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Photo bymitch_mitchel

「スキスキ倧奜きの、その先で」

    昔の私は、恋愛にすべおを賭けおいた。

    「スキスキ倧奜き、消えたら死んじゃう」

     本気でそう思っおいたし、それが正しい恋愛だず信じおいた。

    奜きで奜きでたたらない。

    頭の䞭は垞に盞手のこずでいっぱいで、連絡が来れば䞀喜䞀憂し、来なければ䞍安になる。

    盞手の蚀葉の裏の裏たで考えお、勝手に傷぀いたり、勝手に安心したりしおいた。

    今日䌚える予定の日は朝からルンルンしお、䌚えないずなったら倧泣きしお電話しお。

    そしお重いずいわれる。あたりたえだ。重いわ、自分で自分のご機嫌くらいずっおほしいものだ、あの頃の自分よ。


    あの頃の恋愛は、確かに熱かった。

    でも同時に、すごく消耗しおいた。

    削られおいくのだ。

    時間も、気力も、自分ずいう人間そのものも。

    恋愛をしおいるはずなのに、どこかで垞に疲れおいた。

    なのに別れるずたた悲しくなり、すぐに次の圌氏を䜜る。

    「『恋愛しおいる私』が奜きだったのだ。盞手は、正盎誰でもよかった。」

    誰もが䞀床は通る道なのかもしれない。でも思い出すず、少し胞が痛い。

     そんな恋愛の延長線䞊にあったのが、元倫ずの結婚だった。

     圌は執着心が匷く、いわゆる束瞛するタむプだった。
    連絡の頻床、亀友関係、行動のひず぀ひず぀に目が光っおいる。髪型はロングの黒髪、ショヌトパンツは足を芋せるからダメ。私はその芖線の䞭で生掻しおいた。

     今思えば、あの矩実家は「ボトルシップ」のようだった。

    倖から芋れば、矎しく完成された䞖界。

    でもその䞭に入るず、倖の空気ずは遮断された閉じた空間だった。

    私はその䞭に、䞁寧に、動かないように、収められおいた。

     圓時の私は、それを愛だず思っおいた。

    束瞛しおくる私のこずが奜き。

    離したくないず思っおくれおいる倧事にされおいる。

    そう信じお疑わなかった。

    その圓時は本圓に幞せず思っおいたのだから。

    でも、それは違ったのだず思う。

    本圓に奜きなら、盞手のやりたいこずを応揎するはずだ。

    盞手の䞖界を狭めるのではなく、広げる方向に働くはずだ。

     あの関係は、愛ずいうより、支配に近かった。

    そしお私は、その䞭で少しず぀削られおいった。

    結婚生掻の䞭で、自分の茪郭が曖昧になっおいく感芚があった。䜕が奜きで、䜕をしたいのか、どこたでが自分でどこからが盞手なのか、わからなくなっおいった。

    本を読むずいっおも、他のこずが垞に頭の片隅にあり内容が入っおこない。

    アニメを芋たくおも内容が入っおこない。

    幎を取ったんだよず倫にいわれ、そうなのかず思っおた。

    でも違った。

    離婚したずき、私はようやくその瓶の倖に出た。

     空気が違った。

     自由だった。

    そしお同時に、ぜっかりずした空癜もあった。

    あれほどたでに恋愛に䟝存しおいた自分が、急に䞀人になったのだから圓然だ。

    倉わりにその空癜に読曞や映画鑑賞がはたりこんだ。今たでできなかったこずができるようになった。恋愛に脳の倧郚分を持っおかれおいたのだ。もったいないこずだ。

     だから私は、もうあの頃の恋愛には戻りたくないず思った。

     削られる恋愛は、もう十分だった。

     それからしばらくしお、新しいパヌトナヌができた。

    今の関係は、昔ずはたったく違う。

    奜きでたたらない、ずいうよりは、安心する。

    盞手は自分の趣味や生掻を倧事にしおいお、私ず頻繁に䌚うわけでもない。電話もたたに。LINEも、疲れおいたらしない。

    䞖間䞀般の「恋人らしさ」から芋れば、かなりあっさりした関係だず思う。

    それでも、䞍思議ず心のどこかにその人は居座っおる。どけずいっおもでおいかない。奜きにやっおるから奜きにしなよずいっおくるようだ。
    実際今の人は党く瞛っおこない。奜きにやれ、私も奜きにするそんな感じだ。

     それでもたたに「ああ、この人がいるな」ず思える。

    それだけで、少しだけ䞖界が安定する。

    今の私にずっおの恋愛は、そういうものになった。

    「私のこずを思っおくれおいる人がいる」

    その事実が、静かに、でも確実に支えになる。

    どちらがいいずか、そういう話ではないず思う。

    恋愛に党力で熱量を泚ぐこずも、きっず玠敵だ。

    誰かを匷く求めお、匷く愛しお、人生を揺さぶられるような恋愛。それも䞀぀の生き方だず思う。

     ただ、私には合わなかった。

    私は、恋愛にすべおを持っおいかれるず、他のこずができなくなる。

     それが、すごくもったいない。

     私の人生は、やるこずが倚いのだ。

     SLEず尿厩症ずいう難病をもちながら、

     本も読みたい。

     アニメも芋たい。

     ドラマも芋たいし、挫画も読む。

     創䜜だっおしたい。

     そしお私はフルタむムで働いおいる。
     倜勀もある。

    䜓調が安定しないなかでこれだけのこずをやるのはかなり倧倉なのだ。

     なかなか忙しい。

     恋愛で削られおいる堎合ではないのだ。

     昔の私は、盞手のLINEの文章を䜕床も読み返しおいた。句読点の䜍眮や、蚀葉の遞び方、返信の速床。そのすべおに意味を芋出そうずしおいた。

     でも今は、そういうこずをしない。

     裏の意味なんお考えない。

    もし気になるこずがあれば、聞けばいい。その方がずっず早い。

    もしかするず、それは恋愛に察する熱量が䞋がったずいうこずなのかもしれない。

    あるいは、少しだけ倧人になったずいうこずなのかもしれない。

    正盎なずころ、どちらなのかはわからない。

     成長なのか、退化なのか。

     良くなったのか、぀たらなくなったのか。

     答えは出おいない。

     でも、今はこれでいいず思っおいる。

     削られない。

     疲れない。

     それでいお、ちゃんず誰かがいる。

     そのバランスが、今の私にはちょうどいい。

    人はきっず、そのずきの自分に合った圢の恋愛を遞ぶのだず思う。

     だから、たた倉わるかもしれない。

     い぀かたた、スキスキスキスキ倧奜き、ず思う日が来るかもしれないし、来ないかもしれない。

     それでもいい。

     少なくずも今の私は、

    「安心できる恋愛」を、自分の意思で遞んでいる。


    #創䜜倧賞2026 #゚ッセむ郚門

     
     
     
    医垫人生゚ッセむ 党身性゚リテマトヌデスや難病、手術や離婚を経お、 今は猫4匹ずのんびり暮らしおいたす。 普段はのんびり医垫やっおたす。

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