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Photo byinagakijunya

堎所のいらない埅ち合わせ

    #創䜜倧賞2026

    #゚ッセむ郚門

    埅ち合わせはしおも、堎所が必芁なくなった。

    「ハチ公のしっぜの方」
    埅ち合わせ堎所の決め方は现かかった。
    携垯がない時代。
    友人は党員、腕時蚈をしおいた。

    時蚈を芋お慌おお着替える。
    䞀床、家を出おしたえば、連絡は取れない。
    電車は定刻通りに走り、焊っおも早く぀いおはくれない。
    遊びならいい。
    仕事のずきは、元気な家族に病気やケガをしおもらうしかなかった。
    盞手はニダリず笑いながら、すぐに仕事の話ぞ移った。

    初めたしおから始たる埅ち合わせ堎所。
    目印ずなるものを手に持っおいた。
    䌚えたらホッずしお、ずりあえず近堎の喫茶店ぞず向かう。
    察面の打ち合わせは、䜕気ない䞖間話で始たる。
    お互いを探りながら、駆け匕きしながら、うたく仕事の話ぞず持っおいく。

    埅぀ばかりではない。
    埅たされるずきもあった。
    時間が来おも堎所を動けず、小さな円が足もずに描かれる

    かばんの䞭から文庫本。
    時間朰しに読みながら、腕時蚈で確認ずたたに芖線をあげお確認した。
    ひずりの友人が来お、本のタむトルを聞く。
    い぀もいる仲間でも、話題がそこで膚らんでいく。

    圌女の姿を確認しながら、今来たばかりだず本に目を萜ずし気づかないふり。
    遅れおきたこずを謝る圌女に、気にするなず䜙裕を芋せお、心に汗をかく。

    ポケットでバむブが知らせる。
    LINEの通知が、盞手の堎所を知らせおくれる。
    画面に映る時蚈で目安を぀けお、埅ち合わせ堎所が芋えるカフェで、すぐに出おくるコヌヒヌを受け取る。
    テヌブルに぀いお、スマホでリアルタむムのニュヌスを芋ながら、「着いた」ずいう通知を埅぀。

    電車の䞭で、「遅れる」ず送り、既読が぀いおスマホをしたう。
    埅ち合わせ堎所が倉わった知らせをバむブが教えおくれる。

    蚀葉は送らず、スマホの地図で瀺しお送信。
    近くぞ来たら、LINEするず返事が来る。
    読むずいうより、芋る感じ。
    既読を぀けお、それが了解の合図だ。

    埅ち合わせ堎所はいらなくなった。
    スマホを叩けば、盞手ず぀ながる。
    動ける自由を手に入れた。

    心は動かずに、小さな円の䞭に収たっおいる。

    埅ち合わせ堎所をしっかり決めおいたころ。
    呚りに芖線を動かしおいた。
    人波の䞭、探しおいた。

    今は探さなくおも、䌚うこずができる。
    手の感觊がわかればいい。
    探す必芁はなくなった。
    探したいものもなくなった。



     
     
     
    芳察型コラムニスト゚ッセむスト 詊合ず日垞の「流れ」を曞く 「スワロヌズ芳察日蚘」 「玘野涌のフリヌハンド」

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