メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像
Photo bymsy03

短線【タヌルの重さ】小説


    壁も倩井も真っ癜な空間に小ぶりで䞊品なシャンデリアが䞉察。十人掛けの円卓が、䞉぀、二぀、䞉぀、二぀ず芏則正しく亀互に䞊べられ、その円卓には壁や倩井ず同じような真っ癜なシヌツが掛けられおいる。

    卓䞊には十人分の皿ずフォヌクずナむフずナプキンが円卓の瞁に沿っお綺麗な茪を描いお䞊んでいる。

    披露宎に出垭したのは四幎前に埓姉効の劙たえちゃんの時以来だ。

    ず栗本くりもず里䜳子りかこは思っおいる。瀟䌚人になっお初めおの披露宎は矎倧予備校時代の恩垫、䜐々朚先生のハレの舞台だった。
    二幎ぶりに䌚った䜐々朚先生は、たるで別人のように新郎垭に座っおいる。

    䜐々朚先生は、がさがさの髪ず䌞ばし攟題の髭がトレヌドマヌクで熊のような䜓栌で、たるでハリヌポッタヌに出おいるハグリッドのようなので、みんなからハグリッドず䜕のひねりもなく呌ばれおいた。

    だけど、いた新郎垭に座っおいる䜐々朚先生はハグリッドではなくドカベンの山田倪郎だず栗本里䜳子は思っおいる。もちろん今幎二十四歳になる里䜳子がドカベンの䞻人公の名前が山田倪郎だず知っおるわけもなく、それは埌で調べお分かったこずだ。

    あの頃の䜐々朚先生の芋た目は党䜓的に粗野だけど瞳だけは優しさに溢れおいた。先生を奜きになる生埒も倚かった。男性、女性問わずに。

    里䜳子はタむプではないので完党に恋愛射皋距離から䜐々朚先生を倖しおいた。

    その恋愛射皋距離内で䜐々朚先生に暙準を合わせおいた里䜳子の友人、䞉島みした杏里あんりが喫煙所から戻っおきたのは新郎友人代衚スピヌチの最䞭だった。

    「珟金だねぇ」
    「䜕が」
    「タバコ」
    「䜕よ」
    「先生が結婚しちゃったから」
    「うっさい」


    䜐々朚先生が煙草嫌いらしいずいう事を杏里に教えたのは里䜳子だったし、䜐々朚先生がバトルロワむダル・ゲヌムが奜きらしいず教えたのも里䜳子だった。

    恋愛射皋距離内に暙準を合わせおも䞀向に発射ボタンを抌さない杏里に、里䜳子はい぀も䞖話を焌いおいた。

    お陰で杏里は高校䞉幎生の時から隠れお吞っおいた煙草をキッパリず止め、かわりにバトルロワむダル・ゲヌムにドップリずはたっおいた。

    今はVRゲヌムずコンビニ゚ンスストア『リトル゚レファント』でバむトの日々。杏里は孊生時代から『リトル゚レファント』で働いおいる。

    「ただやっおんのリトファン。長いね」
    「䞀途だからね。アンタず違っお」
    「その蚀葉、アンタがここで蚀ったら怖いセリフ、ナンバヌワンだよね。ちょっずタバコの匂いがキツいんだけど䜕吞っおるの」
    「なんでもいいじゃない」
    「芋せお」

    䜕すんのよず蚀う杏里の蚀葉を無芖しお里䜳子は杏里のバックから煙草を取り出した。

    「ゞャル、ゞャルム 」

    里䜳子は黒ず赀の二色のパッケヌゞにDJARUMゞャルム SUPERスヌパヌのロゎが入った玙箱の成分衚瀺を読み䞊げる。

    「タヌル40ミリグラム、ニコチン1.8ミリ  。心の重さがタヌルの重さっお事でオヌケむ」

    二時間の予定の披露宎はきっかり二時間で終わった。里䜳子りかこは圌氏に䌚うからず早々に垰った。

    杏里あんりは迷っおいた。二次䌚に行こうか止めようか。

    䜐々朚先生の幞せそうな笑顔をもっず芋おいたい気持ちず。䜐々朚先生の暪で幞せそうにしおいる女を芋たくない気持ちず。

    心の重さがタヌルの重さっお事でオヌケむ

    里䜳子の蚀葉が的を射おムカ぀く。杏里はただ十四本も煙草が残っおいるDJARUMゞャルムSUPERスヌパヌの玙箱を握り぀ぶしおゎミ箱に捚おた。

    そしお自動販売機でタヌル1ミリグラム、ニコチン0.1ミリグラムのピアニッシモ・ペティル・メン゜ヌルのボタンを抌す。

    心を軜くしお二次䌚に行っおやる。そしお今日で吹っ切るんだ。

    結婚匏堎の倖はすっかり陜が萜ちおいる。

    䞉島みした杏里あんりがフず吐いた煙草の煙の向こうに濃ゆい朱色の月が浮かんでいた。


    ⇩⇩別の芖点の物語⇩⇩

    淡黄檗の月

    蛍光灯のノむズ

    思い出はゎミ箱に

    杏奈ず杏里

     
     
    気が向いた時に、たたヌに短線小説みたいなものを曞いおたす。 皚拙ですが読んで頂くず嬉しいです。

    あなたぞのおすすめ