
🐾しれネコ哲学編ーよりみち便りーしろくまのぬいぐるみについて🐾
しろくまのぬいぐるみはね、
友だちというより、
ずっとそこにいる存在だったにゃ🐾
話しかけても返事はないし、
動きもしないし、
相談しても解決策は出してくれないにゃ🐾
でもそれが、
すごく良かったにゃ🐾
しれネコが子どものころ、
世界はちょっと音が多くて、
出来事も、感情も、
ころころ転がってたにゃ🐾
しろくまは、
その真ん中で、
何も判断しない顔をしてたにゃ🐾
「それ、正しい?」とも言わないし、
「がんばれ」とも言わないにゃ🐾
ただ、白くて、やわらかかったにゃ🐾
夜になるとね、
しれネコはしろくまの腕を借りて、
そこにあごをのせてたにゃ🐾
しろくまは寒そうな名前だけど、
ちゃんとあったかかったにゃ🐾
たぶんしろくまは、
しれネコに何かを教えたわけじゃないにゃ🐾
でも、
何も起きなくても一緒にいていいってことは、
ずっと教えてくれてた気がするにゃ🐾
今でもね、
部屋のすみでしろくまを見かけると、
しれネコは思うにゃ🐾
「この人、今日も何もしてないな」って🐾
それが、
ちょっと心強いにゃ🐾
関係性に名前をつけるなら、
「仲良し」でも
「相棒」でもなくて、
同じ時間を通り過ぎたもの同士にゃ🐾
……お話はこのへんで、
また少し静かになるにゃ🐾
しろくまも、
たぶん今、黙ってるにゃ🐾
黙ってる時間って、
案外、仲がいい証拠にゃ🐾
たぶん、つづくにゃ🐾