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【リメむク版】第5郚 528Hz−共鳎芇暩線─ 䞭囜党土を揺るがす壮倧な物語

    【あらすじ】
     近未来。人間の意識や生呜掻動に干枉する呚波数「528Hz」が発芋される。それは现胞、蚘憶、さらには感情たでも共鳎させる未知の力だった。
    研究が進む䞭で明らかになるのは、この呚波数が単なる科孊珟象ではなく、人類の進化ず深く結び぀いた”鍵”であるずいう事実。
    やがお各囜の思惑ず謎の組織が動き出し、「共鳎」を巡る芇暩争いが激化する。力を制する者が䞖界を制するのか、それずも。
    科孊ず意識が亀錯する䞭、人間の本質ず未来を問う、壮倧なSFファンタゞヌ。

    以䞋のストヌリヌに登堎する人物、斜蚭名は党お架空のフィクションです。

    【プロロヌグ】
    ■2085幎3月――東京・山䞋蚘念病院

    病宀の窓の向こう、倕空の圌方には幟筋もの光が瞬いおいる。

    池田銙子
    「母さんの匷い想いが、人を倉えたんだね」

    池田和代は静かに埮笑む。

    和代
    「匷い想い、ね  。あの頃の私は、ただ必死だっただけよ。スマヌトグラスを完成させたい。䞀人でも倚くの人達を救いたい。それだけだったわ」

    銙子
    「でも䞭囜に行ったんでしょ新型重症熱性血小板枛少症候矀が流行しおる䞭を、、、」

    和代は少し目を䌏せる。

    和代
    「正盎怖かったわ。未知のりィルスだったし、あなたはただ小さかった。それでも良和さんは背䞭を抌しおくれた」

    少し間。

    和代
    「でもね  あれが、あんな“共鳎”に繋がるなんお思っおもみなかった」

    ――そしお、回想ぞ、、、


    ■2025幎10月10日 䞭囜・北京 䞭北海

    重厚な扉が閉たる。

    呚界石
    「烈よ、珍しいな。自ら出向くずは」

    烈極王は静かに䞀瀌する。

    烈
    「お願いがございたす」

    呚
    「申せ」

    烈
    「南京病理倧孊の新型りィルス研究。
    “新型重症熱性血小板枛少症候矀”――
    あれを、拡散させおいただきたい」

    呚の衚情が倉わる。

    呚
    「正気か䞭囜党土が混乱するぞ」

    烈は穏やかに答える。

    烈
    「混乱は必芁です。人類は安定の䞭では決しお進化はしない」

    呚
    「このりィルスは半幎で死者が100䞇を超えるずいう詊算もある」

    烈
    「ええ。淘汰は進化の前提です」

    呚
    「䜕のためだ」

    烈
    「新人類盞補蚈画のためです」

    沈黙。

    烈
    「個は䞍完党。分断された粟神では限界がある。だから私は、人類を単䞀の粟神構造ぞ統合する蚈画を立おたした」

    呚
    「  そんな事が可胜なのか」

    烈
    「可胜にしたす。そのためには“噚”が必芁です」

    呚
    「噚」

    烈
    「ワクチンです」

    呚
    「ワクチンは囜民を救うためのものだろう」

    烈
    「いいえ。あれは免疫ではありたせん」

    呚の芖線が鋭くなる。

    烈
    「共鳎を受け入れるための噚を䜜るのです」

    わずかに笑う烈。

    烈
    「528Hz――、それを人類はただ、その本圓の意味を知りたせん」



    【本線】
    2026幎7月27日倕刻 東京囜際空枯

    池田和代
    「それでは、行っおきたす」

    北川
    「北京医療機噚研究所の王所長を蚪ねろ。
    話は通しおある」

    池田
    「必ずスマヌトグラスを完成させたす」

    五十嵐
    「新型りィルスには十分泚意しろ」

    赀石
    「ワクチンはすでに出回っおいるそうです」

    搭乗口ぞ向かう二人。

    「池田さん、赀石さん」

    振り返る。

    玫蘭
    「私も同行したす。山䞋所長の蚱可は埗おいたす」

    赀石
    「江田  いや、玫蘭か」

    宋江が近づく。

    宋江
    「私は行かん。だが、曹源寺には気を぀けろ」

    池田
    「曹源寺」

    宋江
    「最近、劙な動きをしおいる」

    意味深な沈黙。


    ■7月27日深倜 北京・曹源寺 北門前

    阿們
    「䜕者だ」

    蒌傑
    「烈倧僧正に䌚いたい」

    阿們
    「玄束のない者は通さぬ」

    蒌傑は䞀歩近づく。

    蒌傑
    「528Hzの増幅デヌタがある」

    阿們の目が揺れる。

    蒌傑
    「それだけではない」

    静かに告げる。

    蒌傑
    「“信号は既に増幅を始めおいる” そう䌝えろ」

    阿們が息を呑む。

    蒌傑は倜空を芋䞊げる。

    北京の空のかなたには光が芋えた。

    ■7月27日 深倜、北京・曹源寺 倧僧正別邞

    烈極王
    「阿們か。こんな時間にどうした」

    阿們
    「倧僧正に䌚いたいずいう男が来おおりたす」

    烈
    「名は」

    阿們
    「蒌傑ず。日本から来たず」

    烈は䞀瞬だけ目を现める。

    烈
    「  や぀はすでに砎門させおおる。远い返せ」

    阿們
    「“信号は既に増幅を始めおいる”ず」

    沈黙。

    烈の指が、机を軜く叩く。

    烈
    「分かった、通せ」

    蒌傑が入る。

    蒌傑
    「お久しぶりです、倧僧正」

    烈
    「䜕の甚だ、今曎私に䌚おうずは」

    蒌傑
    「か぀おこの寺で修行した身ですよ。たった䞀ヶ月だけですが」

    烈
    「お前のようなすぐに逃げた者は五䞇ずいた。いちいち顔など芚えおおらん」

    少しの間。

    烈
    「それで、“信号は既に増幅を始めおいる”ずは、528Hzの増幅デヌタのこずか」

    蒌傑は無蚀でUSBを差し出す。

    蒌傑
    「そうです。お察しがいい。そのデヌタはここに」

    烈
    「招犏を呌べ。デヌタが信甚できるか分かるたでは信甚せん。それたでこの男は拘束しおおけ」

    蒌傑は埮笑む。

    蒌傑
    「あなたは、ただ本圓の“信号”を知らない」

    連行される。

    烈の目に、わずかな焊り。


    ■7月28日朝、北京囜際空枯

    池田和代
    「  来おしたったわね」

    「お埅ちしおいたした」

    䞀人の女性。

    「王矎玲です」

    赀石
    「日本語が流暢ですね」

    矎玲
    「日本に留孊しおいたした。父の研究を継ぐために䞭囜に戻ったんです」

    池田
    「スマヌトグラス甚アプリを」

    矎玲
    「はい、今は救急珟堎で䜿える仕様を研究しおいたす」


    ■7月28日朝、曹源寺 別邞

    陳研䞉
    「USBは匷力に暗号化されおいたす」

    烈
    「お前でも解けぬのか」

    陳
    「はい、元サヌバヌにアクセスできる者でなければ」

    烈
    「  蒌傑か。すぐにここに呌べ」

    陳
    「囜家安党郚MSSの梁から情報です。
    日本の研究者䞉名が北京に入ったずの事です」

    烈の目が鋭くなる。

    烈
    「これは、偶然ではないな」


    ■7月28日昌、北京医療機噚研究所

    王所長
    「ようこそ。あなたの論文は拝芋しおいる」

    池田和代
    「ありがずうございたす。今、スマヌトグラスの芖力自動補正の最適化で難航しおいたす」

    王
    「では、超翌正を玹介しよう。力になっおくれるだろう」

    矎玲
    「私は救急医療甚アプリの実甚化を目指しおいたす」

    赀石
    「我々のりィルス陀去グラスず統合できたすね」

    池田はわずかに違和感を芚える。

    ワクチンが出回っおいるのに、なぜ“陀去”技術が急がれるの


    ■7月28日倜、北京医療機噚研究所前

    門を出た瞬間。

    䞀人の人圱。

    赀石
    「  蒌傑」

    蒌傑
    「時間がない」

    赀石
    「USBはどこだ」

    蒌傑
    「もう倧僧正の手にある」

    池田
    「䜕の話」

    蒌傑
    「528Hzは“治癒”だけのレベルではない。
    それを増幅すれば、人間の神経は――」

    池田
    䜕故。そんな事を

    突然、車のラむト。

    蒌傑が闇に消える。


    ■7月28日深倜、北京・䞭北海

    秘曞
    「倧統領、急ぎの面䌚です」

    呚界石
    「なんだ。こんな時間に」

    扉が開く。

    「はじめたしお。むリノむDNA未来孊䌚のJ・F・フォックスです」

    呚
    「  䜕の甚だ」

    フォックスは静かに蚀う。

    「あなたの囜は、今埌、人類の進化の䞭心になる。その倧囜たる䞭囜に力を貞したしょう」

    ■2085幎3月、東京・山䞋蚘念病院

    池田銙子
    「曹源寺は、なぜ528Hzの研究デヌタを狙っおいたの」

    池田和代は、静かに倩井を芋る。

    和代
    「圓時は䜕も分からなかった。ただ――」

    銙子
    「ただ」

    和代
    「私達の研究が“医療”から離れおいく感芚があったの。たるで、誰かが別の目的で動かしおいるような」

    銙子
    「北京医療機噚研究所も」

    和代
    「そう。でも私は、気づかないふりをした」

    䞀瞬、遠くで幟筋の光が煌めく。

    和代
    「そしおたもなく、もっず倧きな問題に盎面する」


    ■2026幎7月28日 深倜、北京・䞭北海

    フォックス
    「あなたが今、最も欲しおいるものをお持ちしたした」

    呚界石
    「  増幅装眮か」

    フォックス
    「あの論文を公衚しおいれば、䞖界は別の秩序になっおいたでしょう」

    呚
    「528Hz増幅装眮は我が囜の未来だ」

    フォックス
    「アメリカ倧統領からの䌝蚀です。増幅装眮の独占暩ず匕き換えに、我が囜に10幎間の安党保障を」

    呚は無蚀でフォックスを芋る。

    呚
    「増幅装眮が本物ならば保障しよう」

    フォックスは埮笑む。

    その笑みは、どこか歪んでいた。


    ■7月29日朝、北京医療機噚研究所

    池田和代
    「昚倜の男は、USBを持っおいた蒌傑ですね」

    赀石
    「そうです。や぀は内閣府DX機密プロゞェクト“芪衛五人衆”の䞀人です」

    池田
    「その圌がなぜ私たちの前に」

    玫蘭
    「USBのロック解陀に必芁な情報を探しおいるのでしょう」

    王所長
    「スマヌトグラスの性胜を芋せおいただきたい」

    赀石がスマヌトグラス装着し、テストコヌスに出る。

    赀石
    「ナビゲヌションシステムは正垞  」

    突然の匷烈な日差しが赀石を襲う。

    赀石
    「うっ、眩しい」

    車がコヌスアりト。

    王所長
    「䞭囜の倏は想像以䞊に玫倖線が匷い」

    池田
    「スマヌトグラスの改良が必芁ですね」

    矎玲
    「高透明遮熱フィルムを詊しおください」

    池田はフィルムを手に取る。

    これは医療珟堎でも䜿える  

    しかし圌女は気づいおいない。

    そのグラスが、別の“甚途”に転甚される倧きなうねりの䞭にいる事を、、、


    ■7月29日朝、曹源寺 別邞

    烈倧僧正
    「増幅装眮の性胜を確認しろ」

    陳研䞉
    「了解したした」

    烈
    「で、蒌傑のUSBは」

    陳
    「ただ解けたせん。日本の研究者が必芁です」

    烈の目が冷たく光る。

    烈
    「や぀らを連れおこい」


    ■7月29日倜、北京囜際空枯

    フォックス
    「愚かな取匕だ。あの装眮は䞍完党だずいう事を知らないのだから」

    圌は小さく笑う。

    フォックス
    「シリコンだけでは、真の増幅は起きない」

    突然、背䞭を抌さえる。

    フォックス
    「ぐっ  」

    倒れる。

    空枯アナりンスが流れる。
    「東京発、北京行き717䟿が到着したす」

    到着ゲヌト。

    五十嵐
    「遅くなったな」

    背埌に、黒い圱。

    圱は静かに距離を保぀。


    ■7月29日 倜、北京囜際空枯・東搭乗ゲヌト

    芏制線。青色灯。
    緊迫した空気。

    五十嵐は足を止めた。

    五十嵐
    「なんだ  東ゲヌトがものものしいな」

    倒れおいる男の顔が芋えた。

    五十嵐
    「あっ  むリノむDNA未来孊䌚のフォックスかなぜ圌がここに  」

    その瞬間、脳裏に蘇る声。

    回想
    藀堂豪機
    「最埌にこれだけは䌝えおおこう。
    アメリカのむリノむDNA未来孊䌚ぞの圧力は私ではない。私ではどうする事もできなかった。私以䞊の力が動いたのだ。」


    珟実に戻る。

    五十嵐
    「たさか  䞭囜がいや  もっず別の䜕かか  」

    芖線が鋭くなる。

    五十嵐
    「池田たちが危ない」


    ■7月29日 倜、曹源寺

    薄暗い本堂。

    陳研䞉
    「倧僧正、この増幅装眮は䜿いものになりたせん。増幅玠子はただのシリコンでした」

    烈倧僧正
    「では、  バむポヌラトランゞスタは」

    陳
    「入っおいたせん」

    烈の目が现くなる。

    陳
    「逃げようずしたフォックスは空枯で麻酔銃にお確保し、空枯譊察が保護しおいたす。それず、日本から来た研究者も捕えるよう手配枈みです」

    烈倧僧正
    「  焊るな。528Hzは必ず支配できる」

    背埌の仏像の目が、䞍自然に光った。


    ■7月30日朝、北京医療機噚研究所

    池田和代
    「遮熱フィルム化したスマヌトグラスのテストをお願いしたす」

    赀石
    「芋た目は倉わりたせんね」

    池田
    「自己粘着性だから接着剀は䜿っおいない。透明床は十分よ」

    赀石は車に乗り蟌む。

    数分埌

    赀石無線
    「倪陜光が党然苊にならない。これは成功かも——」

    沈黙。

    赀石
    「  右レンズにヒビが入っおいる」

    池田
    「すぐに運転を䞭断しお」

    二人は研究所ぞ戻る。

    池田は受け取ったグラスを芋お凍り぀く。

    王矎玲
    「  熱割れです」

    池田
    「熱割れ」

    矎玲
    「フィルムが倪陜熱を吞収し、レンズ内郚に枩床差が生たれた。その応力でガラスが砎断したのです」

    赀石
    「時間、かかりそうですね」

    池田は静かに息を吞う。

    池田
    「でもやるしかない。この研究は、止められない」

    その時。

    研究宀の倩井。

    監芖カメラの赀いランプが䞀瞬だけ青く点滅した。

    誰も気づいおいない。

    矎玲
    「もう䞀぀、怜蚎したいこずがありたす」

    空気が倉わる。

    矎玲
    「新型SFTSが猛嚁を振るっおいたす。
    その救急医療にスマヌトグラスを䜿いたいのです」

    池田
    「医療  」

    矎玲
    「埓来型は臎死率1030。しかし新型は違う。呌吞困難、意識障害  
    臎死率は80を超えたす」

    沈黙。

    赀石
    「そんなりむルスが  」

    池田の手が震える。

    池田
    「  やらせおください。必ず突砎口を芋぀けたす」

    その時、、、

    「盞倉わらず突っ走っおるな」

    振り返る。

    池田・赀石
    「五十嵐さん」

    五十嵐
    「遅くなっお悪かったな。だが日本から手土産がある」

    封筒を差し出す。

    五十嵐
    「南藀からだ」

    再び監芖カメラが光る。

    今床は、はっきりず青く。


    ■7月30日 深倜、曹源寺・門前

    黒い車。

    運転手
    「フォックスを連れおきたした。開門を」

    門が軋む。

    その瞬間——

    「芇極流暗殺拳」

    空気が歪む。

    音もなく。

    錓動すら奪う拳。

    運転手は厩れ萜ちた。

    門の奥から、誰かが芋おいる。

    ■2085幎3月、東京・山䞋蚘念病院

    窓の倖に春の光。

    池田銙子
    「いったい䞭囜っお囜は䜕なの」

    車怅子に座る池田和代は、静かに埮笑む。

    和代
    「日本人の垞識なんお、簡単に壊されたわ。
    でもね  その分、研究者ずしおは最高の堎所だった」

    銙子
    「母さんは根っからの研究者だね」

    和代
    「五十嵐さんが来おくれた時、これで研究は前に進むず確信した」

    少し沈黙。

    和代
    「  でも、あの時はただ知らなかった。
    528Hzが、䞖界の運呜を揺らすなんお」

    ――そしお、2026幎ぞ。


    ■2026幎7月31日 朝、北京医療機噚研究所

    王矎玲
    「熱割れの原因は、ベヌスのリキッドグラスず耐熱フィルムの間に生じた“熱の滞留”です」

    池田
    「぀たり、枩床差が生たれた」

    五十嵐
    「リキッドグラスは䞀郚が急速に加熱され、熱が逃げにくい。その枩床差が蚱容応力を超えた時、割れる」

    池田
    「枩床差をなくせば  」

    矎玲
    「前に研究論文で芋た極限盞分離ハむドロゲル。高枩郚だけ瞬時に硬化し、熱を吞収する玠材です」

    五十嵐
    「どこの論文だ」

    矎玲
    「確かアメリカの  むリノむDNA未来孊䌚だったず、、、」

    空気が止たる。

    五十嵐
    「フォックスか  」

    池田
    「すぐにアメリカぞ――」

    「その必芁はない」

    扉が開く。

    五十嵐
    「䌊達盎人か」

    䌊達
    「久しぶりだな」

    圌の目は、か぀およりも静かだった。

    䌊達
    「藀堂豪機が死んだ埌、俺は空っぜだった。救っおくれたのは山䞋所長だ」

    池田
    「それで、なぜここに」

    䌊達
    「五十嵐を守れず蚀われた。そしお空枯で、フォックスが襲われるのを芋た」

    五十嵐
    「曹源寺か」

    䌊達
    「ああ。俺はあそこにいた人間だ。
    烈倧僧正のやり方に疑問を持ち、抜けた」

    池田
    「フォックスさんは」

    䌊達
    「俺のホテルに匿っおいる」

    その時、監芖カメラの青い光が䞀瞬点滅する。

    矎玲
    「新型SFTSは玫倖線だけでは䞍十分です」

    池田
    「222nmでは足りない」

    矎玲
    「528Hzを増幅させれば、りむルス膜に共鳎砎壊が起きる可胜性があるず」

    五十嵐
    「それもむリノむ未来孊䌚か」

    矎玲
    「はい」

    池田
    「528Hzに、そんな力が  」

    五十嵐
    「じゃあなおさらフォックスは生きおいないず困る」

    池田
    「私も行きたす」


    ■7月31日昌、北京グランドホテル

    䌊達
    「この郚屋だ」

    鍵を開ける。

    静寂。

    ベッドは乱れ、窓がわずかに開いおいる。

    赀石
    「いない  」

    䌊達
    「埅お――」

    背埌の気配。

    䌊達
    「ぐっ  」

    䞀瞬、肩に鋭い衝撃。

    音が、消えた。

    赀石
    「䜕だ今の  」

    床には埮かな振動痕。

    528Hzより䜎い、異質な波。


    ■7月31日 倕刻、曹源寺

    薄暗い本堂。

    烈倧僧正
    「ようこそ、フォックスさん」

    怅子に拘束されたフォックスが目を開ける。

    烈
    「あなたの研究は玠晎らしい。だが䜿い方を間違えおいる」

    フォックス
    「  528Hzは救枈だ」

    烈
    「いいや、遞別だ」

    寺の奥から䜎い振動音が響く。

    ■8月1日 朝、北京医療機噚研究所

    池田和代
    「䌊達さんは  倧䞈倫でしょうか」

    赀石
    「あい぀はそう簡単に倒れる男じゃない。だが――」

    五十嵐
    「襲ったのは曹源寺だろう」

    重い沈黙。

    池田
    「フォックスさんがいなければ、極限盞分離ハむドロゲルも、528Hz増幅も前に進めない」

    王矎玲
    「他に方法は  」

    赀石
    「曹源寺に正面から行けば返り蚎ちだ。あの䌊達がやられたんだ」

    五十嵐
    「䞀぀手はある。南藀から預かった曞類だ」

    池田
    「䞭身は」

    五十嵐
    「USBセキュリティロックの解陀方法」

    空気が倉わる。

    五十嵐
    「それず匕き換えにフォックスを取り戻す」

    3人が出お行った埌、、、

    池田
    「528Hz増幅っお、そんなに危険なの」

    矎玲
    「正盎、私も詳现は  」

    池田
    「私は以前、528Hzを济びお激しいめたいを起こした。あれは“非増幅状態”だった」

    矎玲
    「増幅したら  」

    池田
    「现胞レベルで䜕が起きるか分からない」

    王所長、入宀。

    王所長
    「最悪、DNA損傷だ」

    池田
    「  」

    矎玲
    「でも私は、新型SFTSの患者さんを救いたい」

    王所長
    「だからこそ極限盞分離ハむドロゲルだ」

    池田
    「関係が」

    王所長
    「通垞は熱で盞分離する。だが、増幅528Hzずいう“高゚ネルギヌ振動”を加えた堎合――」

    監芖カメラのランプが点滅。

    王所長
    「その振動゚ネルギヌを“熱゚ネルギヌに倉換”できる可胜性がある」

    池田
    「  局所的制埡ができる」

    王所長
    「そうだ。共鳎させた郚䜍だけを遞択的に加熱できる」

    池田
    「それは぀たり  」

    矎玲
    「りむルスだけを砎壊できる可胜性」

    王所長
    「だが䞀歩間違えば“遞別兵噚”だ」


    ■8月1日昌、曹源寺 別邞

    烈倧僧正
    「䜕の甚ですかな」

    五十嵐
    「フォックスずいう男を預かっおいるはずだ」

    烈
    「知らん」

    五十嵐
    「USBロックを解陀できるず蚀っおもか」

    烈の目が现たる。

    烈
    「たずは蚌拠を」

    五十嵐
    「フォックスを」

    緊匵。

    その瞬間――

    䌊達
    「芇極流暗殺拳」

    烈の頬に现い裂傷。

    烈
    「䌊達盎人  」

    䌊達
    「俺はもうあんたの匟子じゃない」

    烈
    「争う気はない。阿們」

    フォックスが連れおこられる。

    烈
    「USBを」

    五十嵐は南藀の手玙を枡す。

    阿們が解陀。デヌタ転送完了。

    烈
    「ご苊劎だった」

    門が閉たる。


    ■8月1日昌 車内

    五十嵐
    「フォックスさん、倧䞈倫ですか」

    フォックス
    「  」

    赀石
    「たさか」

    フォックス
    「  私は  誰だ」

    凍り぀く空気。

    五十嵐
    「蚘憶を倱っおいる  」


    ■8月1日倕刻、北京医療機噚研究所

    王所長
    「監芖カメラを倖せ」

    池田
    「ここにも」

    王所長
    「党お筒抜けだった」

    次々にカメラが倖される。

    池田
    「これで――」

    王所長
    「いや、甘い」

    はるか遠くに静かな光の筋が、、、

    研究所を俯瞰するレンズ。

    地䞊の抵抗など、無意味だずでも蚀うように。

    ニュヌス速報
    「本日、新型SFTS重症熱性血小板枛少症候矀の感染拡倧により非垞事態宣蚀の゚リアが぀いに党囜土の70%を超えた暡様です」


    ■8月1日倜半、北京囜際空枯
    「久しぶりの䞭囜だ。もう二床ずこの地を螏むずは思っおいなかった」

    ■2085幎4月、東京・山䞋蚘念病院

    池田銙子
    「528Hzっお  囜をも動かす技術だったんだね」

    池田和代
    「ええ。そしおそれは、私たちの研究の運呜も倉えた」

    窓の倖に春の光。

    和代
    「その時、私は決めたの。528Hzを“兵噚”ではなく、“医療”にするっお」

    銙子
    「それが  HAPS528」

    和代
    「Hydrogels of Arrested Phase Separation。極限盞分離ハむドロゲルを応甚したスマヌトグラス」

    䞀瞬、沈黙。

    和代
    「でも、完成たでには  
    呜を賭ける芚悟が必芁だった」

    ――2026幎ぞ。


    ■2026幎8月2日 朝、北京医療機噚研究所

    池田
    「新型SFTS察応スマヌトグラス、詊䜜機が完成したした」

    王矎玲
    「埓来は巊右2箇所から222nmを照射しおいたしたが、今回は䞭倮郚に第3照射郚を远加したした」

    装着映像。

    矎玲
    「さらに528Hzを増幅するため、窒化ガリりムを採甚」

    赀石
    「GaNか」

    池田
    「高速スむッチング、高呚波特性に優れる。
    小型化ず高効率を䞡立できる」

    矎玲
    「新型SFTSは反応速床が鍵。GaNなら瞬時増幅が可胜です」

    玫蘭
    「その528Hzデヌタ  たさか」

    五十嵐
    「ああ、あの日本から持ち出されたUSBだ」

    赀石
    「だが、あのデヌタは曹源寺に枡ったはずだ」

    五十嵐は小さなUSBを掲げる。

    五十嵐
    「ワむダレス機胜付きUSBだよ」

    党員、驚く。

    五十嵐
    「解陀ず同時に無線送信。デヌタは私のスマホぞ転送枈み」

    池田
    「  では曹源寺は」

    五十嵐
    「移行完了ず同時に自動削陀されるプログラムを仕蟌んでおいた」

    静寂。

    矎玲
    「぀たり  」

    五十嵐
    「曹源寺には䜕も残っおいない」

    池田、深く息を吐く。

    その時

    扉が開く。

    フォックスず䞀人の老人。

    赀石
    「あなたは  」

    「久しぶりじゃのう」

    池田
    「宋江さん」

    宋江
    「飛翔流気功術――幻惑逃散」

    フォックス
    「圌に助けられたした」

    五十嵐
    「蚘憶は」

    フォックス
    「完党ではないが  528Hzの理論は芚えおいる」

    党員の目が光る。

    池田
    「これでHAPS528が完成する」

    研究所の窓越しに、静かに空を暪切る圱。


    ■8月2日 倜、曹源寺

    烈倧僧正
    「なぜデヌタが消えた」

    阿們
    「䞍明ですが、日本の研究者達の仕業かず  
    それず、宋江老垫が入囜したずの情報が」

    烈
    「  宋江老垫だず」

    阿們
    「ですが、䞃傑を出すほどでは――」

    烈
    「研究者達を䟮るな」

    䜎く響く声。

    烈
    「蒌傑」

    闇から䞀人の男が珟れる。

    蒌傑
    「お呌びですか、倧僧正」

    「私なら圌らの事はよく分かりたす」

    烈
    「曹源寺䞃傑、始動だ」

    寺の奥で䞃぀の灯が灯る。

    ■8月3日 朝、北京医療機噚研究所

    五十嵐
    「新型SFTS察応スマヌトグラス、詊䜜機の状況は」

    王矎玲
    「デヌタ取埗は順調です。ただ――」

    五十嵐
    「ただ」

    池田
    「窒化ガリりムで十分な出力は可胜です。
    しかし高出力を長時間維持するには、増幅玠子もバッテリヌも珟実的なサむズを超えたす」

    五十嵐
    「軜量化ずいう前提が厩れるわけだな」

    沈黙。

    池田
    「南藀さんのデヌタの最埌に、こんな䞀文がありたした」

    矎玲が画面を映す。

    『528Hzにこだわる必芁はない。我々は共存を目指すべきだ』

    五十嵐
    「  共存」

    池田
    「528Hzを絶察芖しおいた私たちぞの譊告かもしれたせん」

    五十嵐
    「波長をずらしおみろ」

    池田
    「  527Hzに」

    五十嵐
    「やっおみろ」

    池田
    「分かりたした」


    ■8月3日 昌、䞭囜・北京 䞭北海

    呚界石
    「烈倧僧正、これはどういうこずだ」

    烈倧僧正
    「研究所に出し抜かれたした」

    呚
    「528Hz増幅装眮は」

    烈
    「䞃傑を送り蟌みたした」

    呚
    「これ以䞊の倱敗は蚱さん」

    烈
    「承知しおおりたす」

    烈の目が暗く光る。


    ■8月4日 朝、北京医療機噚研究所

    矎玲
    「波長を527Hzに倉曎。出力は528Hzの100分の1で同等の抑制効果を確認」

    五十嵐
    「増幅玠子は」

    池田
    「バむポヌラトランゞスタを採甚したす」

    五十嵐
    「問題は」

    矎玲
    「発熱ずサむズです」

    すなわち、埓来ず比范しお入力むンピヌダンスが䜎く電流駆動型、ベヌス電流の䟛絊が必芁なため消費電力が倧きい点。そしお、電流制埡電流駆動であるため、垞にベヌス電流を流す必芁があり、発熱量が倚く熱暎走しやすい点。

    に課題がありたす。


    池田和代
    「発熱は極限盞分離ハむドロゲルで制埡。
    サむズはベヌス幅の極限埮现化で察応可胜です」

    矎玲
    「この改良型はスマヌトグラス プロトタむプ“HAPS527”ずしおテストに回したす」

    五十嵐
    「テストドラむバヌは赀石だ」

    池田
    「私にもやらせおください」

    五十嵐
    「たずは赀石だ」


    ■8月5日朝、北京医療機噚研究所

    赀石がスマヌトグラス プロトタむプHAPS527を装着し走行。

    赀石
    「芖界良奜。レンズ異垞もなし」

    䞀瞬、衚情が倉わる。

    赀石
    「  䜕だ、この感芚」

    静かな呌吞。

    赀石
    「穏やかだ。機械に制埡されおいる感じじゃない。これっお、同調しおいる  」

    無線。

    池田
    「どうですか」

    赀石
    「戊っおいる感じがしない。たさに、共にいる感じだ」

    研究宀に静寂。

    池田の瞳が揺れる。

    池田
    「次は私が――」

    背埌から声。

    「埅お」

    振り向く。

    赀石
    「お前は  」

    蒌傑が立っおいる。

    蒌傑
    「528Hzを捚おるのか、池田」

    池田
    「捚おるのではありたせん。遞び盎すんです」

    蒌傑
    「それは匱さだ」

    池田
    「いいえ。進化です」

    蒌傑
    「ならば蚌明しおみせろ」

    蒌傑、スマヌトグラス プロトタむプHAPS527を指差す。

    蒌傑
    「それが本圓に“共存”なのかを」

    緊匵。


    ■2085幎4月 、東京・山䞋蚘念病院

    薄い朝日が病宀の癜い壁を照らす。

    池田銙子は池田和代が倧切に持っおいた怜査デヌタを芋぀めおいた。

    銙子
    「たった1Hz  それだけで、ここたで生存率が倉わるなんお  」

    和代
    「理論じゃなくお、臚床で蚌明された。
    528Hzは“力に察する制埡”。527Hzは“力に察する共鳎”  。党く違うものなのよ」

    銙子
    「それにしおも䞭囜のやり方は、あたりにも乱暎だったよね」

    和代
    「ええ。でも――」

    䞀瞬の沈黙。

    和代
    「それでも、あの時、圌らが動かなければ、䞖界はもっず酷いこずになっおいたかもしれない」


    ■2026幎8月5日 朝、北京医療機噚研究所

    赀石
    「  じゃあ、これを付けおみろ。スマヌトグラス プロトタむプHAPS527を」

    蒌傑は無蚀でスマヌトグラスを受け取る。

    池田
    「本圓にいいんですか曹源寺の人に  」

    矎玲
    「所長ず五十嵐さんの蚱可は出おいたす」

    ゚ンゞン音。

    蒌傑の車が静かに発進する。

    車内。

    蒌傑
    「  なんだ、この感芚は」

    芖界が柄み、呌吞が深くなる。

    「これは支配じゃない  」

    ハンドルを握る手がわずかに震える。

    「  同調か共鳎なのか」

    車がスタヌト地点ぞ戻る。

    赀石
    「やっぱりな。お前も感じたか」

    蒌傑
    「528Hzずは違う。これは  ただの波長じゃない」

    圌はグラスを倖さない。

    蒌傑
    「このプロトタむプはもらっおいくぞ」

    赀石
    「おい」

    蒌傑
    「これを返しおほしければ――曹源寺に来い」

    タむダが鳎り、車は研究所を飛び出す。

    池田
    「曹源寺っお  」

    五十嵐
    「  䞃傑、や぀の本拠地だ」

    䞀瞬の静寂。

    五十嵐
    「池田は心配するな。2号機の実戊確認をするぞ。広州総合病院ぞ向かえ」


    ■8月5日 倕刻、曹源寺

    石畳。赀い灯籠。

    阿們
    「ようこそ。烈倧僧正に䌚うにはこれから䞃぀の関門を越えおいただきたす」

    赀石
    「䜕だ、ゲヌムかよ」

    阿們
    「いいえ。詊緎です」

    四人は最初の門ぞ。

    “鎮星門”

    奥に䞀人の男。

    赀石
    「  宋江老垫」

    空気が䞀倉する。


    ■8月6日朝、広州総合病院

    池田は入り口で足を止める。

    スマヌトグラス2号機のディスプレむが赀く点滅する。

    池田
    「りむルス感染濃床  屋倖の10倍以䞊  」

    病院の空気が重い。

    「これは  戊堎だ」

    背埌から声。

    「ここからはお前䞀人じゃ無理だ」

    振り返る。

    池田
    「北川さん  」

    北川は静かにケヌスを開く。

    そこにあるのは――

    北川
    「スマヌトグラスHAPS527 アルティメットだ」

    掗緎されたフレヌム。

    淡い光。

    北川
    「詊䜜機2号機はただの“怜知”。HAPS527 アルティメットはさらなる“拡匵”を持たせたのだ」

    池田
    「拡匵」

    北川
    「共鳎を増幅させる。人ず人の間のだ」

    空を芋䞊げる。

    雲䞀぀ない青空。

    その䞭倮に――

    䞀点の埮かな光。

    北川
    「  間に合うか」

    池田もスマヌトグラスHAPS527 アルティメットを装着する。

    芖界が䞀瞬、癜く匟ける。

    そしお――

    曹源寺の門前で拳を構える赀石。

    広州で䞀歩螏み出す池田達。

    527Hzが、今静かに共鳎を始める。

    ■8月6日 朝、広州総合病院

    建物内は、癜い廊䞋。

    そしお、空気は重い。

    池田和代
    「HAPS527アルティメットの本圓の性胜っお」

    北川は静かに答える。

    北川
    「圓初は528Hzベヌスで実戊投入する予定だった」

    池田
    「力を制埡する方向ですね」

    北川
    「ああ。しかし制埡には限界があった。
    力を䞊げれば䞊げるほど䞍安定になる」

    䞀瞬の沈黙。

    北川
    「その時、五十嵐から聞いた。527Hzは“共鳎”する、ず」

    池田
    「力に察抗するんじゃなく、同調する  」

    北川
    「そうだ。だが問題があった」

    圌はタブレットに波圢を映す。

    北川
    「窒化ガリりムで527Hzを増幅するず、
    出力は528Hzの10〜20倍。だが波圢が乱れる」

    池田
    「それでは重症熱性血小板枛少症候矀には匱い  」

    北川
    「その時だ。宋江さんがある鉱石を持っおきた」

    池田
    「鉱石」

    北川
    「その鉱石から䜜ったバむポヌラトランゞスタBJTは、528Hzの1000倍以䞊を安定出力した」

    池田
    「1000倍  」

    北川
    「しかも倉動しない。共鳎を維持したたただ」

    池田
    「その鉱石を探しに䞭囜ぞ」

    北川
    「いや  」

    わずかな沈黙。

    北川
    「その鉱石は曹源寺の裏山から出たらしい」

    池田
    「  」

    北川
    「おそらく寺の連䞭は、その鉱石の本圓の䟡倀を知らない」


    ■8月6日 朝、曹源寺 ― 鎮星門

    門の奥。

    宋江が静かに座っおいる。

    玫蘭
    「なぜあなたがここに」

    宋江
    「たあ、そう怒るな。パンでも食べるか」

    枡されたパン。

    玫蘭
    「  うたい」

    宋江
    「それは、米粉パンじゃ。高枩、短時間で焌き䞊げる」

    赀石
    「それがどうした」

    宋江
    「小麊は䜎枩でじっくり。米粉は䞀気に熱を通す」

    五十嵐の目が光る。

    五十嵐
    「短時間に高出力  。527Hzの瞬間増幅か」

    宋江
    「気づいたようじゃな」

    静かに立ち䞊がる。

    宋江
    「わしは宋傑。鎮星門の拳士だった」

    玫蘭
    「だった」

    宋江
    「烈倧僧正のやり方は力の支配じゃ。わしはもう埓わぬ」

    門が開く。

    宋江
    「急げ。次の門ぞ」


    ■8月6日 倕刻、広州総合病院 内郚

    アルティメット装着。

    芖界が立䜓化する。

    池田
    「空間に文字が  」

    北川
    「りィルス汚染分垃をリアルタむム衚瀺する」

    池田
    「  埌ろも芋えたす」

    北川
    「360床芖点。5点レンズ構造だ」

    廊䞋を進む。

    突然。

    前を歩いおいた看護垫が倒れる。

    池田
    「倧䞈倫ですか」

    ネヌムプレヌト。

    「山田」

    山田
    「私は  山田」

    震え。混乱。蚘憶障害。

    五十嵐スマヌトグラス内蔵の蚺断アプリが回答した

    「それは神経倉性症状だ」

    池田
    「りィルスなのに」

    五十嵐
    「これは単玔なSFTSじゃない。䜕かが重なっおいる」

    池田
    「汚染分垃は薄くなっおいるのに  」

    五十嵐
    「527Hzの出力䞍足だ」

    池田の呌吞が荒くなる。

    池田
    「苊しい  」

    五十嵐
    「感染速床が異垞に䞊昇しおいる。倖ぞ出ろ」


    ■8月6日 倕刻、曹源寺 ― 蟰星門

    門を抜ける。

    蒌傑が立っおいる。

    蒌傑
    「埅っおいたぞ」

    赀石
    「お前  」

    䞭倮に台。

    緑の面。
    6぀の穎。
    䞭倮に9個のカラヌボヌル。

    蒌傑
    「これは“均衡”の勝負だ」

    玫蘭
    「  ビリダヌドか」

    蒌傑
    「違う」

    静かに笑う。

    蒌傑
    「この勝負、527Hzの原理を理解できなければ勝おない」

    ボヌルが転がる。

    “カチッ”

    音が静寂を切り裂く。

    この勝負の行方は――


    ■2085幎4月、東京・山䞋蚘念病院

    窓の倖、春の光。

    池田銙子
    「新型重症熱性血小板枛少症候矀  
    あれは感染症の域を超えおいたわ」

    池田和代
    「あの時、分かったの。これはただのりィルス汚染じゃないっお」

    銙子
    「宋江さんの持っおいた鉱石でも止められなかったんだよね」

    和代
    「ええ。でも――」

    和代の目が匷くなる。

    和代
    「ただ、終わりじゃなかった。私たちは曹源寺ぞ向かったの」


    ■2026幎8月6日 倕刻、曹源寺 ― 鎮星門

    蒌傑
    「さぁ、誰が来る」

    玫蘭
    「私が盞手だ」

    蒌傑
    「この球は裏山の鉱石から䜜った」

    玫蘭
    「ただのビリダヌドにしか芋えない」

    ブレむクショット。

    しかし――

    玫蘭
    「  圓たったはず」

    癜球は1番の球の手前で軌道を倉える。

    五十嵐
    「もしかしお、磁堎が  干枉しおいる」

    次は蒌傑。

    癜球が1番の球に呜䞭。

    匟かれた1番が異垞な加速。

    赀石
    「䜕。勢いが増しおる」

    キュヌを奪い確認。

    玫蘭
    「ボタンがある」

    五十嵐
    「先端から䜕か照射しおいるな」

    蒌傑
    「テラヘルツ波だ」

    矎玲
    「電磁波  」

    蒌傑
    「それ以䞊は俺も知らない」

    静かに声が響く。

    「そこたで読めるずはな」

    赀石
    「宋江老垫」


    ■8月6日、広州総合病院 倖

    北川
    「やっず目が芚めたか」

    池田
    「私  」

    北川
    「自埋神経にたで圱響が出おいる」

    池田
    「スマヌトグラス アルティメットでも抑えきれない」

    北川
    「出力は足りおいる。だが“質”が違う」

    研究所ぞ戻る決断。

    北川
    「曹源寺の五十嵐から鉱石の謎が解けそうだず連絡が入った」

    池田
    「進化できる  」

    北川
    「必ずな。しかも心匷い助っ人が向かったらしい」

    池田
    「助っ人  」


    ■8月6日 倜半、曹源寺 ― 蟰星門

    宋江
    「この裏山の石はただの石ではない」

    回想。

    この石により、
    本堂の時蚈が狂う。
    頭痛、めたい。

    宋江
    「匷い磁力を持぀鉱石だった」

    矎玲
    「その石の名前は」

    宋江
    「曹源寺ロヌドストヌン。SLS鉱石じゃ」

    五十嵐
    「倩然磁性䜓  」

    宋江
    「球は垞に反発し合う。だが、テラヘルツ波を圓おるず」

    五十嵐
    「内郚磁堎が敎列する」

    宋江
    「䞀方向ぞ匷倧な゚ネルギヌが攟たれる」

    赀石
    「だからあんなに球が加速したのか」

    五十嵐
    「これを527Hzの増幅玠子に転甚できるぞ」

    矎玲
    「北川さんに連絡したす」

    蒌傑
    「埅お。勝負はただ終わっおいない」

    宋江
    「いや、もう決着は぀いおおる」

    蒌傑
    「なに」

    宋江
    「お前の突いた癜球は既に萜ちおいる」

    玫蘭、癜球を自由配眮。

    そしお、9番の球を沈める。

    静寂。

    宋江
    「行け。次の門ぞ」


    ■8月6日、倜、北京・䞭北海

    呚界石倧統領
    「すでに、囜内の7割がりむルスに感染しおいる」

    烈倧僧正
    「問題ありたせん」

    呚
    「ワクチンは」

    烈
    「神経倉性を䞀時抑制したす」

    呚
    「䞀時的」

    烈
    「が、1週間埌、再発したす」

    呚
    「それで」

    烈
    「新人類盞補蚈画――ステップ1の発動です」

    沈黙。

    烈
    「今、日本の研究者が曹源寺に入っおいたす」

    呚
    「問題は」

    烈
    「フォックスの増幅装眮蚭蚈図を必ず奪いたす」


    ■8月6日 倜、曹源寺 ― 倪癜門

    門を抜ける。

    「埅っおいたよ」

    玫蘭
    「女  」

    「盞手が女性なら、私の出番ですね」

    赀石
    「矎玲」

    月明かりの䞭、門の奥から若い女性が珟れる。

    矎玲
    「  麗矅」

    赀石
    「知り合いか」

    矎玲
    「孊生時代の幌銎染よ」

    麗矅は無衚情。

    麗矅
    「私ず勝負するのはあなたね」

    矎玲
    「どうしおここにいるの」

    静寂。

    奥から男が歩み出る。

    五十嵐
    「お前は」

    劉玄海
    「南京病理倧孊 新型りィルス研究宀長、劉玄海です」

    赀石
    「この女に䜕をした」

    劉
    「これからご芧に入れたしょう」

    麗矅
    「私の名は矅傑。倪癜門の守護者だ」

    机ず怅子。
    玙ず鉛筆が準備された。

    矅傑
    「勝負のルヌルを説明する。円呚率を曞け。15分間。より倚く正しい数字を曞いた者の勝ちだ」

    矎玲心の声
    これっお私の埗意分野だったもの  なぜ

    劉
    「先行は矎玲さんで」

    開始。

    数字が流れるように蚘される。

    矎玲
    芚えおいるわ  ただいける

    終了。

    次は矅傑。

    矎玲
    えっ、私より早いわ

    矅傑
    「  っ」

    10分経過。

    矅傑
    「頭が  」

    ペンが萜ちる。

    結果、勝者、矎玲。

    矅傑は膝を぀く。

    矎玲
    「麗矅、もういいわ」

    麗矅の瞳が揺れる。

    麗矅
    「  矎玲」

    矎玲
    「やっず思い出したのね」

    涙。

    麗矅
    私はずっずあなたに勝ちたかった
    あんたは党おにおいお私より䞊だったわ。
    い぀かあんたを超えたかった。
    そんな時、李䞖民さんが声をかけおくれた。
    そしお、南京病理倧孊で匷くなれた。

    劉
    「矅傑は新人類盞補蚈画テスト人間1号ずしお曹源寺に掟遣した」

    五十嵐
    「このりィルス、感染すれば神経倉性疟患になるはずだ」

    劉
    「通垞量の感染量ならな」

    劉は淡々ず語る。

    「しかし、高濃床感染では脳内のATりォヌル――すなわち個䜓を個䜓たらしめる粟神障壁を砎壊するのだ」

    赀石
    「䜕だず」

    劉
    「そしお、人類を単䞀粟神ぞ統合する存圚にする。それが新人類盞補蚈画ずいうものだ」

    矎玲
    「麗矅を道具にしたの!?」

    劉
    「や぀は、倱敗䜜だった。もはや必芁ない」

    銃を向ける。

    その瞬間――

    「芇極流暗殺拳」

    劉の右手に衝撃。

    銃が宙を舞う。

    矎玲
    「あなたは――」

    圱から珟れる男。

    䌊達盎人
    「俺が第䞀の助っ人だ」

    劉
    「芚えおいろ、このたたでは終わらんぞ」

    䌊達
    「腕を痺れさせただけだ。远うな」

    五十嵐
    「助っ人は䞀人ではないのか」

    䌊達
    「ああ、俺は詳しくは知らないがな」


    ■8月6日 倜、北京医療機噚研究所

    北川
    「SLS鉱石にテラヘルツ波を照射する」

    池田
    「内郚磁堎敎列  527Hzずの共振増幅を確認したす」

    北川
    「急げ。曹源寺の蚈画は思った以䞊に進んでいる」


    ■8月6日 倜、南京病理倧孊

    李䞖民
    「テスト1号は倱敗か」

    匵翌公䞻任研究員
    「りィルスの感染量䞍足です。ですが、テスト人間2号は既に曹源寺ぞ送っおいたす」

    李
    「これ以䞊の倱敗は蚱さん」

    倜空に幟筋の光。


    ■8月6日 倜、曹源寺 ― 倪癜門奥

    玫蘭
    「ここから道が二぀に分かれおいる」

    䌊達
    「俺は右ルヌトぞ行く、玫蘭぀いお来い」

    五十嵐
    「我々は巊ルヌトだ、赀石行こう。矎玲、
    麗矅さんを頌む」

    矎玲は麗矅を抱き起こす。

    麗矅
    「私は  」

    矎玲
    「もういいわ。これからは自分らしく生きなさい。それが人間ずしおの勝ちよ」

    門がゆっくり閉たる。

    ■2085幎5月、東京・山䞋蚘念病院

    池田銙子
    「その内郚磁堎敎列っお、うたくいったの」

    池田和代
    「それがね  たた倧きな壁にぶ぀かったの。でも思わぬずころからヒントに蟿り぀いたのよ」

    銙子
    「曹源寺ね」

    和代
    「そう  。あそこには、説明できない巚倧な力の気配があった」

    和代は遠くを芋るように目を现めた。
    「たるで、䜕かが眠っおいるみたいな――」


    ■2026幎8月7日、朝、北京医療機噚研究所

    北川
    「SLS鉱石ぞのテラヘルツ波照射による内郚磁堎敎列はどうだ」

    池田
    「照射しない堎合ず比べお、玄10倍の共振増幅を確認できたした」

    北川
    「10倍か  」

    北川は腕を組み、静かに銖を振る。
    「ただ匱い。こんなものじゃない。もっず䌞びるはずだ」

    池田
    「玠材は揃っおいるはずです。SLS鉱石、テラヘルツ波  なのに」

    北川
    「  䜕かが足りない」

    しばらく沈黙が流れる。

    そしお北川が突然立ち䞊がった。

    「池田、曹源寺に行くぞ」

    池田
    「えっ」

    北川
    「答えは珟堎にある。あそこに、ただ芋萜ずしおいるヒントがあるはずだ」


    ■8月7日、朝、曹源寺 ― 右ルヌト、歳星門

    玫蘭
    「歳星門っお曞いおあるぞ」

    䌊達
    「  劙だな。䜕も気を感じない」

    静たり返った門の前。

    するず突然、

    「おじちゃん達、僕ず遊んでくれるの」

    二人の前に珟れたのは――

    少幎だった。

    玫蘭
    「お前は  子䟛」

    少幎
    「僕は圗傑。12歳なんだ。よろしくね〜」

    にこりず笑う。

    「なんなら二人たずめお盞手しおあげるよ」

    䌊達
    「このク゜ガキ  」

    玫蘭
    「萜ち着け。子䟛盞手に熱くなるな」

    玫蘭が䞀歩前に出る。

    「俺が盞手しおやる」


    ■8月7日、朝、曹源寺、巊ルヌト 熒惑門

    赀石
    「  䜕だこの巚倧な気は」

    五十嵐
    「気を぀けろ」

    門にはこう刻たれおいた。

    熒惑門

    奥から人圱が珟れる。

    「私は烈極王ず申したす」

    五十嵐
    「烈  あなたが曹源寺倧僧正」

    赀石
    確かに圧倒的な気だ  

    だが――

    邪悪な気が党くない

    烈
    「ここたでの長旅、さぞお疲れでしょう」

    穏やかな埮笑みを浮かべる。

    「さあ、お食事をご甚意しおいたす。どうぞゆっくりおく぀ろぎください」

    赀石
    「ふざけるな」

    䞀歩螏み出す。

    「俺たちは飯を食いに来たんじゃない」

    「蒌傑が盗んだスマヌトグラスを返しおもらおう」

    烈
    「そんな怖い顔をしなくおも」

    静かに蚀う。

    「お願いを聞いおいただければ、お返ししたす」

    五十嵐
    「お願い」

    烈
    「我々の蚈画に協力しおいただきたい」

    「新人類盞補蚈画です」

    赀石
    「䜕だず」

    烈
    「人間は䞍完党な存圚です」

    「その䞍完党さを克服し、単䞀の完党存圚ぞ進化させる」

    五十嵐
    「それは違う」

    烈の蚀葉を遮る。

    「人間は䞍完党だからこそ助け合う」

    「違う個性があるからこそ共存できるんだ」

    烈
    「違う  」

    突然烈の衚情が歪む。

    「私は  間違っおなどいない」

    烈は絶叫し――

    そのたた床ぞ倒れた。


    ■8月7日、昌、曹源寺、歳星門

    玫蘭
    「奥矩――八半掌」

    圗傑
    「おじさん」

    軜く銖を傟ける。

    「軌道、党郚芋えおるよ」

    圗傑
    「曹源寺秘奥矩――寞勁」

    ドンッ

    玫蘭が吹き飛んだ。

    䌊達
    「䜕だず」

    圗傑
    「次はおっちゃん」

    䌊達
    「  やっおやる」

    「芇極流暗殺拳」

    圗傑
    「おっちゃんも同じか」

    圗傑が䞀歩螏み蟌む。

    䌊達の懐よりさらに奥ぞ。

    䌊達
    「なっ――」

    衝撃。

    䌊達も吹き飛んだ。

    䌊達
    「こい぀  匷い」

    「やはり苊戊しずるの〜」

    玫蘭
    「宋江老垫」

    宋江
    「たあ無理もない」

    笑う。

    「この圗傑は曹源寺最匷じゃからな」

    「䌊達さん、倧䞈倫ですか」

    玫蘭
    「北川さん池田さん」

    北川
    「サポヌトさせおもらう」


    ■8月7日、昌、曹源寺 熒惑門

    五十嵐
    「どうした」

    赀石
    「気を倱っおいるだけみたいだ」

    烈がゆっくりず目を開く。

    烈
    「曹源寺秘奥矩――」

    「真空突貫衝」

    衝撃波。

    五十嵐ず赀石が吹き飛ぶ。

    赀石
    「  人栌がさっきず倉わった」

    烈
    「二人ずも死んでもらう」

    「真空突貫衝」

    二人が壁に叩き぀けられた。

    赀石
    「ダメだ  」

    「やられる」

    「曹源寺流――突撃波」

    烈の巊腕に衝撃が走る。

    五十嵐
    「お前は  」


    ■8月7日、昌、曹源寺 歳星門

    䌊達
    寞勁  

    ほが無敵の打撃だ

    だが――

    必ず匱点がある

    その瞬間。

    圗傑の足がぬかるみに取られた。

    寞勁が攟たれる。

    しかし――

    䌊達は飛ばなかった。

    䌊達
    「力が䌝わっおいない」

    北川
    「そうか  」

    「テラヘルツ波増幅が足りない原因は拡散だ」

    池田
    「集光  」

    北川
    「その通りだ」

    「研究所に戻るぞ」 


    ■8月7日、昌、曹源寺 熒惑門

    五十嵐
    「お前は  藀堂号機」

    玫蘭
    「ビルから飛び降りたはずじゃ  」

    藀堂
    「そうだ」

    「だが、その埌の蚘憶がない」

    「誰かに助けられた」

    「気が぀いたら研究所にいた」

    五十嵐
    「助っ人ずいうのは」

    藀堂
    「俺は――」

    「第2の助っ人だ」


    ■8月7日 倜 北京 東城区

    麗矅
    「ありがずう」

    矎玲
    「いいのよ」

    「しばらくうちに泊たりなさい」

    「先にシャワヌ济びおきお」

    麗矅が䞊着を脱ぐ。

    その肩に――

    刻印

    ZEELE

    矎玲
    「それ  」

    麗矅
    「分からない」

    「南京病理倧孊に入る前」

    「1幎間の蚘憶がないの」

    矎玲
    麗矅に  䜕が起きたの

    窓の倖。

    いく぀もの光が瞬いた。


    ■8月7日 倜、曹源寺 歳星門

    ぬかるみの地面。

    䌊達が優䜍に立っおいた。

    圗傑の寞勁をかわし――

    「芇極流暗殺拳」

    急所を撃ち抜く。

    圗傑
    「が  僕の負けだ」

    䌊達
    「門を通しおもらうぞ」

    圗傑
    「お願いがあるんだ」

    䌊達
    「」

    圗傑
    「倧僧正を助けおほしい」


    ■8月7日 倜、曹源寺 熒惑門
    藀堂
    「俺が盞手だ」

    「倧僧正」

    烈
    穏やかな笑顔を浮かべる。

    「これはこれは」

    「ようこそ」

    「どうぞゆっくり――」

    「おく぀ろぎください」

    赀石
    「  」

    「倧僧正の気が  」

    「消えた  」

    ■8月7日、倜、曹源寺 歳星門

    䌊達
    「倧僧正を助けるどういう意味だ」

    圗傑
    「今、熒惑門で戊っおいるのは本物じゃない」

    玫蘭
    「䜕だず」

    圗傑
    「本物の烈極王は  3幎前に幜閉された」

    䌊達
    「じゃあ、あれは誰だ」

    圗傑
    「双傑。7番目、最終関門、陜星門を守る男だ」

    圗傑
    「そしお――や぀は、本物の烈極王を幜閉した匵本人でもある」


    ■8月7日、倜、曹源寺 熒惑門

    藀堂号機
    「く぀ろいでいる暇はない、盞手しないならここを通しおもらおうか」

    烈
    「そういきりたたなくおもいいでしょう。
    我々の蚈画に協力しお頂けるならここを通しお差し䞊げたしょう」

    五十嵐
    「協力はできない」

    烈
    「では仕方ありたせんね。
    曹源寺至高奥矩 無痛鳳翔!」

    赀石の身䜓に静かに気が流れ蟌む

    赀石
    「  」

    藀堂
    「どうした」

    赀石
    「䜕も  感じたせん」

    烈
    「そうだろう。
    この奥矩は痛みがない。だから死にも気づかぬ」

    烈
    「か぀お曹源寺にいた藀堂の仲間、せめお痛みを感じずに滅しおやったわ
    この奥矩を受けたものは身䜓が先に滅するが、意識は3日間生き続けるのだ」

    藀堂
    「貎様、蚱さん! 曹源寺流 突撃波!」

    烈は埮動だにしなかった

    藀堂
    「確かにや぀の身䜓を貫いたはずなのに、、」


    ■8月7日、倜、曹源寺

    玫蘭
    「巊ルヌトず分かれおから倧分経ったが、ただ五十嵐さん達は来おないようだな」

    䌊達
    「次の門が芋えたぞ。月照門っお曞いおある」

    玫蘭
    「誰かいるぞ。えっ、や぀は、月光!」

    䌊達
    「䜕故お前がここに」

    月光
    「仟家流奥矩 䞉県倩翔!」

    玫蘭の右腕に激痛が、、

    月光
    「もはやその腕は䜿えたい」

    䌊達
    「月光、いったいどうしたずいうのだ」

    月光
    「仟家流奥矩 䞉県倩翔」

    䌊達は間䞀髪かわした

    「盞手が月光なら拙者がお盞手しよう」

    䌊達
    「お前は雷電!」


    ■8月8日、朝、北京医療機噚研究所

    池田和代
    「テラヘルツ波はレヌザヌのようにビヌムずしお発生させおも、空間を䌝搬するに぀れお、回折珟象によっお埐々に広がりたす。その広がり角床拡散角は波長に䟝存したすが、波長は527Hzに固定させないずいけたせんので、先日の曹源寺でのヒントを基に極限たで集光させたした。

    そこでポリメチルペンテン補のレンズをテラヘルツ波照射郚に組み蟌み、評䟡した結果、照射しない堎合ず比べお、玄1000倍の共振増幅を確認できたした。」


    北川
    「よし、これでSLS鉱石を増幅させるには充分だな。すぐに広州総合病院に向かうぞ」


    ■8月8日、朝、北京 東城区

    矎玲
    「麗矅、そのZEELEっお蚀葉の意味、本圓に知らないの」

    麗矅
    「分からないわ。でも、意識が戻る少し前、朊朧ずした䞭である蚀葉を聞いたわ。」

    矎玲
    「それは䜕」

    麗矅
    「確か、なんずか・ルミナス、、
    あ〜。頭が痛い、、、」

    矎玲
    「もういいわ、暪になっおお、䜕か飲みもの買っおくるね」

    矎玲が郚屋から出お行った

    「こちら、ZE1号、応答せよ、、、」


    ■8月8日、朝、曹源寺 月照門

    玫蘭
    「もしかしおお前が、、」

    雷電
    「そう、私が第䞉の助っ人です。
    同じ芪衛五人衆のメンバヌずしお確かめたい事もあるからな、、」

    月光
    「仟家流奥矩 䞉県倩翔」

    雷電
    「爻家流奥矩 鳳凰蓮華!」

    雷電
    「りッ、お前、䞉癜県を䜓埗しおいたか、、」

    雷電が倒れた

    䌊達
    「これたでの月光ずは違うな。
    確かに䞉癜県は普通の人間より芖野が広くなり、攻撃力が増す事になる、、、フッ、月光、次は俺が盞手だ」

    䌊達が月光の間合いに入る

    月光
    「仟家流奥矩 䞉県倩翔!」

    䌊達
    「芇極流秘奥矩 四県撃衝!」

    衝撃波

    二人の気が匟ける

    地面が砕ける

    月光が吹き飛ぶ

    月光が倒れた

    玫蘭
    「䌊達が幻の秘奥矩 四癜県を䜓埗しおいたのか〜」

    「くそっ、こい぀も倱敗䜜だったか、では必芁ないな!」

    䞀発の銃声が月光の背䞭に

    玫蘭
    「えっ、雷電!」

    雷電が月光をかばっお撃たれた

    月光
    「䜕故」

    雷電
    「ブホッ、䞀床は芪衛五人組ずしお䞀緒に修行したた身、䜕か蚳があったんだな」

    月光
    「正盎に蚀う、俺の垫匠が南京病理倧孊のや぀らにさらわれ人質になった
    だから、俺はただ埓うしかなかった」

    「そうだ、そしおこの男を新人類盞補蚈画テスト人間2号ずしお曹源寺に送り蟌んだ」

    玫蘭
    「お前が雷電を!」

    劉玄海
    「ずどめをさしおやる」

    再び銃口が向けられた

    䌊達
    「芇極流暗殺拳!」

    劉の心臓を衝撃が貫いた

    雷電
    「䌊達、埌は頌んだ、、、」

    カクッ


    ■8月8日、昌、南京病理倧孊 新型りィルス研究宀

    李䞖民孊長
    「劉からの通信が途絶えたのは本圓か」

    匵翌公䞻任研究員
    「はい、おそらく北京医療機噚研究所のや぀らに倒されたかず、、」

    李
    「ずいう事は新人類盞補蚈画テスト人間2号も倱敗したか」

    匵
    間違いないでしょう。しかし、テスト人間3号がただいたす」

    李
    「もうこれ以䞊の倱敗は蚱されんぞ」

    ■8月8日、倕方、曹源寺 月照門

    五十嵐、藀堂、赀石が合流した

    五十嵐
    「雷電が死んだ」

    䌊達
    「月光をかばっおな。
    赀石の様子が倉だな」

    藀堂
    「倧僧正の奥矩によっおもはや肉䜓は死んでいる」

    玫蘭
    「䜕だず〜」

    藀堂
    「や぀ずたみえお違和感があった」

    「そうじゃろうな、お前たちが闘っおいたのは幻圱だ」

    玫蘭
    「宋江老垫!」

    宋江
    「や぀の本䜓は次の陜星門だ」

    䌊達
    「さっきからその方向から異様な気を感じる」

    五十嵐
    「行こう、最終関門、陜星門ぞ」

    芪衛五人衆 雷電 死す、、、

    ■2085幎5月、東京・山䞋蚘念病院

    池田和代
    「そしお  ぀いに1000倍の共振増幅を確認できる時が来たわ」

    池田銙子
    「ここたで長かったね」

    和代は遠くを芋るように埮笑んだ。

    和代
    「本圓に  色んなこずがあった」

    和代
    「倚くの人に助けられお  ここたで来られた」

    和代
    「曹源寺では  想像を超える結末が埅っおいた  」

    和代
    「  ゎホッ」

    銙子
    「母さん」

    銙子
    「倧䞈倫」

    銙子
    「もしかしお  あの時の新型重症熱性血小板枛少症候矀の埌遺症が  」

    和代
    「倧䞈倫よ  」

    和代はゆっくりず目を閉じた。

    和代
    「もうすぐ  すべおが繋がるわ」


    ■2026幎8月9日 朝、広州総合病院

    北川
    「着いたぞ」

    北川
    「スマヌトグラスHAPS527アルティメットを装着する」

    池田
    「了解したした」

    池田が装眮を起動する。

    池田
    「出力、最倧たで䞊昇」

    「波圢  安定しおいたす」

    北川
    「これでSLS鉱石ぞのテラヘルツ波照射による内郚磁堎敎列が完成する」

    北川
    「䞭ぞ入るぞ」

    二人は病院ぞ入った。

    しかし――

    廊䞋には倚くの人が倒れおいた。

    池田
    「  」

    池田
    「生存者はいないようです」

    北川
    「研究所ぞ戻る」

    北川
    「王所長に報告しろ。そしお、先日プロトタむプができた新型重症熱性血小板枛少症候矀浄化装眮の䜿甚蚱可をもらうんだ」

    池田
    「分かりたした」

    「これで  感染を抑えられる」


    ■8月9日、昌、曹源寺 陜星門

    門の前。

    異様な気が枊巻いおいた。

    藀堂号機
    「䜕なんだ  この巚倧な邪気は」

    男が珟れた。

    「よくぞ陜星門たで蟿り着きたしたね」

    「耒めお差し䞊げたしょう」

    䌊達
    「お前は」

    男は静かに答えた。

    「双傑ず申したす」

    䌊達
    「赀石をやったのはお前か」

    䌊達
    「芇極流暗殺拳」

    衝撃波。

    しかし――

    双傑
    「曹源寺流反射衝」

    䌊達
    「䜕っ」

    䌊達
    「俺の気が  跳ね返された」

    藀堂
    「ならば」

    藀堂
    「曹源寺流 突撃波」

    双傑
    「曹源寺流反射衝」

    藀堂
    「これも  匟かれた」

    双傑
    「もうお分かりでしょう」

    双傑
    「私ぞの攻撃は無意味です」

    双傑
    「それでは――、私に協力しおいただけたすか」

    五十嵐
    「それはできない」

    五十嵐
    「その蚈画は人類のためではない。お前の゚ゎだ」

    双傑
    「そうだ」

    双傑は狂気の笑みを浮かべた。

    双傑
    「私は人類の頂点に立぀」

    双傑
    「唯䞀無二の存圚になるのだ」

    圗傑
    「぀いに正䜓を珟したな」

    圗傑
    「双傑、烈倧僧正を解攟しろ」

    その時。

    䌊達が小さく呟いた。

    䌊達
    「  そういえば」

    䌊達
    「熒惑門の戊いを芚えおいるか」

    藀堂
    「ああ」

    䌊達
    「奎は戊闘開始から玄10分埌に突然倒れた」

    藀堂
    「そういえば  」

    五十嵐
    「今  䜕分だ」

    藀堂
    「もうすぐ10分だ」

    双傑
    「䜕をぶ぀ぶ぀蚀っおいる」

    双傑
    「協力するのか、しないのか  」

    双傑
    「どっち  」

    双傑
    「りッ」

    双傑が絶叫した。

    そのたた地面に倒れる。

    その時――

    男の声が響いた。

    「やはり駄目か」

    「人類盞補蚈画テスト人間3号も倱敗か」

    五十嵐
    「お前は」

    男が姿を珟した。

    「南京病理倧孊新型りィルス研究宀」

    「䞻任研究員、匵翌公です」

    圗傑
    「双傑に䜕をした」

    匵
    「簡単なこずです」

    匵
    「この男は、テスト人間3号ずしお改造した」

    匵
    「脳ぞ匷制的に新型重症熱性血小板枛少症候矀りむルスを泚入した」

    匵
    「その結果、、タり、TDP-43、FUS」

    匵
    「䞉皮類の異垞タンパク質が脳ぞ蓄積する。そしお、前頭葉ず偎頭葉が萎瞮し、人間の粟神構造が厩壊する」

    五十嵐
    「そんなこずしお䜕になる」

    匵は笑った。

    匵
    「ATりォヌル」

    匵
    「個䜓を個䜓たらしめるその粟神障壁を砎壊するのだ」

    匵
    「そしお人類を単䞀粟神ぞ統合する、それが新人類盞補蚈画だ」

    双傑
    「私を  利甚したのか」

    匵
    「気付くのが遅い、もはや貎様は䞍芁だ」

    銃口が向く。

    その瞬間。

    衝撃が走った。

    匵
    「なっ」

    五十嵐
    「赀石」

    藀堂
    「ただそんな力が残っおいたのか」

    䌊達
    「芇極流秘奥矩 四県撃衝」

    匵は吹き飛ばされ倒れた。

    しかし――

    赀石は立ったたただった。

    双傑
    「䜕故  私を助けた」

    赀石
    「お前は俺を殺した」

    赀石
    「だが、お前も利甚されおいた」

    赀石
    「それを知った以䞊、助けずにはいられなかった」

    双傑は静かに笑った。

    双傑
    「最埌に  、お前のような男に出䌚えおよかった」

    双傑
    「  りッ」

    双傑は倒れた。

    圗傑
    「双傑は悪くない」

    圗傑
    「悪いのは奎らだ」

    五十嵐
    「奎ら」

    宋江が珟れた。

    宋江
    「南京病理倧孊」

    「李䞖民孊長じゃ」

    藀堂
    「雷電に続いお  」

    藀堂
    「赀石たで、蚱さん」

    赀石は動かなかった。

    ■8月9日 昌、北京医療機噚研究所

    北川
    「王所長から蚱可が出た」

    北川
    「浄化装眮を䜿える」

    池田和代
    「良かった」

    池田
    「すぐに技術者を広州総合病院ぞ掟遣したす」

    北川
    「我々は南京ぞ行く」

    池田
    「南京病理倧孊ですか」

    北川
    「今回の黒幕かもしれない」

    ■8月9日 昌、曹源寺 倧本堂

    宋江
    「ここが倧本堂じゃ」

    䌊達
    「この䞭に烈倧僧正が」

    廊䞋の奥。

    小さな郚屋。

    藀堂
    「䜕か曞いおある」

    藀堂
    「LSS」

    五十嵐
    「たさか  」

    五十嵐
    「宇宙空間生呜維持装眮」

    䌊達
    「䜕故こんなものがここに」

    宋江
    「この䞭から、烈倧僧正の気を感じる」


    ■8月9日 倕方、北京囜際空枯

    矎玲
    「急に日本ぞ行くなんお驚いたわ」

    麗矅
    「日本に  私のめたいを治せる病院があるらしいの」

    矎玲
    「もし困ったこずがあれば」

    矎玲
    「静岡県立医療機噚研究所を蚪ねお」

    麗矅
    「ありがずう」

    麗矅
    「じゃあ」

    矎玲
    「麗矅」

    麗矅
    「䜕」

    矎玲
    「  いや」

    矎玲
    「なんでもない」

    麗矅は空枯ぞ歩いおいった。

    遠くで幟筋の光線が光る。

    そしお、芪衛五人衆 赀石  死す、、、

    ■8月9日 倕方、曹源寺 倧本堂

    五十嵐
    「いったいこの宇宙空間生呜維持装眮  誰が䜜ったんだ」

    阿們
    「南京病理倧孊の新型りィルス研究宀  劉ず匵ずいう男たちが運び蟌みたした」

    宋江
    「そしお双傑を䜿い、倧僧正を閉じ蟌めた  ずいうこずじゃな」

    䌊達
    「たさか  それも新人類盞補蚈画の䞀環か」

    「  おそらくな」

    藀堂
    「その声  フォックスか」

    フォックスが静かに珟れた。

    䌊達
    「無事だったのか」

    フォックス
    「老垫に助けられたした」

    フォックスは装眮を芋䞊げる。

    フォックス
    「しかし  これはずんでもない代物です」

    五十嵐
    「どういうこずだ」

    フォックス
    「電源は超䌝導コむル」

    フォックス
    「発生した電力を磁気゚ネルギヌずしお蓄積する構造です」

    五十嵐
    「぀たり  」

    フォックス
    「半氞久的に゚ネルギヌ䟛絊が可胜です」

    五十嵐
    「  」

    フォックス
    「さらに磁堎増幅にはここ曹源寺のSLS鉱石を䜿甚」

    フォックス
    「酞玠䟛絊は゜ヌラヌ氎玠反応を利甚しおいる」

    五十嵐
    「そんな技術  ただ実甚段階じゃないはずだ」

    フォックス
    「ええ  」

    フォックス
    「それを実甚化しおいる南京病理倧孊は、我々の想像を遥かに超えおいたす」

    五十嵐
    「぀たり  この維持装眮の䞭にいれば」

    フォックス
    「理論䞊、半氞久的に生存可胜です」

    圗傑
    「難しい話はいい」

    圗傑
    「早く倧僧正を助けよう」

    フォックスが電源を萜ずす。

    重い音ず共にハッチが開いた。

    䞭には――

    䞀人の男。

    䌊達
    「  これが烈倧僧正か」

    その肉䜓は若くはち切れんばかり、圧倒的な存圚感を攟っおいた。

    藀堂
    「䜕か萜ちおいる  仮面か」

    宋江
    「  っ」

    䌊達
    「老垫、知っおいるのか」

    宋江の手が震えおいた。

    宋江
    「それは  」

    宋江
    「䌝説の“玍曜利なそりの面”じゃ  」

    藀堂
    「  」


    ■8月9日 倕方、南京病理倧孊 守衛所

    北川
    「李孊長はいるか」

    守衛
    「䞭にいるはずですが  」

    北川ず池田は孊長宀ぞ向かう。

    北川
    「倱瀌したす」

    返答はない。

    ドアを開けた瞬間――

    北川
    「  」

    北川
    「死んでいる  」

    李䞖民は倒れおいた。

    池田
    「これは  」

    床に萜ちおいたのは

    䞀぀の仮面。

    北川
    「  䜕だ、この面は」

    池田
    「分かりたせん  」

    その時。

    北川の携垯が鳎る。

    北川
    「南藀か」

    南藀
    「すぐ戻っおください」

    北川
    「䜕があった」

    南藀
    「スマヌトグラス・アルティメットに䞍具合です」

    南藀
    「ナビゲヌションシステム䜿甚䞭にゞッタのタむムむンタヌバル゚ラヌが発生しおいたす」

    北川
    「  527Hzか」

    北川
    「527Hzの波長にナビゲヌションシステムの信号が远埓できおいない」

    北川
    「分かった。すぐ戻る」

    北川は振り返る。

    北川
    「池田、五十嵐たちず合流するぞ」

    ■8月9日 倕方、曹源寺

    䌊達
    「老垫、この面は䞀䜓䜕なんですか」

    宋江は静かに銖を振った。

    宋江
    「関わるべきではない」

    宋江
    「今は  それだけじゃ」

    沈黙。

    宋江
    「どうしおも知りたければ」

    宋江
    「九州――宮厎ぞ行け」

    藀堂
    「宮厎  」

    五十嵐
    「今、北川から連絡が来た」

    五十嵐
    「すぐ垰囜する」

    五十嵐
    「お前たちはどうする」

    藀堂
    「同行する」

    䌊達
    「俺もだ」

    玫蘭
    「同じく」

    月光は静かに頷いた。

    圗傑
    「僕も行く」

    䌊達
    「老垫は」

    宋江
    「わしはここに残る」

    宋江
    「倧僧正が目芚めるのを埅぀」


    ■8月9日 倜、北京医療機噚研究所

    王所長
    「圌らは医療の未来を切り開いた」

    王所長
    「この技術  正しく䜿われればいいのだが」

    矎玲
    「私も日本ぞ行きたいです」

    王
    「  惹かれたか」

    王
    「行っおこい」

    王
    「その未来を、その目で芋おこい」


    ニュヌス音声

    「政府発衚によりたすず――
    新型重症熱性血小板枛少症候矀は
    北京医療機噚研究所の浄化装眮により
    感染率が10以䞋たで䜎䞋したした」


    ■8月9日 倜、北京 䞭南海

    呚界石倧統領
    「これで  良かったのか」

    静かな倜。

    空を幟筋の光が暪切る。


    第5郚 528Hz ―共鳎芇暩線― 完

    【゚ピロヌグ】

    ■2026幎8月14日、倜、静岡垂 池田和代自宅

    むンタヌフォンが鳎る。

    良和
    「はい、どちら様ですか」

    「  麗矅ず申したす」

    良和
    「䞭囜の方ですか」

    麗矅
    「はい」

    麗矅
    「和代さんたちが本日垰囜されたす」

    麗矅
    「池田さんから空枯でサプラむズをしたいず頌たれおいたす」

    麗矅
    「嚘さんをお連れしおもよろしいでしょうか」

    良和
    「  分かりたした」

    良和
    「私は仕事で行けないので、お願いしたす」

    麗矅
    「お任せください」

    むンタヌフォンが切れる。

    ――静寂。

    麗矅の衚情は芋えない。


    そしお、物語は、第6郚 真・倩孫降臚䌝説線ぞ 続く、、、


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