メインコンテンツへスキップ
見出し画像

🍒子どもの詩277 Theme-96

      〜生ノ丸(いくのまる)〜

     日本では、古来より大切なものに「丸」が付けられました。 船の名前や出城名(例、真田丸)などがそうです。また、侍の幼名にもなりました。
      ・牛若丸(うしわかまる):源義経の幼名
      ・竹千代丸(たけちよまる):徳川家康の幼名
      ・梵天丸(ぼんてんまる):伊達政宗の幼名
     小さい時から、大切に育てられたのです。
    「生ノ丸(いくのまる)」と命名され、羽化するまで大切に育てられた、モンシロチョウの幼虫のお話です。
     Akiyama Uです。子どもの詩を紹介しています。
           🔹
       さよなら生ノ丸
    「かわいいな」
    生ノ丸はモンシロチョウのよう虫だ
    まだ一センチぐらいの大きさ
    かわいいのでさわってみた
    ゼリーみたいにプリンプリン
    せ中は毛がいっぱいでふわふわだ
    「もっと食べろよ  大きくなれよ」
    エサをやりながらぼくは言った
    「うん  わかったよ」とへんじするみたいに
    生ノ丸はエサをたくさん食べた
    ふんもたくさんした
    なぜか緑だ
    キャベツを食べているからかな

    生ノ丸は一日一日大きくなった
    そしてさなぎになった
    ぜんぜんうごかない
    さわりたかったけどがまんした
    いつになったらなるんだろう
    「まだですか」とぼくは聞いた
    「まだですよ」と
    生ノ丸のへんじが聞こえた気がした

    「やったあ」
    五月二十八日 チョウになった
    けれどそれはわかれの時だ
    昼休みに生ノ丸とおわかれをした
    生ノ丸は元気に旅立った
    さびしくなった
    よう虫  サナギのときを思い出した
    チョウになるなんて  まるでまほうだ

    家に帰ると三びきのチョウがとんでいた
    畑でぐるぐる回っていた
    「また会ったね」
    と言っているみたいだった
    もしかすると生ノ丸かもしれない
         3年 えいと

     5年生の理科では、モンシロチョウの観察を通して、昆虫の成長過程(完全変態)と体のつくりを学びます。えいと君は、卵からかえったばかりの幼虫から、サナギをへて成虫になるまで、毎日観察を続けました。「情が移る」と言う言葉がありますが、成長を見届けながら「愛おしさ」が増していき、いつの間にか観察者から保護者の仲間入りです。
           🔹
     最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

    画像
    モンシロチョウの幼虫
     
     
    気がつけば、子どもの書く文章を収集する人生になっていました。職業柄とも言えますが、誰もがしていることではないので、やはり謎です。ただ一つ言えるのは、自分の体験し得なかった事やこれから起こる可能性の低い出来事を、子ども達が代わりに体験してくれている、そんな認識です。感謝です。

    あなたへのおすすめ