
「クロ物語」第6話:さよなら、またねの約束
優しいおばあさんに出会い、ひとときの安らぎを得たクロ。けれど、旅はまだ終わらない。「ここにいてもいいよ」と言ってくれたその人にも、事情があった。別れの日、クロは小さな約束を胸に、再び歩き出す——。
「クロちゃん、朝よ。起きてごらん」
やわらかな声に、クロは目を覚ました。庭には朝日があたり、花の香りが風に乗っていた。おばあさんが、エサの器をそっと置いてくれる。
「今日はね、お医者さんに行くの。ちょっとだけ、お留守番しててね」
クロは「にゃあ」と鳴いて、しっぽをふった。おばあさんは笑って、そっと頭を撫でてくれた。

それが、最後の朝になるなんて、クロは知らなかった。
夕方になっても、おばあさんは帰ってこなかった。夜になっても、庭の灯りはつかなかった。
次の日も、その次の日も。クロは庭で待ち続けた。でも、あのやさしい声は、もう聞こえなかった。

数日後、知らない人たちが家にやってきた。「施設に入るんだって」「ひとり暮らしはもう無理だもんね」そんな声が、玄関先から聞こえた。
クロは、そっと物陰に隠れた。誰にも見つからないように。誰にも、連れていかれないように。
夜、庭に戻ると、そこに手紙が一枚置かれていた。

クロちゃんへ
ごめんね、急にいなくなって。
あなたに会えて、私はとても幸せでした。
でも、もう一緒にはいられないの。
どうか、元気で。
どこかで、また会えたらいいね。
——おばあちゃんより
クロは、手紙の上に前足をのせた。読めないけれど、わかった気がした。
「にゃあ」
小さく鳴いて、クロは空を見上げた。星がまた、やさしく瞬いていた。
クロは、そっと庭をあとにした。さよなら。でも、きっとまた会える。そう信じて、クロは歩き出した。

(つづく)
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監督:こう爺
お話とプロンプト:Copilot
画像と動画:Flow
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