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🍒入院して出会った事は忘れない

      〜子どもの詩505 Theme-241〜

     救急で病院に入院すること、これは誰もが避けたいことの筆頭です。それは子どもも同じ。
     小学3年生のゆうりさんは、心ならずも発熱のために入院することになります。そして一週間の入院中に、難しい病気の子ども達と友達になる。その出会いを忘れぬように、ゆうりさんは詩として書き残しました。
     Akiyama Uです。子どもの詩を紹介しています。
           🔹
       わすれないよ
    学校から帰ると熱があった
    さむ気がして何も食べられない
    夜  きゅうきゅう病院へ行った
    かぜだと言われた
    家に帰ってくすりをのんでも熱は下がらない
    三十九ど四ぶに上がった
    お父さんが「ゆうり
    死んでしまうんとちがうんか」と心ぱいした

    次の日  お父さんも仕事を休んだ
    いろんなところへ電話して
    日赤病院へつれて行ってくれた
    おなかにゼリーみたいなものをぬって
    「エコー」というけんさもした
    おいしゃさんが「じんうじんえんやな
    七日間ほど入院してなおそう」と言われた
    そんなに長く一人ぼっちでいるのか
    わたしはこわくなってきた
    夜  水まくらをしてねた
    うでにはてんてきのはりがささっている
    「くだの中にくすりが入っているから
    きっとよくなるよ」と
    かんごしさんが言ってくれた
    同じベッドで  お母さんもねてくれた

    二日ほどして  同じへやの
    光ちゃんとこうき君とお友だちになった
    光ちゃんは女の子でまだ二才
    熱で血がいっぱいになり
    頭のかわがやぶれる  むずかしい病気
    しゃべれなく口をパクパクさせている
    こうき君はボンベからサンソをすっている
    「ママ  ママ」と
    いつもよく言ってあまえていた
    わたしは二人に
    アンパンマンやハム太ろうの絵をかいて
    見せてあげた
    熱が下がってきて  わたしは元気になってきた
    クラスの友だちからの手紙を
    先生が持ってきてくれた
    まどから見える新かんせんもきれいだった

    たいいんの日
    光ちゃんのお母さんが「また光に
    お手紙ちょうだいね」と見おくってくれた
    「光ちゃん  こうき君
    はやくよくなってね」とおわかれしたよ
    わたしだけ  たいいんした

    家に帰るとちゅう  学校によった
    昼休みだった
    みんなアスレチックで遊んでいた
    「ゆうりちゃん  よかったなあ
    おめでとう」と言って集まってきてくれた
    また  みんなと運動場で遊べるよ
    一番には走れないけれど  体育はできるよ
    だけどわたし
    入院して光ちゃんとこうき君に出会ったこと
    わすれないよ
         3年 ゆうり

     病院では検査や注射・点滴が続き、嫌な思い出もきっと多かったはずです。にも関わらず、「忘れないよ」と言っています。
     自分の視界に入っている世界だけが世界の全てではないことを、ゆうりさんは気づいてしまったのです。
           🔹
     最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

     
     
    気がつけば、子どもの書く文章を収集する人生になっていました。職業柄とも言えますが、誰もがしていることではないので、やはり謎です。ただ一つ言えるのは、自分の体験し得なかった事やこれから起こる可能性の低い出来事を、子ども達が代わりに体験してくれている、そんな認識です。感謝です。

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