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🍒子どもの詩016 Theme-16

       〜百人一首〜

     子どもの詩を紹介するnoteです。
           🔹
     百人一首の世界を題材とする詩です。「一字決まり」と言って、読み札の一字目で取り札が探し出せる句が7枚あります。百人一首覚えは、ここから始まります。特に人気があるのは、藤原敏行朝臣(ふじわらとしゆきあそん)。
     住の江の 岸による波 よるさへや
              夢の通ひ路 人めよくらむ
     この札をめぐる攻防は極めて激しく、「す」を読み上げる前の、「す」の口形から漏れ出す「S」という子音、つまり息漏れの聴き取りから始まります。まさに、「ちはやふる」の世界です。

       S(スッ)
    耳をすます
    私の鼓動が聞こえる
    息を止め
    冷たくなった足の指に力を入れ
    前傾姿勢をとる
    読手の口がすぼまり
    歯と歯の間から空気がもれる
    ———S(スッ)
    弓矢はまっすぐ
    夢を射抜き
    ゆめを手に取る
    親指で札をなでると
    札が"ただいま"と笑う
    深呼吸をして また
    耳をすます
    待っててね
    すぐにむかえに行くから
         6年 れい

     私は、れいさんがこの詩をみずから読む場に立ち会いました。至近距離でした。何か呼吸をしてはいけないような気がして、息を殺して聞きました。苦しくなりました。百人一首、恐るべし。

     
     
    気がつけば、子どもの書く文章を収集する人生になっていました。職業柄とも言えますが、誰もがしていることではないので、やはり謎です。ただ一つ言えるのは、自分の体験し得なかった事やこれから起こる可能性の低い出来事を、子ども達が代わりに体験してくれている、そんな認識です。感謝です。

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