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Photo byannafoucault

見えない流れは、感じるもの。


    ── どこで感じて、どうつかむか。


    施術中に人の身体に触れているとき、
    ふと、潮の満ち引きを思い出すことがある。

    不調や痛みが強いときは、
    まるで満潮のように、内側から波が押し寄せている。

    あるいは──風もうねりもない、静かな凪のような状態が訪れたり


    やがて、潮が止まり、
    エネルギーを蓄えるような静けさが訪れる。


    そのあと、確かに──潮が引いていく。


    痛みがやわらぎ、呼吸が深くなり、
    全身がひとつの呼吸をしているようになる。


    そのうち、その人の身体全体が “還っていく” ような瞬間が訪れる。

    僕はその流れを、掌を通して全身で観ている。


    相手の奥にあるうねりと、
    自分のうねりとが重なっていく。

    まるで、見えない潮のリズムがシンクロしていくように。

    そしてある瞬間、
    何かがふっと溶けていく。

    まるで空気の質が変わる。

    不思議なことに、
    僕がその変化を感じても、
    本人はまだ「よくわからない」と言うことが多い。


    けれど数日後、または一週間以内に──
    「あのあと、すごく楽になってきて」と笑顔で話してくれる。

    その眼差しの中にある光を見たとき、
    あぁ、この仕事をしていてよかった、と心から思う。

    見えないものは、
    信じるよりも先に、感じるもの。

    それは、瀬戸内の海のように穏やかで、
    静かな祈りのように、美しい。

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    呼吸と身体の専門家|臨床もうすぐ30年 身体を通して、人生の見え方を変える。 呼吸・感覚・無意識から、自分の主導権を取り戻すためのnote。 初めての方へ ▶ 身体を知るための3つの入口 https://note.com/labo402/m/m921dacd5f7fa

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