
🍒子どもの詩273 Theme-93
〜短い鉛筆〜
大量生産、大量消費の時代です。「シール」のチェック機能はなくなり、ご褒美機能も低下して、今やコレクションの対象となっています。
物を大事に使い切ることは、なかなか伝わらないのが実情です。
Akiyama Uです。子どもの詩を紹介しています。
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えん筆
「これ何?」
ある日 お母さんと話している時
小さな箱が目についた
「開けてみる?びっくりするで」
お母さんは言った
開けてみるとそこにはなんと
とっても短いえん筆がたくさん入っていた
びっくりした
私が一年生の時に使っていた
なつかしいえん筆もあった
電動えん筆けずりではけずれないくらい短くて
私は使えなくなるまで使ったつもりだった
でも見覚えのないえん筆もあった
それは趣味が合わないという理由だけで
私が「いらん」と言って
お母さんに渡したえん筆だった
すごく長くてまだまだ使えるのに‥‥
私は数えてみた
85本もあった
「何でこんなに集めたん?」と私が聞くと
おかあさんは「こんなんすてられへんやん
外国にはえん筆がなくて
勉強出来ない子だっておるんやで
そんな子ども達の事を考えたら
すてられへんやろ」と言った
私はまたびっくりした
そんな事一度も考えた事がなかったから‥‥
日本では物があふれているけれど
外国にはえん筆を一本も持てない子がいる
考えられないけれど
確かにそんな国がある事を知った
私はそのえん筆を持って思った
「学校では使えないけれど
家では長いキャップをつけたらまだまだ使える
絶対全部使いきってやる」
私はそう心に決めた
だから私は
そのえん筆でこの詩を書いている
6年 このみ
押し付けられたものではなく、共感して獲得した価値観。それは、とても強いものだなと感じます。85本全部使い切ってやる!その強い執念が感じられる作品でした。
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最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
