
🍒八十八夜の茶摘み
〜子どもの詩410 Theme-174〜
立春から数えて88日目。2026年は、5月2日がこの日にあたります。
「八十八夜の別れ霜」という言葉があって、この日を過ぎると霜が降りる心配が少なくなり、安定した天候が続きます。本格的な農作業や種まきが始まるこの時期に、茶摘みが最盛期を迎えるのです。
Akiyama Uです。子どもの詩を紹介しています。
🔹
八十八夜の茶摘み
「天気がいいので お茶摘みしよか」
とお母さんが言った
自分で摘んだお茶を早く飲みたいな
「新芽を摘むんやで」
とお母さんが教えてくれた
新芽はやわらかくて 黄緑が鮮やか
古い芽とは色も堅さも全然違ってて
私でもすぐに見分けられた
すぐにポキッと折れた
お父さんも後で来ていっしょに摘んだ
お父さんは摘むのがすごく速い
お母さんが「今年は去年より少ないな」と言った
去年は袋いっぱいあったのに 今年は半分だ
暑かったので すぐに頭がぼーとしてしまった
畑の茶摘みが終わって
物置き近くの石垣の茶摘みにも行くことになった
「えー まだ摘むん?」とお母さんに言った
お母さんは先に石垣へ行ってしまった
取りあえずついていった
三人とも黙々と摘んだ
早く終わってと思った
八百グラムあった
学校で摘んだ時より多かった
いよいよ製茶だ
学校で製茶をしたことはあるが
家では初めてだ
お母さんがお茶を煎った
野原にいるようないいにおいがしてきた
私は揉む役をした
学校ではしたことがなかったので
一度やってみたかった
かごの中でお茶を揉んだ
お母さんが
「押すように揉むんやで」と言った
やっていると すぐに手がだるくなった
押さえつけるようにして
前に押してもどしてを 数え切れないほどした
一回目は楽しかったけど
二回目は汗がいっぱい出てだるくなった
お母さんに「あと何回やるん?」と聞いた
「あと一回で終わり」と言った
がんばろうと思った
煎って揉んで 煎って揉んで
最後にむしろの上に広げた
とっても大変だった
いつもより少なかったけど
がんばって作ったので
きっといいお茶ができるだろう
6年 ななみ
ななみさんの住む町は、300年間作り続けられてきた、歴史ある銘茶の産地です。皇室御用達として、毎年お茶を献上しているほどです。
年平均気温が14〜16℃。冬の最低気温は-5〜-6℃。夏の最高気温は40℃を超えないこと。雨の量は、年間に1,300〜1,500mm以上。春から秋のよく育つ時期にしっかり雨が降る場所等々、お茶の名産地にはたくさんの条件が重なります。さらに付け加えれば、水はけが良くて柔らかい酸性の土。霧が出て、朝晩の温度差がある山間地。そんな場所に、ななみさんは暮らしています。
猛烈に、美味しいお茶が飲みたくなってきました。

🔹
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。