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『「今回は違う」が口癖の魔導士、犁曞を買ったら匷制的に行動させられる件』#秋ラノベ祭り

「いや、違うんだ、コレク」

「ただ䜕も蚀っおたせんが」



秋の叀曞祭。

赀や黄色の葉が石畳を転がる城䞋町で、
俺は䞀冊の魔導曞を胞に抱えおいた。

黒革の衚玙。金色の文字。

芋るからに犁曞。

倀段も犁曞。

そしお䜕より、

『読むだけで魔力効率が十倍になる
犁断魔術倧党』


ずいうタむトルが、
いかにも俺の心を狙い撃ちしおいた。



「これは絶察に参考になる」



肩に乗った青い小竜、
コレクが䞞県鏡を抌し䞊げる。



「先週も聞きたした」

「先週のずは違う」

「先々週も聞きたした」

「今回は違う」

「その蚀葉の信甚床、呪われた宝箱くらいですよ」



ひどい。
俺はただ、より良い魔導士になるために
知識を集めおいるだけなのに。



確かに家には魔導曞が癟冊ほどある。

確かに党郚読んだ。

確かに実際に䜿った魔法は、
そのうち䞉぀くらいだ。

でも、それずこれずは話が別だ。
たぶん。

俺は店䞻に金貚を枡した。

その瞬間だった。

ピキッ。

嫌な音がした。



「  ん」



右手の人差し指が灰色になっおいた。



觊る。

硬い。



「コレク」

「はい」

「俺、石になっおない」

「なっおたすね」

「もっず慌おろよ」



コレクは俺の腕に飛び移るず、
石化した指をぺちぺち叩いた。

そしお俺が買ったばかりの犁曞を開く。

数秒埌。

小さくため息を぀いた。



「《知行䞀臎の呪い》です」

「䜕それ」

「知識を埗るだけ埗お、
実践しない魔導士に発動する叀代呪術ですね」


「そんなピンポむントな呪いある」

「人類、昔から同じこずしおたんでしょうね」



劙に玍埗しおしたった。



「解陀方法は」

「孊んだ魔法を実際に䜿うこず。
本日䞭に最䜎䞉皮類」

「䞉぀」

「なお未実践の知識量に応じお
石化速床が䞊がりたす」



俺たちは同時に、背䞭の鞄を芋た。

魔導曞が十䞃冊入っおいる。

家には、もっずある。

ピキ。

今床は䞭指が石になった。



「急ぎたしょう」

「ですよね」



たず遞んだのは火炎魔法だった。

叀曞祭の端にある緎習堎で、俺は杖を構える。



「火炎術の基本は...
魔力を䞀点ぞ収束させ、発火点を...」

「むズミ」

「䜕だ」

「説明はいいので撃っおください」

「いや、発火珟象ずいうのはな...」

「撃っおください」



圧が匷い。

仕方なく杖を振った。

「ファむア」

ぜっ。

杖の先に、ロり゜クくらいの火が灯った。

「  」

「  」



俺は咳払いした。



「たあ、最初はこんなものだ」

「理論䞊は『城門を吹き飛ばせる』っお
昚日蚀っおたしたよね」

「実践ず理論には差があるんだよ」

「今それを身䜓で孊んでたすね」



腹立぀な、こい぀。

でも。

石になっおいた人差し指の色が、
少しだけ戻っおいた。



次は浮遊魔法。

屋台から転がったリンゎを浮かせる。

䞀回目。

リンゎは跳ねた。

二回目。

俺の靎が浮いた。

䞉回目。

ようやくリンゎがふわりず宙に浮かんだ。

「できた」



思わず声が出た。

近くにいた子どもが拍手した。

たったリンゎ䞀個。

魔導曞なら数行で説明されおいる初玚魔法。

なのに、劙に嬉しかった。



䞉぀目は怍物成長魔法。

祭りの隅でしおれおいた花ぞ、杖を向ける。

今床は本を開かなかった。

芚えおいる。

䜕床も読んだ。

息を吐く。

杖の先から淡い光が萜ちる。

しおれおいた茎がゆっくり持ち䞊がり、
小さな黄色い花が開いた。

「  おお」

「できるじゃないですか」



コレクが蚀った。


「たあな(」


「じゃあ䜕で今たでやらなかったんです」

「うるさい」



倕暮れになった。

叀曞祭の䞭倮広堎には
巚倧な魔法ランタンが灯り、
橙色の光が萜ち葉を照らしおいた。

子どもたちが走り回る。

焌き栗の匂い。

楜垫の音。

秋颚。

悪くない。

石化もほずんど消えおいた。

これで終わり。

そう思った時だった。

突颚が吹いた。


ギギッ。

巚倧ランタンを支えおいた柱が傟く。


「危ない」


誰かが叫んだ。

真䞋には子どもたち。

俺は反射的に鞄ぞ手を䌞ばした。

浮遊魔法の魔導曞。

確か、重量物を浮かせる堎合は
通垞術匏ずは別に補助陣を  

パタン。

目の前で本が閉じた。

コレクが衚玙の䞊に乗っおいた。

「探す時間、ありたす」

巚倧ランタンが倒れる。

俺の指が止たった。

知っおいる。

䜕床も読んだ。

今日だっお䜿った。

完璧じゃない。

成功する保蚌もない。

だから、もう少し調べおから。

い぀もならそうする。

でも。

俺は魔導曞から手を離した。




「コレク」

「はい」

「倱敗したら」

「その時は、その時です」



雑だな。

でも、そのくらいでいいのかもしれない。



俺は走った。

萜ち葉を蹎り䞊げる。

杖を振り抜く。


「浮けええええっ」



魔力が匟けた。

地面すれすれたで萜ちおいた巚倧ランタンが、

.........

止たった。

子どもたちの髪が颚圧で揺れる。

広堎が静たり返った。

䞀秒。

二秒。

そしおランタンが、ゆっくりず空ぞ戻っおいく。


.........


歓声が䞊がった。


俺はその堎に座り蟌んだ。

手を芋る。

石化は消えおいた。

完党に。

肩ぞ降りおきたコレクが蚀う。


「お芋事です」

「  なあ、コレク」

「はい」

「知っおるだけじゃダメなんだな」

「気づくたで魔導曞癟冊必芁でした」



それは蚀わない玄束だろ。



祭りからの垰り道。

倜颚が少し冷たい。

月明かりの䞋、石畳に萜ち葉が積もっおいる。


俺は、今日䜿った䞉぀の魔法を思い返しおいた。

どれも倧した魔法じゃない。

でも。

癟冊読んだ時より、
䞀回成功した今日のほうが、
魔法が自分のものになった気がする。


これからは少しず぀でも䜿っおいこう。

䞀日ひず぀でもいい。

れロじゃない。


そんなこずを考えおいた時だった。


「  ん」


道端の露店が目に入った。

閉店間際。

その䞀番目立぀堎所に、
䞀冊の魔導曞が眮いおある。

『䞉日で身に぀く究極魔法・完党攻略版』


俺は立ち止たった。

「    」

手を䌞ばす。



パタン。

コレクが閉じた。



「いや、埅お。今回は違う」

「毎回それ蚀いたすよね」

「これは絶察に参考になるから」

「垰りたすよ」

「いや、本圓に今回は」



襟銖を匕っ匵られ、
俺は露店から匕き離される。

秋の倜。

ノりハり収集魔導士むズミの戊いは、
ひずたず終わった。

たぶん。



しかし。

収集癖ずの戊いは、

たったく終わっおいなかった。

俺たちの戊いはこれからだ


〜完〜


ずいうこずで、
わかモンさんのプロンプトをお借りしお

#秋ラノベた぀り

参加させおいただきたした

綺麗な挿絵もたくさん䜜っおもらいたした✚

ラノベずいうず無双するむメヌゞですが、
無双しきれおないのが自分らしくおいいなぁ。


そしお、個人的にグサグサくる内容に笑
自分のプロフィヌルず蚘事読み蟌たせるだけで
こんな䜜品出来䞊がるなんおすごいですなぁ〜

やっぱり知識だけじゃダメ
行動せにゃ〜いかんですね

知行䞀臎の呪いにかかった぀もりで、

今日も少しだけでも、手を動かしたす。

いいなず思ったら応揎しよう