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🍒音のそばに何時もいるもの

      〜子どもの詩422 Theme-180〜

     子ども達は、様々な分野の文を書いてくるため、自分の拙い知識をフル回転させなければなかなか理解が深まりません。
     今回取り上げるのは「音色(ねいろ)」。音を題材とする作品は、稀有と言えます。
     そもそも、「音色」って何なのでしょう。五感の内の聴覚と色覚が合体してしまった言葉です。
     高いトーンの声のことを指して、「黄色い声の声援」と言いますが、なぜ黄色なの?
     突き詰めて考えようとすると、意識は遠く遠くへと飛んで、音を色に変換して捉える「のだめカンタービレ」の世界へ‥‥。
     一度「色聴(しきちょう)共感覚(シナスタジア)」の世界に入り込むとしばらくは戻ってこられないので、作品理解へと話を戻しましょう。
     日本語の「色」には、元々「カラー」以外に「気配」と言う意味がありました。古武術で「色」と言う時、この「気配」を指します。
     「音色」を「音の気配」と置き換えて作品を読めば、捉えやすくなるのではないでしょうか。
     自己紹介が遅くなりました。Akiyama Uです。子どもの詩を紹介しています。
           🔹
       音色
    弟が  アワアワガラガラ
    お母さんが  アガガガガガガ
    お父さんが  ガァラガラ ガァラガラ
    帰ってきた合図のうがい
    同じうがいだけど  みんなちがう
    弟が歩くと  タンタンタン
    お母さんは  サッサッサッ
    お父さんは  ドドンドンドン
    同じことをしても  ちがう音に聞こえる
    シャシャッ  パンパン  タッタッタッ
    サー  ゴン トットットッ
    なにげない音
    時にはうるさく感じる音
    でも  音が近くで聞こえると
    だれかがいるって安心する

    たくさんの音が
    家の中にたくさんの色を灯す
    あかいろ  あおいろ  みどりいろ
    くろいろ  きいろ
    いろんな色が広がって  家族の輪が重なる
    家の音
    生活の音
    幸せの音
    音のそばには  いつも大切な人がいる
         3年 りん

     とても爽やかな終わり方です。でも、ちょっと後半部分が気になってきました。
      たくさんの音が 
      家の中にたくさんの色を灯す 
      あかいろ あおいろ みどりいろ 
      くろいろ きいろ 
      いろんな色が広がって‥‥

     文字通り、音が色として見えるという「色聴共感覚(しきちょうシナスタジア)。2000人に1人いると言われます。
     りんさんが、もしその一人だったのなら‥‥。意識が、遠くへ遠くへと飛んでいきます‥‥。
           🔹
     最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

     
     
    気がつけば、子どもの書く文章を収集する人生になっていました。職業柄とも言えますが、誰もがしていることではないので、やはり謎です。ただ一つ言えるのは、自分の体験し得なかった事やこれから起こる可能性の低い出来事を、子ども達が代わりに体験してくれている、そんな認識です。感謝です。

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