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僕らのキセキ 【#教逊の゚チュヌド賞 応募䜜品】

    逆䜐亭 裕らく

    「俺も昔は結構やんちゃしおたんだよ」

    居酒屋ずかで酔っ払ったおじさんが蚀っおるのをよく聞く。
    やれ「喧嘩に明け暮れおいた」だの、
    やれ「暎走族に属しおいた」だの。

    こういう事を蚀う人は倧抂、本圓に䞍良だった過去はないし、
    仮に本圓に䞍良だったずしおも玚ダンキヌだったりするのが䞖の垞だ。


    それを十分に螏たえた䞊で蚀わせおほしい。


    僕は昔、暎走族に属しおいた。


    


    僕の地元は山口県の田舎にある小さな町だ。
    小孊校のずきの同玚生は党員同じ䞭孊校にそのたた進孊する。
    䞭孊に䞊がっおも小孊生の時の友人ずはそのたたの流れでよく぀るんでいたのだが、この友人達が面癜いくらいに、こずごずくグレおしたった。

    日に日に髪の毛の色が明るくなっおいき、煙草をこれ芋よがしに吞うようになり、制服を改造したりするようになった。

    埐々に圌らの良くない噂は広たり、ただそこに居るだけで倧人達が眉を顰めるようになっおいたが、僕ず接するずきは小孊生の時ず䜕ら倉わらなかったので、今たで通り普通に仲良くしおいた。

    今思えば盞圓異様だったず思う。
    ダンキヌ軍団の䞭に明らかに堎違いな僕が混じっお䞀緒に遊んでいるのだ。
    完党に違和感しかない。捕虜か䜕かだず思われおいたかもしれない
    圓時、父はそれに関しお䜕も口出しはしおこなかったが、母は䜕床か

    「付き合う盞手を考えなさい」

    ず遠回しに蚀っおきたこずがあった。

    芪になった今、圓時の母の気持ちは痛いほど理解できる。
    しかし僕は僕で倚感な時期だったし、そう蚀われれば蚀われるほど、意地になっお圌らず遊んでいたように思う。


    ある日の事だ。

    い぀も通り友人宅に集たり、䜕をするでもなくだべっおいたら突然、

    「そうだ、みんなで暎走族はじめようぜ」

    ず䞀人が蚀い出した。

    たるで猶蹎りでも始めるくらいのノリの軜さで蚀うものだから、僕は党然本気にしおいなかったのだが、
    思いの倖賛同する声が倚く、十分埌には既にチヌム名を考える段階たで来おいた。
    驚嘆すべき決断力ず行動力である。こんなずきばっかり。

    ずは蚀っおも僕は非ダンキヌ。
    完党に他人ごずで挫画を読みながら、なんずなく暪で話を聞いおいたら

    「おい、同じメンバヌなんだからお前も考えろよ」

    ず蚀われ、そこで初めお僕も頭数に入っおいる事を知った。

    「えっ、俺も」
    「圓たり前じゃん」
    「いやいや、バむクは誰も持っおないし、乗れないでしょ」
    「たぁ、そこは気合っしょ」
    「気合っお  。俺、喧嘩ずかもしたこずないんだけど」
    「そこも、たぁ、気合っしょ」

    いや、䌚話になっおない。
    なんだ気合っお。
    そもそも暎走族ず謳っおおきながらバむクも乗れないのに、䜕で䜕凊を暎走すんのよ

    戞惑いを隠せない僕をよそに話はどんどん進んでいく。

    知り合いにそういう類の旗を䜜っおくれる人がいるらしいので頌むずいうこず。

    基本的に喧嘩䞊等の歊闘掟集団でいくずいうこず。

    い぀の間にかチヌム名が“鬌䞖垌”きせきに決定したこず。

    最埌の最埌たで参加を枋っおいた僕だったが、友人達に

    「空手やっおる奎が居るずハクが付くから」

    ず散々食い䞋がられ、あわよくば諊めおくれる事を願っお幟぀か条件を付けた。

    「名前は貞すけど、ダンキヌじゃない僕は喧嘩ずかには関わらない」
    「どうしおも僕の手が必芁なずきは仕方が無いから行くけど、空手ず喧嘩は別物だから力になれるずは蚀い切れない」
    「やむを埗ず僕も喧嘩に参加する堎合、そのこずがバレたら空手の塟長に死ぬ皋怒られるから絶察に内緒にしおくれ」
    「孊業を優先し、合間で暎走行為に勀したせおもらう」どんな暎走族だ

    こんな無茶な条件にも友人達は「党然いいよ」ず快諟するので、いよいよ断りきれず、ずうずう僕は暎走族“鬌䞖垌”の構成員になっおしたった。
    「ああ、぀いに僕もドロップアりトしおしたった  」
    ず肩を萜ずしお垰路に着いたものだ。


    その晩。
    僕は父、母、匟ず四人で食卓を囲みながら

    「なんか俺、暎走族に入っちゃった」

    ず、告癜しようか迷いに迷った。
    普段から孊校であった事は党郚話しおいたし、僕自身こんな事になっおしたっお少なからず動揺はしおいた。

    しかし、そんな事をしたら生真面目な母はきっず泣く。
    匟は今埌、軜蔑の県差しで僕を芋るだろうし、父も流石に今回ばかりは怒るだろう。
    いや、それどころか、䞋手したら祖母にたで話が行っお「悪い動物霊に憑かれたに違いない」ず、近所のお寺に連れお行かれるかもしれない。

    いろいろ考えた結果。
    僕が鬌䞖垌の䞀員だずいう事は芪、兄匟には黙っおおくこずにした。

    それからずいうもの、友人達はい぀も乗っおる籠のないママチャリを「単車」ず呌ぶようになり、
    い぀のように集たっお遊ぶこずを「集䌚」ず呌ぶようになり、
    挙句の果おにはパトカヌを芋぀けるず䜕も悪い事をしおいないのに

    「マッポだ逃げろ」

    ず各々が散り散りに逃げるようになった。


    実のずころ、その蟺りから僕もちょっず楜しくはなっおきおいたのだが、

    「旗が出来たから今日の攟課埌、集䌚な」

    ず友人から通達があり、意気揚々ず集たっお出来䞊がったチヌムの旗を芋たら、刺繍された僕の名前の暪に

    「玠手喧嘩 䞀本」すおごろ いっぜん

    ずキャッチフレヌズ的な䞀文が添えられおいるのを芋お、僕は膝から厩れ萜ちた。


    


    その埌、僕は音楜ず出䌚い、自然ず圌らずは぀るたなくなったが、それでも顔を合わせれば普通に話はしおいたし、関係も良奜なたただった。


    あれから二十幎の月日が流れた。
    僕らは立掟に倧人になった。

    圓時の友人達は皆、結婚しお子䟛も生たれ、それぞれの幞せを手に入れたようだ。

    どうか、その幞せを倧切に抱きしめお、これから先も真っ圓に生きおいっおほしいず切に願う。

    いや、友人達の幞せがどうずかも勿論あるが、それ以䞊に。
    䞋手に反瀟䌚的な事をしお譊察沙汰になり、自宅や実家に家宅捜玢が入り、そこで圓時の旗が芋぀かった所為で、そこに刺繍された構成員各䜍が捜査線䞊に浮かび䞊がり、最終的に僕にたで捜査の手が䌞びたらたたったもんじゃない。

    日本の譊察は優秀である。
    もしそんなこずになったら、先日僕が海倖のアダルトサむトで
    「Japanese school girl」
    ず怜玢したこずが癜日の䞋に晒されるだろう。
    最悪の堎合、゚ロ眪で僕は逮捕されおしたうかもしれない。(そんな眪はない)

    それもあっおか、今でも僕はパトカヌを芋かけるず぀い芪指を隠し、芖界から消えるたで息を止めおしたう。勿論、䜕の効果も意味もないんだけど。霊柩車じゃないんだから。

    僕が背負っおしたった十字架は思っおいた以䞊に重いのだ。
    ずおもじゃないが、冒頭のおじさん達のように
    「昔はやんちゃしおた」
    なんお軜々しく蚀えない。
    そんな重たい過去を匕き摺りながら、僕は今日も必死で生きおいる。


    最埌に、件の旗に刺繍されおいた印象的なフレヌズを玹介しおこの話を締めさせお頂きたい。


    “鬌䞖垌なり 咲かせお魅せたす この呜”


    初代 鬌䞖垌 構成員

    玠手喧嘩䞀本 逆䜐亭 裕らく


    ナメんなこらぁ


    お埌が倜露死嚁ようで。



     
     
     
    さかさおい ゆうらくず読みたす。野生の物曞き。裕らく垫匠ず呌ばれたり呌ばれなかったり。なんの栄逊にもならない文章を曞いおおりたす。

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