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🍒子どもの詩319 Theme-118

      〜非常ベル〜

     赤いプレート板に白いボタン。黒字で「押す」と書いてある。非常時だけに押すボタンと認識しているけれど、その非常時は一生やって来ないかもしれない。「押したらどうなるんだろう。」「一度押してみたい。」こんな衝動がムクムクと湧き上がったのかも分かりません。二人の子どものが非常ベルに引き寄せられていきます。ダメ!それに触っちゃ‥‥。
     Akiyama Uです。子どもの詩を紹介しています。
           🔹
       非常ベル
    いつもどおり体育館で
    バレーの練習をしていた
    ふと非常ベルが目についた
    「何か変やで」
    友達と私は非常ベルの所へ寄った
    「これ『強く押す』っていうカバーないな」
    私は非常ベルのボタンを軽くなでた
    「ほんまやな  なるんかな」
    友達もなでた
    ジリリリリリリリリ‥‥
    あっ  非常ベルが
    友達の顔を見ると真っ青
    もしかして
    「ないしょやで  言わんとってな」
    友達は一生けん命たのんでいる
    「う  うん」
    ジリリリリリリリリ‥‥
    やっぱりおしてしまったんだ
    どうしよう
    由紀ちゃんが寄ってきた
    真依ちゃんが寄ってきた
    かんとくも寄ってきた
    みんなが集まってきた
    ああ  どうしよう
    ジリリリリリリリリ‥‥
    心ぞうがとびだしてきそう
    体がふるえてくる
    ジリリリリリリリリ‥‥
    ないしょだからね
    絶対に言わないからね
    ジリリリリリリリリ‥‥
    知らんぷり
    ジリリリリリリリリ‥‥
         5年 さり

     気がかりが一つあります。絶対に言わんとってなと言われたこと、詩に書いてしまいましたね。友達関係に亀裂が生じないか、とても心配です。あれっ?良かったのか?だって「言わんとってな」だから、「書かんとってな」とは別物だもの。
     秘密を抱えて生きるより、謝ってスッキリした方が気持ちが楽です。さりさんは、そんな気持ちも働いて一緒に謝ろうと詩に書いたのも分かりません。
           🔹
     最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

     
     
    気がつけば、子どもの書く文章を収集する人生になっていました。職業柄とも言えますが、誰もがしていることではないので、やはり謎です。ただ一つ言えるのは、自分の体験し得なかった事やこれから起こる可能性の低い出来事を、子ども達が代わりに体験してくれている、そんな認識です。感謝です。

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