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Photo byinagakijunya

壁に囲まれて

    壁のいたずら書きが
    責め立てる
    見たくないから目をつぶる

    気づけばすべてが囲まれて
    壁は言葉を食べて肥えて
    やがて巨大なビルになる

    壁に書かれた言葉同士がもめて
    僕をすり抜けぶつかって
    火の粉が落ちてくる

    落書きは
    救いの手を差しだしてくる。
    手首に固い輪の跡

    目を閉じて
    耳をふさいで
    光も音も遠ざける

    痛みでできた水たまり
    答えは浮き沈みしながら
    静かな波をつくる

    暴言

    妄想

    嘘

    纏った手を
    叫びながら振り払う

    揺らぐ答え
    そっと触れる

    指先でできる波紋
    たとえ違う答えでも
    言葉を足して
    余白の壁に投げつける

    壁がわずかに揺れ
    小さなひびが
    刻まれた

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    観察型コラムニスト/エッセイスト| 試合と日常の「流れ」を書く 「スワローズ観察日記R」 「紘野涼のフリーハンド」

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