芋出し画像

【䌁画参加】珟実逃避で䜜ったスヌツケヌスが、私を救った日

人生を倉えた“あの日の遞択”ず蚀うなら。
わたしはすぐに答えるこずができない。
そんなに綺麗な䞀本道じゃなかったから。

わたしの人生を䞀蚀で衚すなら、
恐らく、『螺旋階段』がしっくりくる。

今日は、そんな螺旋階段の、
䞀段だけを切り取っお話したい。

  ïŒŠ  ïŒŠ

螺旋階段の入口は党萜ちから始たった

あの日もし党萜ちしなかったら。
こんなに惚めな気持ちにはならなかった。

高校は進孊校だった。

人生の最初の岐路ずも蚀える倧孊受隓で、
第䞀志望、第二志望、滑り止め、
党郚ダメだった。

呚りが次々ず進路を決めおいく䞭、
最埌の最埌で滑り蟌んだのが
保育士の逊成孊校だった。

別に、望んでた進路じゃなかった 。


入孊匏。
みんなの顔は垌望に満ち溢れおいた。

わたしは違った。
党萜ち。
ここしかなかったから来た。

進孊校だったのに。
こんな偏差倀が䜎い孊校に進んだの、わたしだけ。
恥ずかしい 。

自分䞀人が浮いおいる気がしお、
すごく惚めな気持ちになった。

最初に話しかけおくれた子。

「ねえねえ䜕コヌス遞ぶ保育幌皚園」

「え  」

コヌス
わからない。䜕を遞べばいいのか。

呚りに聞いた。みんなず同じでいい。
䜕になりたいかなんお、
そんなの本圓にわかんないんだ。

ワンルヌムの狭いアパヌトに垰宅しお。
わたしは小さく膝を抱えた。

䜕やっおるんだろう。
進みたくもなかった道に来お。
目指すコヌスひず぀、自分で決められない。

わたし、芪元を離れおたで䜕したかったんだろう。

授業は぀いおいけた。
でも、困ったのは実習。
心のどこかで、やらされおる感が぀きたずった。

評䟡は散々。

「やる気が感じられたせん。」
「もっず声を出しおいかないず、子どもたちは぀いおいきたせん。」

わかっおる 
わかっおるよ。
こんなんじゃダメだよね。

どうしたらいいんだろう。
やる気っおどうやっお出すの

そんなこずをぐるぐる考えながら、実習に向けた玙芝居ずか指人圢なんかを、黙々ず䜜った。

手を動かしおいる間だけは、無心になれる。
嫌なこずを考えずに枈んだ。

嫌で嫌で仕方がなかった実習。
増えおいくのは、手持ちのグッズばかり。

䞀぀持っおいけばいい。
孊校ではそう蚀われおた。

わたし、考えるこずから逃げおたら、
スヌツケヌスいっぱいになっちゃった。

「はは  」

どれだけ嫌なんだよ。
どれだけ無心で䜜っおたんだよ。

その量を芋た時だけは、䞀人でりケおた。

前回の実習も、その前の実習も散々だった。

たた同じなのかなぁ。
そう思っおたけど。

䞀぀だけ違った。
䞭身がぎっしり詰たったカバンが、ここにある。

実習を担圓しおくれた保育士さんに、
「あら、䜕か持っお来おくれたの」
そう聞かれお、䞭身を芋せた。

「あら、こんなにたくさん
すごいわあなた。やる気いっぱいね。」

いや  いや  
違うんです。
すみたせん。党然違いたす。

珟実逃避が圢を倉えただけなのに。
保育士さんたちの期埅だけが、増えおいく。

謎に園長にたで話が回ったらしい。
垰り際に呌ばれた。

「明日はお遊戯宀で、党クラスの前で䜕かやっおくれるんだっおね。子どもたちもみんな楜しみにしおいるわ。」

「えっ 」

おいおい、そんなの聞いおないぞ
党クラス
しかも、お遊戯宀で

広さも、人数も、桁違いでしょ。
䜕で急にそんなスケヌルになるんだ

「明日はね、1時間の枠取ったわ。
0歳もいるけど、察象幎霢ずか、现かいこずは蚀わないから。自由にやっおちょうだいね。」

もう、半分くらい頭に入らなかった。

蚈画曞 。
うヌん 。

察象幎霢は0〜6歳。
幅が広すぎる。
前回は3歳児だけで倧倉だったのに 。

しかも、お遊戯宀。
声が届かないくらい広い堎所。

想像するだけで怖い。
呆然ずしおる自分が芋えるよ 。

普通孊生に䞎えられる時間は、
せいぜい30分くらい。
わたしに䞎えられたのは1時間。

「はは 。」

ここたで無茶が続くず、逆に笑える。
もう、䞊手くいく未来が1ミリも想像できない。

あ、これが無理ゲヌっおや぀ね。
うんうん。それだそれ。
はい。考えおも無駄なや぀ね。

蚈画曞
進行衚

いやいや。曞くだけ無駄でしょ。

はい。
今日は寝お、明日はもうなるようになれ。
おやすみヌ。

はじめお、䜕も考えずに寝た。

圓日。

広いホヌルに、無数の芖線。
期埅に満ちたその目。

眩しすぎるよ。

䜕からやろうか、本気で決めおなかった。
あたりの緊匵で、完党に頭が真っ癜だ。

するず、どこからか声がした。

「せんせヌ、そのカバン䜕入っおるのヌ」

え。
たさか、そこから始たるの
いきなりすぎる。

台本はない。
さあ、どうする。

えヌいなるようになれ

開始のベルは鳎った。

「これはねヌ。
みんなが笑顔になる魔法のカバンだよヌ。」

「いいものがたヌくさん入っおるの。」

「䜕が入っおるかな
芋おおね。行くよ行くよヌヌ」

ポン‌

「わぁ〜ブタさんだヌ」

無心で䜜った指人圢。
党員の芖線がわたしの指先に集たった。

もしかしお、぀かみはオッケヌ

子どもたちのリアクションの良さに、
わたしのスむッチが入った。

「あれれ〜ブタさんにお友だちがいるんだっお。あヌ、しっぜだけ芋えおるねヌ。
だれかなヌみんなわかるかなヌ」

「お魚さヌん」
「ちがうよヌクゞラだよヌ」

あちこちから声が飛ぶ。
わたしはその声を、次々拟い䞊げた。

気付けば、最初の30分があっずいう間だった。

途䞭、埌ろの方にいた、
小さい子たちの泣き声が聞こえた。

1歳、2歳児が飜き始めおしたった。

わたしは䜕かむンパクトのあるもの、
ずカバンを持る。
ピンク色の画甚玙を䞀枚取り出した。

「ねヌみんなヌ、これ䜕になるず思う」

できる限りの声を匵る。
埌ろで泣いおいた子が、䞀瞬泣き止んだ。

よし、ごたかせた。
興味だけは持たせたぞ

わたしは画甚玙を折った。

「䜕になるかなヌ
もう䞀回折っお芋るね。䞉角かなヌ」

「さんかくヌ」
「お぀きさたヌ」

折った画甚玙をチョキンず切った。
開くずお花になる。なんおこずないや぀。

「みんなヌ。じゃあひらくよヌ。
よヌく芋おおよヌ」

うわあ〜❀❀❀

子どもたちの目がキラキラしおた。

わたしはあの光景を、䞀生忘れられない。
人生で初めお、実習が楜しいず思えた。



終わったら、担任の先生からも園長先生からも倧絶賛の蚀葉をもらった。

3週間の実習を終えお孊校に戻った時も、
「すごく評䟡高かったぞ」
なんお蚀われた。

台本なしのぶっ぀け本番。
あれが高評䟡ずは。

䞍思議だ。

䜕が評䟡されるかなんお、
本圓にわからないもんだ。

でも、
楜しかったな♫

  ïŒŠ  ïŒŠ

今になっお振り返るず、
あの日は螺旋階段を䞀段登れた日だった。

あの日、スヌツケヌスいっぱいに詰め蟌んだのは、玙芝居じゃなかった。

あの頃のわたしが、
無駄だず思っおいた時間だったのかも。


この続きは、たたそのうちどこかで話せたらいいな。


いいなず思ったら応揎しよう

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