日銀利上げ報道。不動産は「持つ時代」から「選ぶ時代」へ
本日、日経電子版で、日銀が15〜16日に開く金融政策決定会合で、政策金利を1.0%へ引き上げる方針だとの報道がありました。
正式決定はこれからですが、住宅ローンや不動産価格への影響が話題になっています。
「住宅ローンの返済はどうなるのか」
「不動産価格は下がるのか」
不動産仲介の仕事をしていると、そのようなご質問をいただくことも少なくありません。
もちろん、それらも重要なテーマです。
ただ、相続や資産整理のご相談を受けている立場からすると、「価格が上がるか下がるか」だけではない視点も必要ではないかと感じています。
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利上げで変わるのは「買う人」だけではない
利上げによって、住宅購入を検討している方の予算は変わる可能性があります。
例えば、これまで5,000万円の住宅ローンを想定していた方が、毎月の返済額を抑えるために4,500万円へ予算を見直す。
そのような動きは今後出てくるかもしれません。
また、収益不動産にも影響があります。
都心部の新築RC収益物件では、表面利回り3.0%〜4.0%前後の物件も珍しくありません。
一方で、借入金利が上昇すると、これまで成立していた収支計画が厳しくなるケースもあります。
例えば表面利回り3.8%の物件をフルローンで購入した場合、借入金利の上昇によっては実質的な収益がほとんど残らず、投資として成立しにくくなる可能性があります。
その結果、購入を見送る方も出てくるでしょう。
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一方で、好機と捉える方もいる
ただ、全ての方にとって逆風かというと、そうとも限りません。
相続対策や資産承継を考える方にとっては、別の見方もあります。
例えば現金を多く保有している方であれば、
「フルローンで買う」
から
「現金を多めに入れて厳選して買う」
という考え方へ変わるかもしれません。
市場参加者が減れば、価格交渉の余地が生まれる可能性もあります。
これまで価格優先だった市場が、収益性や資産価値をより重視する市場へ変わっていくことも考えられます。
一方で、このような局面を好機と捉え、資産の組み換えや資産管理会社の活用を検討する投資家・資産家も出てくるかもしれません。
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最近増えているのは「整理」の相談
私自身、この数年で
・相続財産管理人案件
・実家じまい
・共有不動産
・相続財産に含まれる山林・原野の処分相談
などに携わる機会が増えました。
共通しているのは、「いくらで売れるか」よりも、「誰が管理するのか」「誰が引き継ぐのか」「どう整理するのか」で悩まれていることです。
不動産は預金のように簡単には分けられません。
だからこそ、相続が発生してからではなく、その前から話し合いを始めることが重要だと感じています。
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実家じまいは存命中が理想
特に実家じまいのご相談では、親御様がお元気なうちに方向性を決めていたご家庭ほどスムーズに進む傾向があります。
一方で、
・兄弟間で意見が異なる
・荷物の整理が進まない
・誰も住む予定がない
・共有者同士で話がまとまらない
というケースでは、解決まで長い時間がかかることもあります。
不動産の問題に見えて、実際は家族の問題であることも少なくありません。
また、存命中に処分の方向性を決めないまま相続を迎えた結果、兄弟姉妹間での相続トラブルが増えているのも事実です。
相続財産に山林や原野が含まれているケースでは、誰も管理や引継ぎを望まず、処分方法に悩まれるご家庭も少なくありません。
だからこそ、「どう整理するか」を事前に考えておくことが大切だと感じています。
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利上げだからこそ考えたいこと
利上げのニュースを見ると、
「不動産価格はどうなるのか」
という話題になりがちです。
しかし、現場でご相談を受けていると、
「何を持つか」
「何を整理するか」
「誰が引き継ぐのか」
を考えることの方が重要だと感じます。
利上げによって、不動産を持たない方が良いという考え方が増えるかもしれません。
一方で、相続対策や資産承継の観点から見れば、保有資産を見直す良い機会とも言えます。
不動産を持つか持たないか。
ではなく、どのような目的で保有するのか。
利上げというニュースを、悲観だけで見るのではなく、ご自身やご家族の資産を見直すきっかけにしていただければと思います。