メインコンテンツへスキップ
見出し画像

🍒 初めてのお使い

      〜子どもの詩196 Theme-63〜

     読みに来ていただき、ありがとうございます。
     子どもの詩を紹介するnoteです。
           🔹
     TV特番で「はじめてのおつかい」という、幼い子のお使いを扱う番組があります。(年2回ぐらいの放送?)  交通安全面や防犯面で、クリアできる条件が整って、初めて成立する番組です。しかし、もしこんなふうにできたら、子どもの自立を促す上でどんなにいい事でしょう。おそらく番組を作るスタッフは、子どもに気づかれぬようにしながらも、SP並の警護体制を組みつつロケをしているのだと思いますが‥‥。
     今回取り上げる作品は、リアルな「はじめてのおつかい」です。きっと店が通学路途上にあって、しかも至近距離にあって、交通安全面や防犯面でクリアーできる条件が整っていたのでしょうね。さてどんなドラマが生まれるのか、テレビを観る感覚で覗いてみましょう。

       おつかい
    おかあさんが
    「ソースかってきてくれる」といったから
    はじめてひとりでおつかいにいったよ
    おかあさんにもらった五ひゃくえんだまを
    ぎゅっとにぎって
    おみせまではしっていったよ
    ちゃんとかえるかな  かえるかなとおもって
    どきどきしながらいったよ
    おみせにはいったら
    ソースがいっぱいならんでいるところにいったよ
    ちょっとまよったけど
    これかなとおもって
    レジまでもっていったよ
    おつりをもらって
    ソースといっしょにふくろにいれて
    おみせをでたよ
    「やったあ」
    ぼくはいえまではしってかえったよ
    「かってきたで」とおおきいこえでいったら
    「ありがとう」とおかあさんがいってくれたよ
    でもすぐに
    「あれ  これマヨネーズやで」と
    おかあさんはいったよ
    「しもた」とぼくはおもったよ
    「おかあさんがかってくるから
    まさき  みとってな」とおにいちゃんにいって
    おかあさんはかいものにいったよ
    ぼくはちょっとなきそうだったよ
    おかあさん  ごめんね
    こんどはまちがえないでおつかいにいくよ
    だからまた
    いそがしいときは
    ぼくにいってね
         1年 ともき

     買う物を間違えても、ともき君のプライドを傷つけぬように、兄に頼みなおさなかったところが、このおかあさんの偉いところです。というか、なぜお兄ちゃんに、初めから頼まなかったのか。あるいは、一緒に行かせなかったのか。
     もしかすると、この「おつかい」は、かなり計画的だったのではないかと勘ぐってしまいます。五百円玉を握らせて、一人で買い物をさせることに、最大の意味があったのかもしれません。意外と、お父さんがサングラスをかけ、パーカーで身を隠すように変装し、SPのごとくつかず離れずで尾行していたり、近所に住むおじいちゃんとおばあちゃんが、電信柱の陰から、あるいは店の裏手から、見守っていたのかも‥‥。
     んなわけ、ないかー。
           🔹
     最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
     また読みに来ていただけたら、嬉しいです。

     
     
    気がつけば、子どもの書く文章を収集する人生になっていました。職業柄とも言えますが、誰もがしていることではないので、やはり謎です。ただ一つ言えるのは、自分の体験し得なかった事やこれから起こる可能性の低い出来事を、子ども達が代わりに体験してくれている、そんな認識です。感謝です。

    あなたへのおすすめ