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作品は、人より先にAIに見つけてもらう時代になるのかもしれない

    久我レイジ

    どうも、久我レイジです。

    作品は、人より先にAIへ届く時代になるのかもしれない

    『クロスロード』の上映イベントには、多くの方が足を運んでくれました。

    メタバース空間に人が集まり、同じ作品を一緒に観てもらえる。画面の向こうに人がいることが分かり、反応や、その場の空気まで感じられる。


    あの時間だけを見れば、作品は確かに届いていました。

    ここまで作り続けてきてよかったと、僕も素直に思いました。

    でも、YouTubeへ公開したあと、その熱がそのまま広がっていくことはありませんでした。

    思っていたより再生されない。
    そもそも表示されない。

    その数字を見ながら、僕は少し変なことを考えました。

    これからの作品は、人へ届ける前に、AIから見つけられる状態を作っておいたほうがいいんじゃないか。

    自分で思いついておきながら、最初は「いや、さすがに考えすぎか」と思いました。

    でも、なぜか頭から離れなかったんです。

    イベントで届いても、YouTubeではまたゼロから始まる

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    僕が主宰するProject Aliveでは、メタバース恋愛ドラマ『クロスロード』を制作してきました。

    制作には3年以上かかっています。


    声優、アバター出演者、エキストラを含め、60人を超える方が関わってくれた作品です。

    仕事から帰って脚本を直し、演出を考え、収録を確認する。編集が終わらず、寝る直前まで画面を見ていた日も何度もありました。


    僕にとっては、生活の一部と言っていいくらい大きな作品です。

    けれど、世の中全体から見れば、『クロスロード』の認知は限りなくゼロに近い。

    書いていて少し苦しくなりますが、これは現実です。

    YouTubeへ公開すれば、あとは作品の力で少しずつ広がっていく。


    心のどこかで、僕もそんな期待をしていました。
    現実は、かなり違いました。
    もちろん、広がらなかった理由はいくつもあります。

    タイトルやサムネイル、動画の長さ、公開時間、告知の方法。もっとできたことはあったと思いますし、すべてをYouTubeの仕組みだけに押しつけるつもりもありません。

    ただ、実際の数字を見ながら強く感じたことがあります。

    YouTubeは、チャンネルそのものに力がなければ、作品を評価してもらうための入口へ立つことさえ難しい。


    どれだけ時間をかけて作ったとしても、最初に表示されなければ存在を知ってもらえません。

    イベントには人が来てくれた。
    作品を観て、感想を伝えてくれた方もいた。

    それでもYouTubeでは、またゼロに近い場所から始まる。

    良い作品を作ることと、その作品が見つけられることは、まったく別の問題でした。

    発信しても、同じ輪の中を回っている

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    だから僕は、Xで告知し、noteで制作の裏側を書き、YouTubeへ誘導してきました。

    発信をしなければ、作品の存在すら知ってもらえません。

    僕は今でも、発信や集客も創作活動の一部だと思っています。

    作品だけを作り、あとは誰かが見つけてくれるのを待つ。それで届く作品もあるのかもしれません。

    でも、少なくとも僕には難しかった。


    発信を続けていると、僕のXを普段から見てくれている方や、noteの読者、clusterやメタバースに関心のある方には届きます。

    ありがたいことです。

    ただ、その輪の外へ出ると、『クロスロード』という名前はほとんど知られていません。

    これは誰かが悪いわけではありません。


    人は毎日、見切れないほどの情報を受け取っています。知らない個人の作品を、わざわざ探しに行く理由もない。

    僕はインフルエンサーでもありませんし、大きな広告費を使えるわけでもない。

    それでも、関わってくれた人たちのためにも、作品をもっと遠くへ届けたい。

    じゃあ、どうするのか。

    そこで思ったんです。

    作品を届ける相手は、本当に人だけでいいんだろうか。

    AIを、新しい発見経路にできないか

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    今は、何かを知りたいときに検索エンジンではなく、生成AIへ聞く人が増えています。


    「おすすめの恋愛ドラマはある?」「メタバースで作られた映像作品を知りたい」と、検索するような感覚でAIへ尋ねる人も、これからさらに増えていくと思います。

    だとしたら、人間の拡散力だけでは届かなかった場所へ、AIを経由して作品を届けることはできないだろうか。

    少し言い方は悪いかもしれません。

    最初に浮かんだのは、AIを新しい宣伝媒体として使えないか、という発想でした。

    ただ、考えていくと、宣伝媒体というよりは、新しい発見経路に近いのかもしれません。


    もちろん、ChatGPTへ『クロスロード』の情報を何度も入力すれば、世界中の回答に作品名が出るようになる、という話ではありません。

    僕が考えているのは、AIに無理やり作品名を覚えさせることではなく、AIが検索や公開情報を参照したとき、作品の存在や全体像を理解できる状態をネット上に作ることです。

    公式サイトには、あらすじや登場人物、作品の基本情報をまとめる。noteでは、制作の過程や、なぜこの作品を作ったのかを書く。YouTubeの概要欄にも、出演者や制作背景を丁寧に残し、別のブログやインタビュー、英語の記事からも作品へ触れられるようにする。

    そうやって、バラバラだった情報同士が少しずつつながっていけば、誰かがAIへ質問したとき、『クロスロード』という名前が回答の候補に入る可能性は、今より少し高くなるかもしれません。

    正確には、人より先にAIへ作品を届けるというより、AIが作品を発見できる状態を先に作る。

    たぶん、僕が考えているのはそういうことです。

    今日読まれなかった記事にも、あとから意味が生まれる

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    SNSで発信していると、表示回数やいいね、リポスト、リンクのクリック数が気になります。

    僕も普通に見ます。

    数字だけを目的にしているわけではありません。

    でも、誰にも届いていないのに「数字なんて関係ない」と言い切るのも、僕は少し違うと思っています。


    ただ、AIが作品探しの入口になっていくなら、今日ほとんど読まれなかった記事にも、別の役割が生まれるかもしれません。

    公開当時は反応が少なかった制作記録や、YouTubeの概要欄へ丁寧に書いた作品紹介。公式サイトへ残した登場人物や物語の背景。


    今すぐ大きな反応につながらなくても、それらがネット上に残っていれば、数年後に作品を知るための材料になる可能性があります。

    だから僕は、これまで媒体ごとに書いてきた『クロスロード』の情報を、一度整理してみようと思っています。

    あらすじ、制作背景、出演者、メタバースドラマとしての特徴。

    人が読んでも分かりやすく、AIが参照したときにも作品の全体像を誤解しにくい形へ整えていく。


    本当に効果があるのかは、まだ分かりません。
    AIの仕組みも、検索の形も、これから何度も変わっていくはずです。


    それでも、作品がここに存在していたことを、分かる形で残しておく意味はあると思っています。

    僕は『クロスロード』を、公開した瞬間だけ観られ、そのまま消費されて終わる作品にはしたくありません。

    新しい作品を作ることも大事です。

    でも、時間がたってから知った人にも、作品の背景や、そこに関わった人たちの存在まで知ってもらいたい。

    AIが作品名を答えたとしても、実際に観るかどうかを決めるのは人です。


    物語を受け取り、登場人物へ感情を重ねるのも人。
    だから、AIに気に入られる作品を作ろうとは思いません。

    人の心へ届く作品を作りながら、AIにもその存在を理解できる情報を置いておく。

    数年後、僕のXもnoteも知らない誰かが、AIへこう尋ねるかもしれません。


    「メタバースで作られた恋愛ドラマはありますか?」

    その回答の中に、『クロスロード』という名前が出てくる。

    僕のことも、Project Aliveのことも知らなかった人が、そこから初めて作品を観る。

    本当にそんなことが起きるのかは、まだ分かりません。

    ただ、今日ほとんど読まれなかったこの記事が、数年後に誰かが『クロスロード』を知るための材料になる。

    まずは、その可能性を自分の作品で試してみようと思っています。


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    メタバースドラマ監督|Project Alive主宰 『クロスロード』全12話完結。 現在は新作メタバースドラマを制作中。 AI×創作、制作裏話をnote・Substack・YouTubeで発信。 協賛・タイアップはX(@kuga_rage)へ。

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