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創作大賞の中間選考って、もしかして

創作大賞2026の中間選考結果が発表されてから3日経ちますが、まだまだこのnoteやXで関連投稿を見かけることが多く、本当に注目度の高い賞だったのだなあと改めて思います。

今回はこの選考についてのお話を少し……。

私は初回応募で、思いつきで応募したような側面もあったので、落選からの立ち直りも早かったですが、SNS投稿で、もうしばらく創作をしないかもしれない、なんて言葉を目にすると本当に心が痛みます。そんなこと言わないで、とつい思ってしまいますが、心と時間を砕いて生み出した作品だからこその苦しい気持ちなのだともわかります。

そんな中で、中間選考の基準が不明、とか、あの数をどう選考するんだろう、なんて疑問の数々も目にします。創作大賞はコンテストだし今後は公募に絞る、という方もいて、創作大賞と新人賞って選考基準が違う? なんて今になって考えながら、ハッと思ったことがあって、ちょっと書いておきたくなりました。

創作大賞は、公式ページに「あらゆるジャンルの作品を対象にした、日本最大級の創作コンテストです」と紹介があります。

改めて考えると、コンテストって言葉、イメージがつきにくいのですが、品評会って感じでしょうか。
明確な基準はないけれど、果物ってジャンルでずらっと果物を並べた中で、大きくて美味しそうなのを選ぶ、みたいな。新人賞だと、もっと狭くて、りんご、とか、ぶどう、とか限定的な感じになるのでしょう。

注意:ここからは個人的意見です。

前提として、私は本職がマーケターです。デジタルマーケやらアナリティクス、広告制作などをしているので、そっち側の目線で見た場合の話になります。

今回、私が応募したのがファンタジー小説部門だったので、同じく小説部門の話に限りますが、「中間選考」という通過地点の時点に限っては、コンテスト、というとちょっと違うのかもという気がします。どちらかというと「コンペ」という言葉がしっくりくるなと思ったのです。

なぜかというと、小説部門は、本文の文字数2万字から14万字までが審査対象で、なおかつ未完でも応募可能です。未完の2万字の小説と、14万字の完結作品が同じ土俵に並ぶことになります。

これは、シャインマスカットの先端部分の一番甘い一粒と、スイカ丸ごと一個が並んで置いてあるような状況です。

この差分をどう調整して選考するのか、となると、同じ基準に揃えるしかないですよね。果物なら同じサイズにカットして、文字数なら同じ文字数に揃えて並べる。つまり、中間選考で見ているのは、タイトルと、冒頭2万字程度ではないかと考えられます。そしてあらすじを補足情報として使用する。基準は、最大2万字までで時流に乗っていて、読者の心を掴めるか。

仕事で、広告代理店のコンペを行うことがあります。まだプロジェクトが始まっていない段階で、「こんなことができます」「こんな見せ方で届けましょう」と、プロモーション施策の片鱗を見せてもらい、パートナーを選ぶ場です。代理店は、そのコンペにかなりのお金と時間をかけます。ここに通れば数千万から数億単位の仕事、決まらなければゼロ……どころか割いた時間とリソースで損失です。

そう考えると、創作大賞の中間選考も、少し似ているのかもしれません。完成作品としてでなく、タイトル、冒頭、あらすじから「この作品は読者に届きそうか」「この先に広がりがありそうか」を見せる。見せられなければゼロ。つまり落選。だからこそ、私はコンテストというよりコンペに近いのでは、と感じたのです。

どんな果物であれ、まずは1cm角で試食して甘いやつしか通過できない、みたいな。で、果物そのものの評価は中間選考後に各協賛企業にてコンテスト……となるのではないかと。

これは全然悪いということではなく、運用効率化だし、商業小説としてタイトルと冒頭の強さは強力な武器なので、そこに注力して審査するのは正しいと思います。そこから期待通りに着地させる力のある方を求めているのでしょう。

逆説的に、2万字で今っぽいヒキがあれば、中間選考を通る確率は大幅に上がりそう、と考えられます。

創作側からすると、ありきたりじゃない面白さだってあるし、そういうものが読みたいんだ、とも思う部分もあるのですが、売る側からすると、悲しいかな、人気テーマの力は偉大なのです。

以前仕事で、今注目されているテーマに関する簡単なコラムと、熱量の高いニッチなコラムのふたつを同時期に掲載したところ、前者はリリース直後で数十万PV、かたや後者は数百PVとなり、注目テーマは強いなあとしみじみ感じたことがありました。広告費をかけずに、勝手に読んでもらえるのですから。流行りはコスパが良いのです。

今年の5月、KADOKAWAがなろう・異世界系など実績のあるジャンルへ偏重しすぎて収益が悪化した、というニュースが出ましたが、これもその辺りの弊害ですね。

企業側はコストとリスクを減らして売りたいので、手堅いジャンルに絞り込む。結果、市場の商品が陳腐化するけれど、打開するにも何を出せばいいのかわからない、ということになる。

私の好きな言葉で、ヘンリー・フォードの言葉としてよく知られる「もし顧客に何が欲しいかと尋ねていたら、彼らは『もっと速い馬が欲しい』と答えただろう」というものがあります。

これは自動車が普及していない時代に、人々は速い馬車を欲しがっていた。そこでフォードが自動車を作った、というニーズを見抜く、マーケティングの星のような言葉です。

いつかそんな小説が書きたいなあ……あ、話が逸れてしまいました。

中間選考の、もしかして考察でした。サクッと書こうと思ったのにいつも長くなってしまいます。最後までお付き合いありがとうございました!

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