになって状況はかなり改善したんですけど。で、最後まで残っていたモヤモヤが、夫のごはんだったんです。夫は晩酌したいからスープは嫌、パスタもちょっと、遅い時間に米もあんまり・・・、とか。仕事で汗もいっぱいかくので、しょっぱくて濃い味がいい、ごま油とにんにくと生姜と醤油どばーーみたいなのが好きなんです。
ウエムラ:(笑)
ミクニ:でも、娘はまだ小さいからそればっかりは食べさせられない。だから、子どもと私の食事とは別に、夫が帰ってくるタイミングに合わせて濃い味の食事を作ってました。それで毎日またイライラ・・・と。料理がめっちゃ好きだったらそんなに苦でもなかったのかもしれないんですけど、私は、料理はしないといけないからする、っていうタイプで。
中さん:なるほど。
ミクニ:で、ある日、夫に「大事な話があります。あなたの晩ごはんを作るのをやめようと思います」って言ったら、「え!! でも分かった」と。「じゃあ、家には食べるものがないっていう前提で毎日いてもいい?」って言われたんで、「それはそれで違う」と。
ウエムラ:わかる。
ミクニ:残ってればそれは食べてくれ、と。家のものを食べるという責任も放棄はしてほしくないじゃないですか、家族の一員として。だから食材をちゃんと食べることも努めて頑張ってほしいけど、私が作ることを期待しないでくださいっていう状態にした。今は毎日自分で食べたいものを作るようになりましたし、料理にも目覚めて土日もほぼごはん作ってくれるんで、私はすごい楽になったんですけど(笑)。
ウエムラ:いいね!
ミクニ:そうやって私の最後のモヤモヤは消えましたが、夫は職場でそれを言うとすごくびっくりされるというか、引かれると言ってました(笑)。夫のごはんを作らないなんて! いや、私だって、こりゃ~だめな奥さんだなって思いましたけど、勇気を出して言ったのは自分の中ですごい良かったです。
ウエムラ:我々40代くらいには、女性のほうにもなんというかそういう刷り込みがあるとも思う。「女子がやるべき」みたいな、良き妻・良き母みたいな変な刷り込み。
ミクニ:わかります。私が子どものときも、やっぱりお母さんが早く帰ってきてくれてたし、小学生になってもお母さんに会いたくて弟と職場に会いに行ったり、声だけでも聞きたくて電話したりしたこともあるんですよ。だから、かつて子どもだった者としても、「お母さん」の私が早く帰ってあげたい気持ちもあります。でも必ずしもそれがお母さんじゃなくてもいいはず、とも思いますよね。
ウエムラ:うん。ほんとそうだと思う。勝手にこっちが「やんなきゃ」っていう呪いにかかってるだけで。だから、男の人だけの責任じゃないとは思う。とは思うが・・・。
中さん:(笑)。家庭の中の風土、みたいなことですよね。
ミクニ:まさに。会社の制度や風土だけじゃなくて、家庭の風土もありますね。
「思ってたのと違う」とか、「なんかイライラする」っていうのをなるべく先回りして排除してる
ウエムラ:室長は「子育てをやったから今の私がある」「育児経験のある人はマネジメントに向いてると思う」、みたいなことをよく言ってるんですけど、それって中さんも思うことあります?
中さん:僕はマキコさんほどの経験はないですよ。マキコさんの世代はほんとに大変だったと思う。フレックスもテレワークももちろんないし、出社して当たり前っていう中で、しかもマキコさんは若いときから要職に就かれてるので。2019年の働き方改革関連法案や、コロナ禍を契機に、ワークスタイルイノベーションは本当に進化しましたね。
ミクニ:それはほんとにそうですね。
中さん:僕にとって、この共働き・共育ての経験が仕事に活きていることと言われたら、1か月単位でのタスクマネジメントかな。妻の翌月のシフトって、23日にならないと分からないんですよ。
ウエムラ:え! それで間に合います? どんどん予定埋まってるんじゃ・・・。
中さん:あ、翌月の公休日はあらかじめ分かってるんですよ。でも勤務予定日は、早番なのか遅番なのか、はたまた泊まり勤務なのか分からない。だから、アフターのお誘いも「この日なら公休日だからオッケーです」とか、「ちょっとその日だと△、23日になったらお知らせします」とか。なので予定合わない場合は「私いなくてもやっちゃってください」みたいな、そういうのが多いですね。
ミクニ:なるほど~。
中さん:なるべく仕事に穴を開けたくないし、アフターの場も可能な限り参加したい。だから、業務に関する事前準備や、自部署内外への事前の根回しも含めた細やかな進捗管理など、常に頭を回してる状態です。
ウエムラ:なるほど。ぎっちぎちの業務スケジュールに、娘さんのピアノの送迎とかも入ってくるんですもんね。
中さん:そうそう。だから、こないだも誰かに「なんで手帳なんて使ってんの?」って言われたんですけど、先々までのタスクを管理をするにはこれがベスト。育児のスケジュールと、自分の会議や打ち合わせ、あとその準備の時間・・・。夜とか土日も含めて、トータルでスケジュールを組まないと誰かに迷惑かけちゃうし、上司含めた関係者に、お約束どおりに報告や説明ができなかったりもするから、ほんと常に頭回してる。これは、育児を抱えていることがかなり影響していると思いますね。

ウエムラ:なるほど・・・。それ、私だったら、「うわー!」ってなる気がするんですけど、中さんって「大変!」感を全然出さないじゃないですか。すごい。なんで? 大変と思ってない?
中さん:タスクは予定通り終わらないことが多いけど、リズムは大事にしてます。自身を保つためには一定のリズムを守りながら、平日夜や土休日に皺寄せを消化している感じかな。
ウエムラ:リズム! それはなんとなくわかります!
中さん:僕ね、すごく細やかにQOLは大事にしてるかもしれない。食洗機とか洗濯乾燥機とか、日々の負担を下げることにはお金は惜しまないっていうか。
ウエムラ:あー、やっぱり私も買おう、食洗機。スペース的には微妙なんですけど。
中さん:買いましょう。仮にビルドインがなかったとしても僕なら買います。でも、スペースは捻出しないといけないね。食洗機を置くことで調理台が手狭になってイライラするのも、イヤだもんね。
ウエムラ:そうなんです!(ここでもママ友感・・・!)
中さん:僕、生活面でもイライラするぐらいなら効率性をアップしたいんですよね。
ミクニ:あー、それで先回りしてちゃんと解決する。
中さん:そう。だから多分、家でもストレス溜まらないように個別撃破しているし、仕事でもそうかもしれない。一番良くないのは、例えば業務を各チームリーダーとかにお願いして、一生懸命作り上げて提出してもらったものを「いや、そうじゃないだろう」みたいな。
ウエムラ:萎える。
中さん:ね。そういうモチベーション下がることはしたくない。でも主体性は重んじたいので、早めにベクトル合わせをする。こういうことがなぜ必要かとか、どういうアウトプットがいいのかみたいなことをなるべく議論して、出てきたものに対してはなるべく文句を言わない。
ウエムラ:ああー。それは子育ても一緒?
中さん:うん。全般的にそういうスタンスでやってる。「思ってたのと違う」とか、「なんかイライラする」っていうのをなるべく改善してるから、あまり「大変!」とも思わないのかも。あとはやっぱり、育児との両立を理解してくれている周りの人たちへの感謝の気持ちだよね。こうやって回せてるのも、やっぱりみなさんの理解とか協力があるからであって。そこは絶対に忘れちゃいけないと思ってます。

ミクニ:でも中さん、そこまで回していても、まだ苦手なことってありますか。
中さん:情けないんですけど、リンゴの皮を剝くのが苦手です。親指怖くないですか?
ウエムラ:(笑)
中さん:長男はフルーツが好きなので、親が教えていないのにいつの間にか丸ごとむけるようになってて。ちょっとジェラシー感じます(笑)。
ミクニ:共働き・共育て、いろいろ話しましたけど、最後はリンゴ!
中さん:そうですね。リンゴは今後の課題です。
