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いわきFCが街を変え、その渦にKyotenもいる。⑥

ここまで、KyotenといわきFCのことを5回にわたって書いてきた。

5話では、面倒だけど X をかなり遡った。

「こんなこと書いてたんだな」と、自分でも忘れていた投稿がいっぱい出てきた。でも、資料を整理していて一つ思った。

これ、まだ終わってないな。むしろ、今まさに続いている。

だから今回は、過去をもう一度振り返るのではなく、今のKyotenの話を書こうと思う。


2026年9月。いわきFCの監督が変わった。

Xを開けば、いろんな意見が飛び交っている。僕も普通に驚いた。

「マジかぁー」と思ったし、いろいろ考えた。でも、その日のKyotenはいつも通り17時から営業。

サッカーの話をしたい人も来る。そうじゃない人も来る。

誰かと話したい人が来て、酒を飲んだり、ご飯を食べたりする。

それを見ていて、「ああ、こういうことなんだな」と思った。

サッカーの結果や監督人事が、店を開ける理由になることはある。

でも、それだけじゃない。サッカーがあるから、人が話しに来る。

それだけでも、十分なんだと思う。


最近は温泉むすめの「サッカーあろはちゃん」のグッズも店に置いている。

最初は、「これ、欲しい人いるかな?」くらいだった。温泉むすめの話は奥が深いので説明はどこかでちゃんと書こうと思う。

でも実際に買いに来てくれる人がいる。写真を撮ってくれる人もいる。そこからまた話が始まる。

「いわきFC好きなんですか?」「どこから来たんですか?」「今日の試合どうでした?」そんな会話。別に難しいことじゃない。

でも、こういう小さな会話が店では結構大事だったりする。


そして、少し意外だったのがオレンジカフェ。

Kyotenでは毎月、認知症カフェとしてオレンジカフェをやっている。

そこに、いわきFCの認知症サポーターのバッジを付けた人が来てくれた。

その一方で、いわきFCも選手が参加するオレンジカフェを始めた。

別々に始まったものが、街の中で少し重なっている。こういうのを見ると面白い。サッカーはサッカーだけじゃない。

店も店だけじゃない。地域でやっていることって、どこかでつながる。


最近は、サッカーの試合をプロジェクターで流すことも増えた。

ワールドカップの試合だったり、U-21の試合だったり。

「いわきFCの選手が出るかもしれないから見よう」そんな理由でもいい。

サッカーが好きだからでもいい。たまたま店に来たからでもいい。

誰かが見ていれば、自然と話が始まる。

「今の惜しかったな」「次どうなるんだろう」「この選手いいね」

そんな会話が店の中に増えていく。

これも、最初に店を始めた頃には想像していなかった。


僕はずっと「サードプレイス」という言葉を使ってきた。

でも最近、少しだけ意味が変わってきた気がする。

最初は、「居心地のいい場所を作りたい」くらいだった。

今は、「誰が来ても、その人なりの過ごし方ができる場所」なのかなと思う。

サッカーを見に来る人。コーヒーを飲みに来る人。写真を撮りに来る人。温泉むすめのグッズを買いに来る人。イベントをやりに来る人。

地元の人。県外から来た人。何となく入ってきた人。みんな同じじゃなくていい。

むしろ、同じじゃない方が面白い。


そして、ここまで書いてきて思う。

僕は「いわきFCが街を変えた」と言いたいわけじゃない。そんな簡単な話でもない。

街には、ずっと前からいろんな人がいて、いろんな店があって、いろんな活動がある。

その中に、いわきFCもある。その中に、Kyotenもある。

サポーターもいる。温泉むすめもいる。写真をやっている人もいる。

イベントをやる人もいる。地元で商売している人もいる。観光で来る人もいる。

たまたま隣に座った人もいる。そのいろんなものが、たまにKyotenで交差する。僕は今、それが面白い。

だから、「その渦にKyotenもいる。」なんだと思う。

中心にいるつもりはない。街を動かしているつもりもない。

ただ、その中で店を開けている。

人が来る。話をする。また誰かが来る。

それを繰り返している。


そういえば、本間幸司のことも書いた。小学生の頃からの仲間。

何十年も経って、僕がサッカーを見始めたら、またサッカーを通してつながった。

こういうことって、人生では結構あるのかもしれない。

昔の友達。昔の場所。昔の仕事。

昔は何とも思っていなかったものが、何年も経ってから別の形で戻ってくる。

Kyotenも、そんな場所になっていけばいいと思っている。

今日会った人と、また何年後かに会う。「あのときKyotenで飲んだよね」

そんな話ができたら、それでいい。


2023年に初めてスタグルに出たとき、こんな未来になるとは思っていなかった。

でも、もうその話は何度も書いた。だから、ここでは繰り返さない。

今は2026年9月。

まだシーズンの途中だ。試合も残っている。スタグルもある。

店も続く。新しい人も来るだろう。イベントは色々と企画がある。

サッカーで喜ぶ日もあれば、悔しい日もある。

たぶん、そのたびにKyotenを開ける。

それでいい。


今回で、いったん第一章を終わりにします。

「KyotenといわきFCの4年間」。

最初はスタグルだった。

そこから試合後の夜が生まれて、自分もサッカーを好きになって、いろんな人と知り合った。

そして今は、サッカーをきっかけに集まった人たちが、サッカー以外の話もしている。

僕にとっては、そこが一番大きな変化だった。

サッカーを見に来た人が、いつの間にかKyotenの仲間になっている。

逆もある。

Kyotenに来ていた人が、いつの間にかサッカーを見ている。そんなことが普通に起きるようになった。

これが、今のKyotenなんだと思う。


第一章はここまで。でも、店は明日も開ける。

17時になったら灯りをつける。誰か来るかもしれない。誰も来ないかもしれない。

それでも、とりあえず開ける。コーヒーを淹れて、酒を出して、飯を作る。

そして誰かが来たら、「どうしたの?」「今日どうだった?」

「まあ、とりあえず飲もうよ。」そんな話をする。

それくらいでいい。


ここから先は、いわきFCだけの話ではなくなる。

裏湯本のこと。温泉むすめのこと。

写真のこと。地元のこと。イベントのこと。

店に来てくれる人たちのこと。

そして、まだ僕自身も気づいていない何か。

たぶん、そっちの方が面白い。

だから第二章は、もう少し広い話を書いていこうと思う。

「小さな店が、街の中でどんな場所になっていくのか。」

その続きを、また書きます。

Kyoten裏湯本は、今日もここにあります。


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