メインコンテンツへスキップ
見出し画像
Photo bychimi9_32

【エッセイ】養生と挫折―低気圧不調・気象病の日


    雨の日や、雨が降る前。
    台風がくるときなど。

    こういう日に、私はすこぶる体調が悪くなる。

    頭痛、倦怠感、胃のムカムカにめまい、眠気、首や肩のこり。
    いわゆる、低気圧不調とか気象病といわれるものだ。

    こういう日は、あたたかく消化のよいものを食べ、
    首や胃腸をあたためながら、適度な運動をするとよい。

    ……というのは、よく聞かれる養生論である。


    しかし、実行するのはなかなかに難しい。

    家族がいれば、今日だけお粥にするねとも言いづらく、
    また作るだけの元気がない。

    子どもの世話をしながら、焦ってパンを口に詰め込み、
    紅茶で流し込むのがせいぜいである。

    そして、適度な運動をするだけの気力も、もちろんない。

    そもそも、起き上がるのすらつらいのだ。
    ストレッチをしに立つだけのエネルギーが残っていない。


    こういう日には、もうどうしようもなく諦めて、
    息をひそめながらお腹にカイロを貼っておく。

    あとは、めまいや水分代謝に効く漢方薬を流し込み、
    子が寝静まったあと、首用のあったかグッズを押し当てる。

    少しだけほぐれた筋肉にホッとして、
    まだ頭痛の残るこめかみを揉む。

    本当は、薬膳や東洋医学にのっとった養生がしたいけれど。

    「整った」養生ができるだけの体力・気力を維持するのは、
    案外とむずかしいのだ。

    「したい」と「できない」。
    「やるべき」と「やりたくない」。
    「理想」と「現実」。

    その幾重もの矛盾のうねりに巻き込まれつつ、
    私は今日も、挫折にまみれた養生でかろうじて息を継ぐ。

    また一日を生き延びたことに、
    ひっそりとしたため息をつきながら。





     
     
     
    薬膳や漢方を学びながら、自分の体調と付き合う日々を綴っています。 胃腸虚弱・疲れやすさ・季節の養生などが主なテーマです。 体調や生活に合わせて、ゆっくり更新しています。 1歳児子育て中。

    あなたへのおすすめ