
流れの中の静寂
当たり前のようにいた人が
目の前から
突然いなくなる
どこかでいつか
そんな日を想像していても
時はあっさりと飛び越えていく
大切な人の姿が見えなくなる
心をもがれたように感じる
やがて声を忘れていく
けれど
実際は相手の時が止まっただけで
周りの時は
無表情に流れていく
時と戦って勝てる人はいない
名を残した人も
やがて文字になる
ただほんの一握りの思い出に
生き続けることもある
みっともなくて情けない
消してもらえないかと頼んでも
相手にとっては大事な思い出
記憶はやがて
人の都合で光の射し方を変える
そう思えばなにも残せないよりいい
思い出は人それぞれの色
誰かの心にずっと住み
その価値を決めるのは
過ごした時が決めてくれる